uCosminexus EUR 帳票出力 リファレンス EUR Server編

[目次][索引][前へ][次へ]

14.4 印刷先定義ファイル

<この節の構成>
(1) 概要
(2) 格納先
(3) 形式
(4) 注意事項
(5) サンプルの内容

(1) 概要

印刷先定義ファイル(PrintDest.conf)は,蓄積時に指定する帳票の蓄積先やスプールデータの格納ファイル名などの情報を,印刷先として定義するためのファイルです。EPF形式ファイルを分割または仕分けして蓄積する場合に使用します。印刷先を定義しておくことで,蓄積先や格納ファイル名などの情報をEPF形式ファイルごとに個別に指定できます。

印刷先定義ファイルは次の手順で設定します。

  1. 印刷先定義ファイル(PrintDest.conf)のサンプルを任意の場所に保存する。
  2. 印刷先定義ファイルを編集する。
    印刷先定義ファイルは,マシンのロケールに応じたエンコードで編集してください。
  3. 必要な内容を設定した印刷先定義ファイルを,同じファイル名(PrintDest.conf)で格納する。

(2) 格納先

Windows環境の場合
次のどちらかに格納してください。
  • インストール先フォルダ\Server\Confフォルダ(デフォルト)
  • EUR Server Serviceの環境設定ファイル(EURPM.ini)のPATHセクションのCONFキーで指定したフォルダ下
UNIX/Linux環境の場合
次のどちらかに格納してください。
  • /var/opt/eur/server/Confディレクトリ(デフォルト)
  • EUR Server Serviceの環境設定ファイル(EURPM.ini)のPATHセクションのCONFキーで指定したディレクトリ下
印刷先定義ファイルの格納先には,EUR Server Serviceを利用するユーザが読み書きできるようにアクセス権を設定してください。

(3) 形式

[セクション]
キー=値

印刷先定義ファイルの設定項目を次の表に示します。

キーは大文字と小文字を区別しません。

表14-2 印刷先定義ファイルの設定項目

セクション キー 指定できる値 指定 属性情報 説明
Common PrintDestNumber 1〜1,024 必須 印刷先定義数を指定します。
Destn※1 PrintDestName 文字列(255バイト)※2 必須 印刷先名を指定します。
ServerSelectMode
  • 0
  • 1
任意 スプールサーバの指定方法を指定します。
  • 0
    出力先名を指定します。
  • 1
    IPアドレスを指定します。
DestinationName 文字列(80バイト)※2 任意 出力先名を指定します。
ServerAddress 255.255.255.255形式 任意 スプールサーバのIPアドレスを指定します。
PrintHoldMode※3
  • 0
  • 1
  • 2
任意 蓄積後に続けて印刷するかどうかを指定します。
  • 0
    印刷しません。
  • 1
    スプールサーバで印刷します。
  • 2
    クライアントPCで印刷します。
PrinterClassName 文字列(80バイト)※2 任意 プリンタクラス名を指定します。
PrinterSelectMode
  • 0
  • 1
  • 2
任意 プリンタの指定方法を指定します。
  • 0
    プリンタクラス名で指定します。
  • 1
    プリンタ名で指定します。
  • 2
    帳票振り分け定義で指定します。
ServerPrinterName 文字列(80バイト)※2 任意 帳票を印刷するサーバのプリンタ名を指定します。
ServerTrayName 文字列(80バイト)※2 任意 帳票を印刷するサーバのトレイ名を指定します。
GroupName 文字列(80バイト)※2 任意 帳票振り分け定義の振り分けグループ名を指定します。
ClientAddress 255.255.255.255形式 任意 帳票を印刷するクライアントPCのIPアドレスを指定します。
ClientPrinterName 文字列(80バイト)※2 任意 帳票を印刷するクライアントPCのプリンタ名を指定します。
ClientTrayName 文字列(80バイト)※2 任意 帳票を印刷するクライアントPCのトレイ名を指定します。
DispPrintDlg
  • 0
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
任意 クライアントPCで帳票を印刷するときのダイアログ表示モードを指定します。
  • 0
    印刷先指定ダイアログを表示します(対話型印刷)。
  • 1
    印刷中にダイアログを表示します(自動印刷)。
  • 2
    プレビューウィンドウを表示します(対話型プレビュー表示)。
  • 3
    ダイアログを表示しないで印刷します(全自動印刷)。
  • 4
    プレビューウィンドウを表示します。印刷は実行できません(対話型プレビュー表示限定)。
SpoolFileName 文字列(255バイト)※4 任意 スプールデータの格納ファイル名を指定します。
JobKeyCategoryn※5 文字列(80バイト)※6 任意 スプールデータのジョブ検索キーの分類を指定します。
指定した場合,起動部品で指定したジョブ検索キーの分類はすべて無効になります。
JobKeyDatan※5 文字列(80バイト)※6 任意 スプールデータのジョブ検索キーの値を指定します。
指定した場合,起動部品で指定したジョブ検索キーの値はすべて無効になります。
ExecutablePrintMode
  • 0
  • 1
  • 2
任意 実行可能印刷方式を指定します。
  • 0
    スプールサーバで印刷します。
  • 1
    スプールサーバ,またはクライアントPCで印刷します。
  • 2
    クライアントPCで印刷します。
MaxPrintCount -1〜65,536 任意 スプールデータの印刷上限回数を指定します。
  • -1
    無限に印刷できます。
  • 0
    印刷を禁止します。
  • 1〜65,536
    指定した回数印刷できます。
EnableGet
  • 0
  • 1
任意 スプールデータの取得可否を指定します。
  • 0
    取得できません。
  • 1
    取得できます。
ReportAddressKeyCategory 文字列(80バイト)※2 任意 スプールデータの宛先キーの分類を指定します。ReportAddressKeyDataキーが指定されている場合だけ有効になります。
ReportAddressKeyData 文字列(80バイト)※2 任意 スプールデータの宛先キーの値を指定します。ReportAddressKeyCategoryキーが指定されている場合だけ有効になります。
SpoolTitle 文字列(255バイト)※2 任意 EPF形式ファイルに埋め込むスプールタイトルを指定します。
(凡例)
○:属性情報として設定されます。
−:属性情報として設定されません。
注※1
nの範囲は,「1〜印刷先定義数(CommonセクションのPrintDestNumberキーの値)」です。
注※2
「"」,「,」および制御コード(0x00〜0x1F,0x7F〜0x9F)は指定できません。
注※3
ReportAddressKeyCategoryキーおよびReportAddressKeyDataキーが指定されている場合,PrintHoldModeキーのデフォルト値は0が仮定されます。
注※4
ファイル名に指定できない文字,「"」,「,」,および制御コード(0x00〜0x1F,0x7F〜0x9F)は指定できません。
また,「%N」を指定すると,00000001から始まる8桁の通し番号を設定できます。
(指定例)UserA_%N.epf
注※5
nの範囲は,「1〜10」です。連続した番号で指定してください。nが指定されていない場合は,n以降の指定内容は無視されます。
例えば,次のように指定した場合は「JobKeyCategory1」および「JobKeyData1」だけが有効になります。
JobKeyCategory1="Country"
JobKeyData1="Japan"
JobKeyCategory2=""
JobKeyData2="Tokyo"
JobKeyCategory3="Branch"
JobKeyData3="Kanazawa"
注※6
「,」および制御コード(0x00〜0x1F,0x7F〜0x9F)は指定できません。

(4) 注意事項

(5) サンプルの内容

このサンプルでは,次の運用を想定しています。

印刷先名 内容
TOKYO_RS_PRINT 蓄積後,スプールサーバ「TOKYO」のプリンタクラス「Printer2」で帳票を印刷します。
OSAKA_RS_PRINT 蓄積後,スプールサーバ「OSAKA」のプリンタクラス「Printer1」で帳票を印刷します。
OSAKA_CL_PRINT 蓄積後,スプールサーバ「OSAKA」からクライアントPC(IPアドレス:111.111.111.111)に帳票を転送して直接印刷します。プリンタは蓄積時の起動部品の指定に従います。起動部品の指定がない場合は,デフォルトのプリンタで印刷します。
OSAKA_CL_DIALOG 蓄積後,スプールサーバ「OSAKA」からクライアントPC(IPアドレス:111.111.111.111)に帳票を転送して対話型印刷します。
TOKYO_RS_SPOOL_UserA スプールサーバ「TOKYO」に帳票を蓄積します。スプールデータには次の属性情報を設定します。
ジョブ検索キーの分類:User
ジョブ検索キーの値:UserA
また,スプールデータの格納ファイル名には通し番号を設定します。
TOKYO_RS_SPOOL_UserB スプールサーバ「TOKYO」に帳票を蓄積します。スプールデータには次の属性情報を設定します。
ジョブ検索キーの分類:User
ジョブ検索キーの値:UserB
また,スプールデータの格納ファイル名には通し番号を設定します。
出力先名「TOKYO」および「OSAKA」は,EUR Server Serviceの[EUR Server Service 構成定義]ダイアログまたは出力先定義ファイルで定義してください。
また,プリンタクラス名はそれぞれのスプールサーバで定義してください。EUR Server - Spool Serviceの[EUR Spool Service 構成定義]ダイアログまたは拠点プリンタクラス定義ファイルで定義できます。
注※
設定した属性情報(ジョブ検索キーの分類と値)を,ユーザ名,および確認キーとして利用することで,スプールデータにアクセスできるユーザを制御することもできます。詳細については,マニュアル「EUR システム構築ガイド」を参照してください。

サンプルの内容を次に示します。

 
//Set Print Destination Number
[Common]
PrintDestNumber=6
 
//TOKYO Server Spool & Server Print
[Dest1]
PrintDestName="TOKYO_RS_PRINT"
ServerSelectMode=0
PrinterSelectMode=0
DestinationName="TOKYO"
PrintHoldMode=1
PrinterClassName="Printer2"
 
//OSAKA Server Spool & Server Print
[Dest2]
PrintDestName="OSAKA_RS_PRINT"
ServerSelectMode=0
PrinterSelectMode=0
DestinationName="OSAKA"
PrintHoldMode=1
PrinterClassName ="Printer1"
 
//OSAKA Server Spool & Client Auto Print
[Dest3]
PrintDestName="OSAKA_CL_PRINT"
ServerSelectMode=0
DestinationName="OSAKA"
PrintHoldMode=2
ClientAddress="111.111.111.111"
DispPrintDlg=1
 
//OSAKA Server Spool & Client Dialog Print
[Dest4]
PrintDestName="OSAKA_CL_DIALOG"
ServerSelectMode=0
DestinationName="OSAKA"
PrintHoldMode=2
ClientAddress="111.111.111.222"
DispPrintDlg=0
 
//TOKYO Server Spool Only for UserA
[Dest5]
PrintDestName="TOKYO_RS_SPOOL_UserA"
ServerSelectMode=0
DestinationName="TOKYO"
PrintHoldMode=0
JobKeyCategory1="User"
JobKeyData1="UserA"
SpoolFileName="%N.epf"
 
//TOKYO Server Spool Only for UserB
[Dest6]
PrintDestName="TOKYO_RS_SPOOL_UserB"
ServerSelectMode=0
DestinationName="TOKYO"
PrintHoldMode=0
JobKeyCategory1="User"
JobKeyData1="UserB"
SpoolFileName="%N.epf"