スプールデータに設定した属性情報(ジョブ検索キーの分類と値)と,ユーザ定義とを組み合わせることで,帳票管理GUIでスプールデータを操作するユーザを制限できます。
ユーザ定義には,スプールデータを操作するユーザごとに,アクセスできるスプールデータの条件を定義します。
帳票管理GUIでスプールデータを操作するユーザを制限する場合,ユーザ定義には次の情報を定義します。
なお,ユーザ定義のユーザ認証情報を使用する代わりに,LDAPサーバと連携してスプールデータを操作するユーザを制限することもできます。LDAPサーバと連携する場合の設定内容については,マニュアル「EUR システム設計ガイド」を参照してください。
スプールデータに設定した属性情報(ジョブ検索キーの分類と値)が,ユーザ定義の定義内容と一致すると,条件に一致するスプールデータにアクセスできます。
存在しないユーザ名を指定した場合,または指定したユーザ名と確認キーがユーザ定義の内容と一致しなかった場合は,デフォルトユーザとしてスプールデータにアクセスします。デフォルトユーザとは,アクセス制限の対象としないスプールデータにアクセスするための最低限の権限を持つユーザのことです。
スプールデータの属性情報を使用したアクセス制限の例を次に示します。
表11-3 スプールデータの属性情報の設定内容
ファイル名 | ジョブ検索キー | |||
---|---|---|---|---|
分類1 | 値1 | 分類2 | 値2 | |
ファイルA | ユーザ名 | 管理者 | - | - |
ファイルB | ユーザ名 | 管理者 | 公開先 | 部内 |
ファイルC | ユーザ名 | 管理者 | 公開先 | 社内 |
ファイルD | ユーザ名 | リーダー | - | - |
ファイルE | ユーザ名 | リーダー | 公開先 | 部内 |
ファイルF | ユーザ名 | リーダー | 公開先 | 社内 |
ファイルG | - | - | - | - |
表11-4 ユーザ定義の定義内容
ユーザ認証情報 | アクセス制限方式 | アクセスを許可する属性情報※ | ユーザ名が一致するスプールデータの場合 | アクセスを許可する分類名がジョブ検索キーに設定されていない場合 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
ユーザ認証に使用する分類名 | ユーザ名 | 分類名 | キー値 | |||
ユーザ名 | 管理者 | 分類 | 公開先 | 部内 社内 | ○ | × |
ユーザ名 | リーダー | 分類 | 公開先 | 社内 | △ | ○ |
ユーザ認証情報,およびスプールデータに対するアクセス制限情報は,スプールデータの属性情報を基に定義します。利用できる属性情報がない場合は,属性情報を新たに追加します。また,新規にスプールデータを作成する場合は,印刷データの蓄積時に,スプールデータの管理方法に合わせて必要な属性情報を設定します。
スプールデータの属性情報を追加する方法については,「12. スプールデータを管理するには」を参照してください。印刷データの蓄積方法については,「5.2 帳票の印刷データを蓄積する」を参照してください。
また,ユーザ定義の定義方法については,マニュアル「EUR システム構築ガイド」を参照してください。