3.3.2 配布された帳票をプレビューする

同一の帳票を複数のクライアントに配布して出力する方法を,配布印刷といいます。帳票サーバから帳票の印刷データ(EPF形式ファイル)がクライアントPCに配布されると,EUR Client Serviceが起動して帳票をプレビューできます。

<この項の構成>
(1) プレビューの流れ
(2) 起動部品の設定
(3) プレビューで使用するウィンドウ

(1) プレビューの流れ

ダイアログでプリンタを設定して配布された帳票を出力する場合と同じです。詳細については,「3.2.4 ダイアログでプリンタを設定して出力する(配布印刷)」を参照してください。印刷データ(EPF形式ファイル)がクライアントPCに転送されると,[印刷先指定]ダイアログの代わりにプレビューウィンドウが表示されます。

(2) 起動部品の設定

(a) 印刷データの生成に関する設定

印刷データの生成で使用する起動部品のメソッド,関数,およびオプションの指定値を次に示します。

また,生成時に設定する起動部品のプロパティ,メソッド,パラメタ,およびオプションの指定値を次に示します。

  1. 帳票ファイルの設定
    印刷する帳票ファイル名を設定します。
    帳票ファイルの設定起動部品の設定項目設定する値
    帳票ファイルの名前ActiveX起動部品:ReportFileNameプロパティ
    Java起動部品:setReportFileNameメソッド
    COBOL起動部品:REPORTNAMEパラメタ
    コマンド起動部品:/rfオプション
    帳票ファイル名(255バイト以内の文字列)
  2. EPF形式ファイルの設定
    EPF形式ファイル名を設定します。
    EPF形式ファイルの設定起動部品の設定項目設定する値
    EPF形式ファイル名ActiveX起動部品:EPFFileNameプロパティ
    Java起動部品:setEPFFileNameメソッド
    COBOL起動部品:EPFFILENAMEパラメタ
    コマンド起動部品:/epfnオプション
    EPF形式ファイル名(255バイト以内の文字列)
  3. マッピングデータファイルの設定
    マッピングデータファイル名を設定します。
    ユーザデータファイルの設定起動部品の設定項目設定する値
    マッピングデータファイルの名前ActiveX起動部品:DataFileNameプロパティ
    Java起動部品:setDataFileNameメソッド
    COBOL起動部品:MAPPINGDATAパラメタ
    コマンド起動部品:/mapオプション
    マッピングデータファイル名(255バイト以内の文字列)
  4. ユーザデータファイル,印刷定義ファイル,および印刷付加情報の設定
    必要に応じて,ユーザデータファイル(ユーザ定義データファイルなど),印刷定義ファイル(複数様式情報定義ファイル,文書情報設定ファイル,置き換え表管理情報ファイルなど)および印刷付加情報(印刷開始ページ,印刷部数,ページ番号など)を設定します。
  5. プリンタクラス名の設定
    同じ帳票が送られてきたときに,前回印刷時に指定したプリンタ名とトレイ名をデフォルト表示するためには,帳票のプリンタクラス名で前回印刷時の情報を記憶させます。
    クライアントPCのプリンタ起動部品の設定項目設定する値
    プリンタクラス名ActiveX起動部品:PrinterClassNameプロパティ
    Java起動部品:setPrinterClassNameメソッド
    COBOL起動部品:PRINTERCLASSNAMEパラメタ
    コマンド起動部品:/prcオプション
    プリンタクラス名(80バイト以内の文字列)
■参考
帳票ファイル名やマッピングデータファイル名を起動部品で直接指定するのではなく,帳票セットとして帳票セット指定ファイルにまとめて指定することもできます。この場合,出力時には次に示すプロパティ,メソッド,パラメタ,またはオプションで帳票セット指定ファイル名を指定してください。
  • ActiveX起動部品:MultiReportSetFileNameプロパティ
  • Java起動部品:setMultiReportSetFileNameメソッド
  • COBOL起動部品:REPORTSETFILEパラメタ
  • コマンド起動部品:/mrsオプション
(b) 配布印刷に関する設定

配布印刷で使用する起動部品のメソッド,関数,およびオプションの指定値を次に示します。

また,印刷時に設定する起動部品のプロパティ,メソッド,パラメタ,およびオプションの指定値を次に示します。

  1. 配布するEPF形式ファイルの設定
    配布するEPF形式ファイル名を設定します。
    配布するEPF形式ファイル名には,「(a) 印刷データの生成に関する設定」の手順2.で生成したEPF形式ファイル名を設定します。
    EPF形式ファイルの設定起動部品の設定項目設定する値
    EPF形式ファイル名ActiveX起動部品:EPFFileNameプロパティ
    Java起動部品:setEPFFileNameメソッド
    COBOL起動部品:EPFFILENAMEパラメタ
    コマンド起動部品:/epfnオプション
    EPF形式ファイル名(255バイト以内の文字列)
  2. 印刷方法の設定
    帳票を印刷する方法を設定します。
    印刷方法の設定起動部品の設定項目設定する値
    印刷方法ActiveX起動部品:PrintModeプロパティ
    Java起動部品:setPrintModeメソッド
    COBOL起動部品:PRINTMODEパラメタ
    5(クライアントPCに配布印刷する)
    コマンド起動部品:/pmオプションclds(クライアントPCに配布印刷する)
  3. クライアントPCの設定
    クライアントPCのIPアドレスを指定します。
    クライアントPCの設定起動部品の設定項目設定する値
    IPアドレスActiveX起動部品:ClientAddressプロパティ
    Java起動部品:setClientAddressメソッド
    COBOL起動部品:CLIENTADDRパラメタ
    コマンド起動部品:/clientオプション
    255.255.255.255形式
  4. ダイアログの設定
    クライアントPCで帳票を受信したときに印刷ダイアログを表示するかどうかを設定します。
    ダイアログの設定起動部品の設定項目設定する値
    ダイアログを表示するかどうかActiveX起動部品:DispPrintDlgプロパティ
    Java起動部品:setDispPrintDlgメソッド
    COBOL起動部品:DISPPRINTDLGパラメタ
    2(対話型印刷プレビュー表示)
    4(対話型印刷プレビュー表示限定)
    コマンド起動部品:/dialogオプションpreview(対話型印刷プレビュー表示)
    pvonly(対話型印刷プレビュー表示限定)
    注※ 印刷ダイアログを表示しないため,印刷を実行できません。

(3) プレビューで使用するウィンドウ

3.3.1(3) プレビューで使用するウィンドウ」を参照してください。