2.1.3 apgrptコマンドの形式

apgrptコマンドの形式とオプションについて説明します。

<この項の構成>
(1) 形式
(2) apgrptコマンドのオプションの説明
(3) 補足説明

(1) 形式

apgrpt〔.exe〕〔帳票ファイル名〕
             〔/l {edit | view | print}〕
             〔/z ズーム倍率 | as〕
             〔/p 〔プリンタ名〕〕
             〔/pf 印刷出力ファイル名〕
             〔/rc〕
             〔/rt 帳票名〕
             〔/mfd 複数様式情報定義ファイル名〕
             〔/mrs 帳票セット指定ファイル名〕
             〔/rif 置き換え表管理情報ファイル名〕
             〔/k オプション記述ファイル名〕

(2) apgrptコマンドのオプションの説明

apgrptコマンドで指定するオプションを説明します。オプションの文字列は,大文字,小文字を区別しません。

帳票ファイル名
レポートファイル名(*.agr),またはフォームシートファイル名(*.fms)を指定します。ファイルのパスは,オプション記述ファイルで指定できますが,ファイルのパスを含めて指定することもできます。帳票ファイル名は,第1オペランドで指定してください。第1オペランドで指定しない場合は,エラーになります。
帳票ファイル名を指定しても,指定した帳票がない場合は,新規作成とみなされます。
なお,複数様式で帳票を出力する場合は,/mrsオプションに指定する帳票セット指定ファイルにフォームシートファイル名を指定するので,帳票ファイル名の指定は省略できます。
/l { edit | view | print }
EURを起動するときに表示するウィンドウを指定します。省略した場合は,editが仮定されます。
複数様式で帳票を出力する場合は,/lオプションの指定値に「print」を指定してください。/lオプションの指定を省略したり,「print」以外の値を指定したりしたときは,エラーになります。
指定値説  明
editレポート編集ウィンドウが表示されます。
viewレポート確認ウィンドウが表示されます。
printレポート印刷ウィンドウが表示されます。
  • レポート編集ウィンドウ
    レポート編集ウィンドウは,帳票ファイル名を指定しないで起動した場合,帳票ウィンドウを「重ねて表示」実行時のウィンドウの位置,ウィンドウサイズで最前面に表示し,その後ろにマッピングデータウィンドウを表示します。ユーザ定義データウィンドウは表示されていません。既存の帳票ファイル名を指定して起動した場合は,前回レポート編集ウィンドウでEURを終了したときのウィンドウの位置,ウィンドウサイズで,帳票ウィンドウ,マッピングデータウィンドウ,およびユーザ定義データウィンドウが表示されます。
  • レポート確認ウィンドウ
    レポート確認ウィンドウは,メインウィンドウに帳票ウィンドウを最大表示します。マッピングデータウィンドウとユーザ定義データウィンドウは表示されません。レポート確認ウィンドウでは,帳票の編集はできませんが,ほかの帳票を開いたり,印刷したりできます。
  • レポート印刷ウィンドウ
    レポート印刷ウィンドウは,メインウィンドウに帳票ウィンドウを最大表示します。マッピングデータウィンドウとユーザ定義データウィンドウは表示されません。レポート印刷ウィンドウでは,帳票の編集をしたり,ほかの帳票を開いたりできません。
/z ズーム倍率 | as
EURを起動したとき,レポート編集ウィンドウとレポート確認ウィンドウに表示する帳票のズーム倍率を指定します。指定できる値は,標準のサイズを100とした百分率で10~800です。また,「as」を指定すると,帳票全体が帳票ウィンドウに入る大きさで表示されます。省略した場合は,標準のサイズ(100)が仮定されます。
/p 〔プリンタ名〕
帳票を即時印刷する場合,帳票を印刷するプリンタ名を指定します。プリンタ名を省略した場合は,Windowsで通常使うプリンタとして指定してあるプリンタに印刷します。帳票ファイル名を省略した場合は,指定を無視します。
/pf 印刷出力ファイル名
帳票をプリンタに出力する代わりに,指定されたドライブの新規ファイルへ出力します。印刷出力ファイル名は,ドライブ名とフォルダ名を含むフルパスで指定します。フルパスで指定しない場合は,EURのインストール先フォルダからの相対パスが仮定されます。
/pfオプションを指定した場合は,/pオプションで指定したプリンタがどの出力ポートを選択していても,指定したファイルに出力されます。
/pオプションを省略した場合は,/pfオプションの指定を無視します。
/rc
ユーザ応答抑止オプションを指定します。/rcオプションを指定してEURを起動した場合,ユーザ操作とメッセージダイアログの表示を抑止します。
/rcオプションを指定して起動したEURで,処理中にエラーが発生した場合は,エラーコードをプロセスのリターンコードとして返します。エラーコードについては,マニュアル「EUR メッセージ」を参照してください。
/rcオプションを指定する場合は,帳票ファイル名を必ず指定してください。また,/pオプションで印刷要求をしなかった場合は,指定された帳票を開いたあと,EURは正常終了します。
/rt 帳票名
プリンタの印刷待ち状態を確認する一覧ウィンドウの「ドキュメント名」,およびタイトルバーに表示する帳票名を「"」で囲んで指定します。/rtオプションの指定がなければ,「HITACHI Report - 帳票ファイル名」が表示されます。
帳票名は,255文字までの文字列で指定します。指定された帳票名が255文字を超えた場合は,255文字までを帳票名とします。
/mfd 複数様式情報定義ファイル名
複数様式情報定義ファイル名を指定します。複数様式情報定義ファイルは,様式(帳票フォーマット)や読み込むデータを切り替える条件と,切り替え時の動作を定義しておくファイルです。
複数様式情報定義ファイルについては,「5.7 複数様式情報定義ファイル」を参照してください。
/mrs 帳票セット指定ファイル名
帳票セット指定ファイル名を指定します。帳票セット指定ファイルは,複数の帳票ファイルを統合する順番と帳票に読み込むデータファイルを指定しておくファイルです。
帳票セット指定ファイルについては,「5.6 帳票セット指定ファイル」を参照してください。
/rif 置き換え表管理情報ファイル名
置き換え表管理情報ファイル名を指定します。置き換え表管理情報ファイルは,表示データの置き換え表ファイルを管理するファイルです。置き換え表管理情報ファイルについては,「5.10 置き換え表管理情報ファイル」を参照してください。
/k オプション記述ファイル名
EURを起動するときの起動オプションを記述したファイル名を指定します。オプション記述ファイル名をフルパス名で指定しなかった場合は,EURのインストール先フォルダからの相対パスが仮定されます。オプション記述ファイルについては,「5.12 オプション記述ファイル」を参照してください。
/kオプションとほかのオプションを一緒に指定した場合(指定が重なった場合)は,起動オプションに指定したオプションが有効となり,オプション記述ファイル中の該当する指定は無視されます。オプション記述ファイルの中で指定が重ならないものはそのまま有効となります。

(3) 補足説明