5.4.1 ログ採取の概要
(1) 採取できるログの種類
EUR Designer,またはEUR Viewerでは,次に示す2種類のログを採取できます。
- EURの処理経過に関するログ
- EUR処理中に発生したエラーに関するログ
(2) ログ採取のレベルの種類
ログ採取のレベルには,次に示す5種類があります。EURをインストールした直後は,「起動履歴」が設定されています。
- エラー履歴
- EURの処理でエラーが発生した時,終了コード(RTNCODE=0)以外のエラーを出力します。
- 起動履歴
- 次に示す情報を出力します。
- EUR起動時の情報(起動履歴,起動方法,起動時の指定パラメタ)
- EUR終了時の情報(終了履歴)
- ドキュメントオープン時の情報(処理対象の帳票ファイル名,データファイル名)
- 印刷処理開始時の情報(出力先プリンタの情報)
- 各ページ印刷開始時の情報(印刷ページ数)
- ユーザが操作した内容
- 要求履歴
- ユーザが操作した内容(プロパティ・ユーザ操作の履歴)を出力します。
- 処理履歴
- EURの内部関数の処理履歴(入力パラメタ,出力パラメタ,リターンコード)を出力します。
- システム履歴
- システム関数(OS提供の関数)の処理履歴(入力パラメタ,出力パラメタ,リターンコード)を出力します。
ログ採取のレベルは,エラー履歴<起動履歴<要求履歴<処理履歴<システム履歴の順に,採取する情報量が多くなります。そのため,上位レベルになるほど,ファイル容量が増加するので,プログラムへの性能に影響が及ぶこともあります。ログ採取のレベルは,下位レベルで採取されることをお勧めします。
(3) ログファイルの容量
ログファイルの容量は,指定するログ採取のレベル,運用形態,およびエラーの発生の有無によって異なります。また,ログ採取のレベルが上位であるほど,出力量も多くなります。
(4) イベントログの出力
EURの処理中にエラーが発生した場合は,イベントログが出力されます。ログの出力先は,「アプリケーション」です。
イベントログは,指定されているログ採取レベルに関係なく,エラー発生情報のログを出力する時に出力されます。イベントログに出力するメッセージの内容を示します。
項目 | 説明 |
---|
イベントID | 9 |
ソース | EurLogTrc |
種別 | エラー |
分類 | EurInfo |
説明 | EURの処理中にエラーが発生しました |
付加情報 | 日付時刻+プロセスID+エラー発生ソースファイル名+エラー発生ソース行番号 |
項目 | 説明 |
---|
イベントID | 10 |
ソース | EurLogTrc |
種別 | エラー |
分類 | EurInfo |
説明 | UDCを含む文字列の印刷中にエラーが発生しました |
付加情報 | 帳票名 page = nn vertical = nn horizontal = nn |
- 付加情報の説明
- 「帳票名」には,エラーが発生した帳票名が出力されます。
- 「page」には,エラーが発生したページ番号が,1から始まる通し番号で出力されます。帳票に設定したページ番号の形式ではありません。
- 「vertical」と「horizontal」には,エラーの原因になったUDCを含む繰り返しアイテムの位置を,縦(vertical)と横(horizontal)で示します。繰り返しアイテムでない場合は,「vertical = 0 horizontal = 0」が出力されます。また,データは,16進形式のバイナリデータとして出力され,その横にシステムが読み取れる文字列を出力します。