XMAP3/Webを利用したシステムには,次のような特長があります。
- 従来と同等の操作環境を実現した業務画面をWebブラウザ上に表示
- XMAP3/Webを利用すると,従来のC/S構成やスタンドアロン構成で実現していたGUI/CUI画面をWebブラウザのウィンドウ上に表示できます。入力項目の入力チェックなども従来と同様に動作するため,スクリプトを作成,配布する必要がありません。このようにWeb環境を利用したシステム形態に移行しても,従来の画面の操作性を損なうことなく移行できます。ファンクションキーやメニューなども従来と同じ操作性を提供できるため,システム環境の移行に伴うオペレータへの再教育も不要です。
- Webブラウザの特長を生かした,ほかのソフトウェアとの統合
- Windows対応のソフトウェアには,Webブラウザでの表示に対応したものが多数あります。これらのソフトウェアを業務アプリケーションの一部として使用する場合,XMAP3/Webを利用すれば,XMAP3の画面表示やソフトウェアの画面表示もWebブラウザウィンドウで扱えます。
- これによって,煩雑になりがちだった業務アプリケーションの操作体系をまとめられるため,業務アプリケーションを使用するエンドユーザの操作性が向上します。
- クライアント側のメンテナンス作業が不要
- OLTPクライアント構成で使用していた従来のXMAP3システムとXMAP3/Webを利用したシステムを比較して,クライアントPCに対するメンテナンス作業が軽減されます。
- 従来のOLTPクライアント構成では,APや画面・帳票定義を修正・更新した場合,クライアント上で動作するAPの再インストールや,物理マップの配布を各クライアントPCに対して実施する必要があります。
- これに対し,XMAP3/Webを利用したシステムでは,クライアント上に必要なAPや画面表示・帳票印刷に必要なファイル(物理マップやデータなど)は,サーバ上の業務アプリケーションを実行するときにクライアント側へ自動送信されます。
- したがって,クライアント側のAPの再インストールや物理マップファイルの配布など,クライアントPCに対するメンテナンス作業が不要になります。
- また,各クライアントPCへXMAP3をインストールする作業も不要となります。
- 既存のOLTPクライアント構成のシステムも容易に移行
- 従来のOLTPクライアント構成で運用していたシステムを,XMAP3/Webを利用したシステムへ移行する場合でも,既存の業務や画面・帳票定義をほとんど修正することなく移行できます。また,これらの移行に際して,帳票出力処理には影響しないため,帳票出力APや帳票定義の修正も必要ありません。
- HTTPプロトコルによってネットワークセキュリティの管理が容易
- XMAP3/Webを利用したシステムでは,サーバ・クライアント間の通信がHTTPプロトコルの使用するポートだけで制御されます。したがって,HTTPプロトコルが使用するポート番号を使ったセキュリティ管理を容易に適用でき,通信データの機密保護管理が容易になります。
- XMAP3/Webでは,HTTPプロトコルを使った通信処理を実行しますが,HTTPプロトコルのバージョンに依存した処理は採用していません。したがって,ユーザはHTTPプロトコルのバージョンを意識することなく,Web環境へ移行できます。
- XMAP3/Webでは,SSL通信もできます。
- プリンタの特性を生かした高速印刷や,ネットワークの負荷の少ないPDFファイルへの出力を実現
- XMAP3/Webの印刷システムは,APから指定した出力データと物理マップをクライアント側のブラウザに送信し,ブラウザ側で印刷データを生成後,プリンタで印刷します。そのため,PDFデータを送信するようなシステムに比べて少ないデータ送信での印刷が実現できます。また,ESC/Pスルー印刷では連続紙の細かい紙送りにも対応するなど,プリンタの特性を生かした高速印刷が実現できます。
- さらに,帳票のPDFファイル出力機能では,プリンタへの出力と同様に少ないデータ送信の後,ブラウザ側でPDFファイルを生成します。このため,ネットワークの負荷を増やすことなく,従来の帳票を容易にPDFファイル化できます。
- ビッグエンディアン形式の論理マップデータが利用可能
- XMAP3/Webでは,ビッグエンディアン形式で作成した論理マップ,物理マップを使用して画面表示・帳票印刷ができます。例えば,ユーザサービスプログラムとWS上のアプリケーションサーバを連携させ,アプリケーションサーバで作成したビッグエンディアン形式の論理マップデータをそのままXMAP3/Webに指定することで,画面表示・帳票印刷ができます。
- PC上のユーザサービスプログラムから呼び出すXMAP3/Webのインタフェースでは,論理マップデータ以外のデータをリトルエンディアン形式で指定します。