9.2.1 日立COBOL使用時のトラブル

注意
エラーコードの「KCCC」は,COBOL85では「KCCB」となります。
<この項の構成>
(1) コンパイル時の主なエラー
(2) リンク(MAKE)時の主なエラー
(3) 実行時の主なエラー

(1) コンパイル時の主なエラー

表9-1 コンパイル時の主なエラー

エラー意味対処方法
KCCC1076C-SCOPY文を取り込もうとしているファイルが,APのソースが格納されているフォルダ中にないことが考えられる。ファイルが,APのソースが格納されているフォルダ中にあるか見直し,ない場合はファイルをコピーしてコンパイルし直す。
COPY文を取り込もうとしているファイルの名称が誤っていることが考えられる。XMAP3で作成した論理マップファイルの名称であるか見直し,ファイルの名称が誤っているときは正しい名称に修正してコンパイルし直す。
KCCC3015C-Sデータ名,または変数名に不当な文字を指定していることが考えられる。データ名,および変数名を見直す。
必要なテーブル「X3MODTBL」がAPを格納しているフォルダにないことが考えられる。APを格納しているフォルダに次のファイルをコピーして,コンパイルし直す。
 XMAP3インストール先
 ¥INCLUDE¥X3MODTBL

(2) リンク(MAKE)時の主なエラー

表9-2 リンク(MAKE)時の主なエラー

エラー意味対処方法
LNK1181
LNK1104
TRANSCEIVE文,
SEND文,および
RECEIVE文でXMAP3を使用する場合に,必要なXMAP3のライブラリを参照できない。
コンパイル環境のPCにXMAP3の開発モデルがインストールされているか確認する(CALL文のインタフェースで作成したAPの場合はリンケージ環境)。
LNK2001
LNK1120
CALL文でXMAP3を使用する場合に,リンケージ時に必要なXMAP3のライブラリを参照できない。日立COBOLのリンケージオプションとして,次の手順で設定する。
《COBOL2002,COBOL85 Version 7およびVersion 6の場合》
  1. COBOL開発マネージャの[プロジェクト]-[プロジェクトの設定]コマンドを選ぶ。
  2. 「リンク」タブの「ライブラリの指定」にチェックを入れる。
    表示されるダイアログの設定内容に,次の内容を追加する。
    XMAP3インストール先¥LIB¥X3MWDR32.LIB
《COBOL85 Version 5.0の場合》
  1. COBOL開発マネージャの[オプション]-[リンカ]コマンドを選ぶ。
  2. リンカオプション設定ダイアログで,次のように設定する。
  • リンカオプション:何も指定しない
  • インポートライブラリ/ユーザ作成ライブラリ
    XMAP3インストール先
    ¥LIB¥V3Compatible¥X3MWDR32.LIB

(3) 実行時の主なエラー

(a) 日立COBOL CD項のSTATUS KEY句の実行状態コード

STATUS KEY句の実行状態コードと意味,および対処方法を次の表に示します。

なお,日立COBOLのテストデバッガでコードのエリアを参照すると,16進データはバイトが反転して表示されます。

表9-3 STATUS KEY句の実行状態コード

実行状態のコード意味対処方法
'00000'正常終了該当しない。
'00008'論理エラー対処:APを見直す。
'10008'マッピングエラー日立COBOLが出力するメッセージ
KCCC5007R-S,またはKCCC5008R-Sの内容を調査する。
APが設定したデータに誤りがあることが考えられる。詳細は,KCCC5008R-Sの詳細コードを調べ,ほかのリターンコードとともに確認すること。
'20008'入出力エラー日立COBOLが出力するメッセージ
KCCC5007R-S,またはKCCC5008R-Sの内容を調査する。
入出力時の障害の詳細は,KCCC5008R-Sの詳細コードを調べて,ほかのリターンコードとともに確認すること。リターンコード,詳細コードについては関連項目を参照すること。
(b) 実行エラー時の主なXMAP3のリターンコード・詳細コード

表9-4 実行時の主なエラー(日立COBOLのコンソール画面表示)

エラー意味対処方法
KCCC5008R-Sエラーコードで示すエラーが XMAP3で発生した画面入出力時のエラーコードを見て対処する。エラーコードの詳細は,「付録E XMAP3のリターンコード・詳細コード」を参照のこと。
KCCC3417R-Sサービス名称不足