4.2.1 キーの機能

画面を制御するキーの,標準で使用できる機能について説明します。説明中の[図データ]および[図データ]は,カーソルを示します。また,各オブジェクトでキーを押したときのスクロール量は次のようになります。

オブジェクトキー
[→][←][↑][↓][Ctrl]+[↑↓→←]
フィールド
ボックス
1列1行1行/1列
リストボックススクロールしない1行1行/1列
コンボボックススクロールしない1行スクロールしない
ポップアップ
ウィンドウ
スクロールしないスクロールしないスクロールしない
<この項の構成>
(1) フォーカス・カーソル移動キー
(2) 画面の移動に使用するキー
(3) 文字編集キー
(4) エスケープキー([Esc])
(5) スペースキー(スペースバー)
(6) 画面確定キー
(7) 取消キー([Ctrl]+[R])

(1) フォーカス・カーソル移動キー

(a) カーソル移動キー([↑][↓][→][←])

キーを1回押すと,カーソルが1文字分移動します。

CUI画面およびフィールドボックス内でのフィールドでのカーソルの移動には次に示す三つの動作があります。動作は,表示・印刷セットアップで選択します。

表示・印刷セットアップで設定できる動作の項目を次に示します。なお,表示・印刷セットアップの詳細については,マニュアル「XMAP3 開発・実行ガイド」を参照してください。

フィールドボックス内で上下方向にカーソルを移動する場合,ワンタッチクリアが設定されているフィールドの先頭以外の位置を通過すると,カーソルの列位置が先頭に移動します。
《全ての位置》
  • フィールドの内外に関係なく,押したキーの向きにカーソルが移動します。
     
    [図データ]
    • カーソルが画面終点にあるとき[→]を押すと,カーソルは画面始点に移動します。
    • カーソルが画面始点にあるとき[←]を押すと,カーソルは画面終点に移動します。
《全てのフィールド》
  • 押したキーの向きにある,不活性または入力できる状態の入出力フィールドの先頭にカーソルを移動します。
 
[図データ]
  1. [↑]は1文字分上の行から始点に向けて,フィールドをサーチします。
  2. [↓]は1文字分下の行から終点に向けて,フィールドをサーチします。
  3. [←]は1文字分左の位置から始点に向けて,フィールドをサーチします。
  4. [→]は1文字分右の位置から終点に向けて,フィールドをサーチします。
  • 入出力フィールドがないときは,カーソルは移動しません。
《活性フィールド》
  • 押したキーの向きにある,入力できる状態の入出力フィールドの先頭にカーソルを移動します。
  • 押したキーの向きについては,《全てのフィールド》の場合と同じです。
  • 入力できる状態の入出力フィールドがないときは,カーソルは移動しません。

    表4-9 GUIオブジェクトのボックス内のフィールド間のフォーカス・カーソル移動

    移動キー
    オブジェクト
    [→][↓][←][↑]
    ラジオボタン前進前進後退後退
    チェックボタン
    プッシュボタン
    ポップアップ該当しない1該当しない1
    コンボボックス
    ※2
    該当しない該当しない
    リストボックス該当しない該当しない
    スピンボックス該当しないダウンボタンと同じ(値の減少)該当しないアップボタンと同じ(値の増加)
    注※1
    カスケードメニューおよびリストを表示している場合は,下位のメニューおよびリストの表示(前進)/非表示(後退)になります。
    注※2
    キー入力コンボボックスおよび表示・印刷セットアップでカーソルキーでのメニュー表示が設定されているメニュー選択コンボボックスでは,[↑][↓]でメニューを表示します。

  • 次,または下のボタンにフォーカス(入力権)を移動させる移動キー。
    [→][↓]

    [図データ]

  • 一つ前,または上のボタンにフォーカス(入力権)を移動させる移動キー。
    [←][↑]

    [図データ]

  • 次,または下のボタンにフォーカス(入力権)を移動させる移動キー。
    [→][↓]

    [図データ]

  • 次の項目(リスト)にフォーカス(入力権)を移動させる移動キー。
    [↓]

    [図データ]

  • スピンボックスの値をアップダウンさせるキー。
    [↑][↓]

    [図データ]

(b) 後退キー([Back Space])

カーソルが前方に移動します。

表示・印刷セットアップでの[Back Space]キーの指定に対応して動作が次のように異なります。

(c) 始点キー([Home])

カーソルのある入力できる状態の入出力テキストボックスの先頭に,カーソルは移動します。

CUI画面およびフィールドボックスでは,画面またはボックス内の先頭のフィールドに移動します。

リスト形式で表示しているポップアップメニューでは,第1レベルのメニュー項目にフォーカスが移動します。

[図データ]

(d) 復改キー([Enter])

次行の,最初の入力できる状態の入出力フィールドの先頭に,カーソルは移動します。

[図データ]

(e) タブキー([Tab])
ボックス中のカーソル移動
次の入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)の先頭に,カーソルが移動します。
 
[図データ]
 
  • 入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)がないときは,カーソルは移動しません。
  • 画面終点までに,ほかに入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)がないときは,カーソルは画面始点に最も近い入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)に移動します。
ボックス間のフォーカス(入力権)移動
次のボックスにフォーカスを移動します。
 
[図データ]
 
フォーカスが移動するボックスは,次のとおりです。
  • フィールドボックス
  • 入出力テキストボックス
  • ポップアップテキスト
  • コンボボックス
  • スピンボックス
  • リストボックス
  • ボタンボックス(ラジオボタン,チェックボタン,プッシュボタン)です。
(f) シフト+復改([Shift]+[Enter])

次のボックスにフォーカスを移動します。

送信動作は行いません。

この動作は,XMAP3の表示・印刷サーバ環境定義ファイルでの動作を「復改」から「送信」に変更した場合でも有効です。

[図データ]

(g) バックタブキー([Shift]+[Tab])
一つ前の入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)の先頭への移動
  • 入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)がないときは,カーソルは移動しません。
  • カーソルが入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)の途中にある場合は,カーソルのある入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)の先頭に戻ります。

    [図データ]

  • 画面始点までにほかに入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)がないときは,カーソルは画面終点に最も近い,入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)の先頭に移動します。

    [図データ]

一つ前のボックスへのフォーカス移動
[図データ]
(h) コントロール+復改([Ctrl]+[Enter])

一つ前のボックスにフォーカスを移動します。送信動作は行いません。この動作は,XMAP3の表示・印刷サーバ環境定義ファイルでの動作を「復改」から「送信」に変更した場合でも有効です。

[図データ]

マイナスタブキー([Ctrl]+[Tab])
属性が「右寄せ」に設定されている入出力テキストボックス(または入出力フィールド)の数字を右寄せして,負(-)記号を付けます。カーソルは次の入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)の先頭に移動します。
 
[図データ]
 
  • フィールドに負(-)記号を付ける空きがないときは,入力エラーとなります。
  • 入力できないテキストボックス(またはフィールド)にカーソルがあるときは,次の入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)の先頭にカーソルを移動します。
  • 右寄せの属性以外では,右寄せしたり負記号を付けたりしないで,次の入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)の先頭にカーソルを移動します。
  • フィールドにデータがない場合,負(-)記号を付け,カーソルは次の入力できる状態の入出力テキストボックス(または入出力フィールド)の先頭にカーソルを移動します。

(2) 画面の移動に使用するキー

(a) スクロールキー([Ctrl]+[↑][↓][→][←])

画面上に表示されていないプレーン領域をスクロールし,見えるようにできます。

対象となるオブジェクトを次の表に示します。

表4-10 画面の移動に使用するキー

オブジェクト[Ctrl]
+[↓]
[Ctrl]
+[↑]
[Ctrl]
+[→]
[Ctrl]
+[←]
マウス選択
オブジェクト
フィールド
ボックス
下方向にスクロール上方向にスクロール右方向にスクロール左方向にスクロール
リスト
ボックス
最下行にスクロール最上行にスクロール最右行にスクロール最左行にスクロール
文字入力オブジェクト無効
注※
ポップアップで表示されるリストでは,[Ctrl]+[→]または[Ctrl]+[←]のときは,水平方向に半角1文字分スクロールします。

フィールドボックス
押したキーの向きに,指定した行,列分画面の表示が移動します。
 
[図データ]
リストボックス
押したキーの向きに,プレーンの端までリストボックスが移動します。

(3) 文字編集キー

文字入力できるオブジェクトにだけ使用できます。

(a) 挿入キー([Insert])

文字入力できるオブジェクトにだけ使用できます。

カーソル以降の文字が右にずれ,カーソル位置から押した数だけ「空き」ができます。

空きに文字を入力してください。

なお,表示・印刷セットアップの「挿入/上書きモードのデフォルト設定」で「挿入モード」を指定している場合,挿入キーを使用しなくても,入力した文字が自動的に挿入されます。

[図データ]

《挿入キー仕様を「NULLまで」とした場合》表示・印刷セットアップで変更した場合
[Insert]で空きを作るとフィールドから文字があふれてしまう場合は,挿入できません。
 
[図データ]
《挿入キー仕様を「フィールドの終わりまで」とした場合》標準仕様の場合
[Insert]で空きを作るとフィールドから文字があふれてしまう場合は,あふれた文字は消去されます。
 
[図データ]
(b) 削除キー([Delete])

カーソル位置の1文字が消え,カーソル以降の文字列が1文字分左に詰まります。全角文字のときは,2カラム分左に詰まります。

[図データ]

埋字指定があれば桁寄せ向きに従って桁寄せされ,埋字が入れられます。

カーソル以降の文字を削除する場合は,フィールドキーを使用します。オプションでカーソルのあるフィールド全体を消去することもできます。
(c) フィールドキー([End])
(d) データキー([Ctrl]+[End])
(e) コピー・ペースト操作キー([Ctrl]+[Insert]/[Shift]+[Insert]または[Ctrl]+[C]/[Ctrl]+[V])

(4) エスケープキー([Esc])

(a) 文字入力できるオブジェクト

文字入力できるオブジェクトに対しては,無効です。

(b) マウス選択対象となるオブジェクト
オブジェクト選択済未選択動作
ラジオボタン
チェックボタン
プッシュボタン
単一リストボックス
複数リストボックス
スピンボックス
ポップアップメニューメニュークローズメニューのクローズ
コンボボックスメニューのクローズ
トグルフィールド
メニューバー
(プルダウン,カスケード)
(凡例)
-:該当しない。

(5) スペースキースペースバー

(a) 文字入力テキスト・フィールドの場合

文字入力テキストおよびフィールドでは,スペース文字として扱われます。

(b) マウス選択オブジェクト
オブジェクト選択済未選択動作
ラジオボタンオンのままオン項目選択
チェックボタンオフオンオン/オフの切り替え
プッシュボタンオン画面選択
単一リストボックスオフオン項目選択
複数リストボックス
スピンボックス
ポップアップメニューオフ※1オン項目選択
コンボボックス※2オフオン項目選択
トグルフィールドオフオンオン/オフの切り替え
メニューバー
(プルダウン,カスケード)
オン画面確定
(凡例)
-:該当しない。
注※1
ポップアップで,階層構造のメニュー項目を表示している場合は,下位レベルのメニュー項目(カスケードメニューや第2~第8レベルのリスト)の表示になります。
注※2
キー入力コンボボックスは,入出力テキストボックスと同じ動作になります。

(6) 画面確定キー

画面が送信できる状態で,キーが押されると送信要求の発生をAPに通知します。

なお,OLTPサーバ構成の環境で,OpenTP1上で「次メッセージ要求キー」として割り当てられているキーのイベントはAPに渡りません。

(a) 送信(実行)キー(テンキー側の[Enter])

送信できる状態であるかどうかのチェック(ウィンドウ内のフィールドボックス,入出力テキストボックス,リストボックス,ラジオボタンボックスについて)をして,送信のイベント通知コードをAPに返します。

(b) PF1~PF12キー

([F1]~[F12])

(c) PF13~PF24キー

([Shift]+[F1]~[F12])

(d) PF25~PF36キー

([Ctrl]+[F1]~[F12])

(e) PF37~PF48キー

([Ctrl]+[Shift]+[F1]~[F12])

(f) PF49~PF60キー

([Alt]+[F1]~[F12])

(g) PF61~PF72キー

([Alt]+[Shift]+[F1]~[F12])

(h) PF73~PF84キー

([Ctrl]+[Alt]+[F1]~[F12])

(i) PA1~PA3キー

([PageUp],[PageDown],[Ctrl+PageUp])

(j) 割込キー

([Break],[Ctrl]+[Pause])

(k) スクリーン消去キー

([Ctrl]+[Delete])

(7) 取消キー([Ctrl]+[R])