COBOL開発マネージャを使用したコンパイルと実行のポイントについて説明します。
COBOL開発マネージャは,日立COBOLから提供されているCOBOLプログラムの統合的な開発環境です。COBOLでAPを開発するときに必要なCOBOLソースや登録集原文などの資産をその依存関係に従って管理し※,コンパイルなどの作業を自動化します。
COBOL開発マネージャを使用する場合,次の手順でAPを作成します。
次に,それぞれの手順について説明します。
COBOL開発マネージャでは,一つの.exeまたは.dllファイルの開発単位を「プロジェクト」と呼んでいます。COBOL開発マネージャを使用してAPを作成する場合,このプロジェクトを定義する必要があります。
ソースファイル名を指定し,コンパイルとリンケージをします。
その方法として,タイムスタンプ(ファイル作成/修正日時)の前後関係に基づいてコンパイルとリンケージをする「ビルド」があります。例えば,「実行ファイルの作成/修正日時」より実行ファイルが取り込んでいる「COBOLソースの作成/修正日時」の方が新しい場合にコンパイルとリンケージが実行されます。
また,タイムスタンプには関係なくコンパイルとリンケージをする「リビルド」もあります。
XMAP3と連携するためのコンパイラオプションを指定します。COBOL2002またはCOBOL85を使用している場合,指定が必要なコンパイラオプションを次に示します。
インポートライブラリ/ユーザ指定ライブラリに,次に示すファイルを指定する必要があります。
APを実行する前に,書式データファイル(.fmp)と行制御データファイル(.pci)を実行可能ファイルと同じフォルダに格納してください。
また,表示・印刷セットアップでマップパスを指定する方法もあります。マップパスの指定については,マニュアル「XMAP3 開発・実行ガイド」を参照してください。
XMAP3で使用するプリンタの識別名称(印刷サービス名称)を,COBOLの環境変数によって指定します。指定形式を次に示します。
XMAP3で使用できる日立COBOLは,COBOL2002,COBOL85 Version 5.0,Version 6,およびVersion 7です。ただし,使用できる日立COBOLは,OSによって異なります。XMAP3で使用できる日立COBOLを,OSごとに次の表に示します。
表8-4 使用できる日立COBOL
OS名 | COBOL2002 | COBOL85 | ||
---|---|---|---|---|
Version 5.0 | Version 6 | Version 7 | ||
Windows 95 | × | ○ | ○ | × |
Windows 98 | ○ | ○※1 | ○ | ○ |
Windows Me | ○ | × | ○※2 | ○ |
Windows NT 4.0 | ○ | ○ | ○ | ○ |
Windows 2000 | ○ | × | ○※3 | ○ |
Windows XP | ○ | × | × | ○ |
Windows Server 2003 | ○※4 | × | × | × |
Windows Server 2003 x64 | ○※4 | × | × | × |