4.2.11 フレーム

表形式の帳票では,大見出しや小見出しに続けて,行単位(または列単位)に同一形式で,項目を繰り返し出力することがあります。フレーム機能では,表の一行を物理フレームという見えない枠で囲み,その枠の中にフィールドを配置します。このフレームを繰り返すことで,同一形式の項目(行または列)を繰り返し作成できます。

APも同じように,このフレーム単位で扱い,定義およびAPのプログラミングを容易にしています。

フレームは,けい線帳票,プレプリント帳票,網掛け帳票,およびグラフィック帳票で使用できます。

<この項の構成>
(1) 使用例
(2) 配置できるオブジェクト
(3) フレームの操作
(4) フレームの自由配置
(5) APインタフェース

(1) 使用例

フレームは,行を繰り返して明細行を作成したり,領域を繰り返したりして,ラベルの印刷などで使用できます。

フレームを使用して,出力フィールドを配置した帳票の使用例を次に示します。

[図データ]

(2) 配置できるオブジェクト

フレームのフィールドに配置できるオブジェクトを次に示します。

オブジェクトけい線帳票プレプリント帳票網掛け帳票グラフィック帳票書式
オーバレイ
出力フィールド
固定フィールド
出力日付/時刻フィールド
出力OCR
バーコード出力
固定
連結出力
けい線
矩形
円/円弧
出力グラフィック
固定グラフィック
(凡例)
○:配置できる。
-:配置できない。
注※
斜めけい線は配置できません。

(3) フレームの操作

フレームのハンドル(■)をドラッグしたり,行または列を選択して行の高さや幅を変更できます。

(a) フレームの反復回数とサイズの変更

フレーム全体を選択し,表示されるハンドル(■)をドラッグします。

[図データ]

(b) 行の高さまたは列の幅の変更

フレームの先頭または最終以外の行(または列)をクリックし,行(または列)に表示されるハンドル(■)をドラッグします。フレーム内のすべての行の高さ(または列の幅)が変更されます。なお,拡大する場合は,あらかじめフレームの変更する方向の領域を空けておく必要があります。

[図データ]

(c) フレームの繰り返し間隔の変更

フレームの先頭または最終以外の行(または列)をクリックし,選択した行(または列)をドラッグします。フレームの行(または列)が1行(または1列)おきに繰り返されます。

[図データ]

(d) フレームへのオブジェクトの追加

1行目(または1列目)にオブジェクトを配置します。配置すると行(または列)方向にオブジェクトが繰り返されます。

[図データ]

(e) フレーム内のオブジェクトの削除

1行目(または1列目)のオブジェクトを選択します。行(または列)のオブジェクトが選択状態になったら[削除]を選択します。

[図データ]

(f) 網掛けのフィールドを選択する

網掛けとオブジェクトのフィールドが重なっている場合,網掛けを選択したいとき,[Shift]キーを押しながらクリックすると,網掛けが選択できます。

[図データ]

(4) フレームの自由配置

プレプリント帳票およびグラフィック帳票では,[表示]-[ます目配置]のチェックを外すことで,自由な位置にフレームを作成できます。

(5) APインタフェース

APインタフェースは,フレームに配置される出力フィールドなどが集団項目になって,論理マップ上に展開されます。APからは,この集団項目に対してデータの代入,参照をします。