付録G 用語解説
(英字)- AP(Application Program)
- 画面・帳票に入出力する業務プログラムです。
- API(Application Programming Interface)
- 帳票の出力時に使用するAPとXMAP3のプログラムインタフェースです。
- APが渡す項目
- 出力論理マップのデータ項目で,APが渡すデータ(AP実行時に毎回変更する内容)を格納します。
- AP環境ファイル(X3MWDRV)
- マッピングライブラリ実行時の各種情報を取得するための設定ファイルです。このファイルの内容は,表示・印刷セットアップやロギング支援のプロパティで設定します。
- ログの取得,物理マップのロードパス,物理マップの常駐サイズを指定します。デバッグやチューニングのときに必要に応じて設定します。
- 場所と名前 : XMAP3インストール先¥Etc¥X3mwdrv
- APパターン・AP部品
- APの定型的な型としてXMAP3が提供しているCOBOL用のパターンです。APパターンは,プログラムの標準的な骨組みです。AP部品は,処理の手続きです。
- これらを組み合わせて利用すると,APを効率良く作成でき,定型的なコーディングの統一も図れます。
- 格納場所 : XMAP3インストール先¥Patterns¥Cobol(またはC)
- C/Sシステム(Client/Server System)
- サーバとクライアントで処理を分散する業務形態です。また,一つの処理をネットワーク上のサーバとクライアントで分担する機器構成モデル,または処理方式です。XMAP3のC/Sシステム構成では,PC(Windows 95,Windows 98,Windows Me,Windows NT 4.0,Windows 2000,Windows XP,Windows Server 2003,Windows Server 2003 x64)のほかにWSをサーバにすることもできます。
- CD項
- XMAP3で帳票の出力をするためにCOBOLプログラム中にコーディングする論理端末定義ブロックです。物理マップ名称や端末名称などを指定します。
- CPI(Character Per Inch)
- 文字間隔の単位で,25.4mm(1インチ)当たり何文字印字できるかを表します。
- CSVファイル(Comma Separated Values)
- リレーショナルデータベースで扱えるテキストデータを格納するファイルです。データの区切りをコンマ(,)や改行で表します。
- XMAP3では,ドキュメンテーション支援で,各種情報をCSVファイルに出力できます。
- ESC/Pスルーモード
- シリアルプリンタ固有の印刷モードです。エプソン社のインパクト型ドットプリンタが該当します。
- EUC(Extended UNIX Code)
- ターゲットが「AIX」,「Linux」,「Solaris」の場合に使用する文字コードです。
- GDI(Graphical Device Interface)
- Windowsモードのプリンタドライバを使用して印刷することをいいます。Windows用のプリンタドライバが提供されていれば,このモードで印刷できます。GDI対応のプリンタをWindows対応プリンタといいます。
- →Windows対応プリンタ
- LIPS(LBP Image Processing System)スルーモード
- ページプリンタ固有の印刷モードです。キヤノン社のページプリンタが該当します。LIPSには,LIPS II+,LIPS IIIなどがあります。
- LPI(Line Per Inch)
- 行の間隔の単位で,25.4mm(1インチ)当たり何行印字できるかを表します。XMAP3で「ます目の設定」を「自由な設定」にした場合,3,4,6,8,10,12LPIの中から選べます。
- OCR(Optical Character Recognition)
- 出力OCR用の文字でデータを印字するオブジェクトです。データはAPから指定し,論理マップを介して帳票に印字します。字間値は10CPI相当が標準です。
- OLTP(Online Transaction Processing)
- オンライントランザクション処理のことで,OpenTP1で実現します。OpenTP1を使用すると,クライアントアプリケーション型のOLTPシステムを構築できます。OpenTP1(TP1/MCF)と連携し,XMAP3をサーバとして使うシステム形態を,OLTPサーバ構成といいます。
- PDF(Portable Document Format)
- Adobe Acrobatが扱う文書のファイル形式で,特定のプラットフォームに依存しないで文書を表示できます。XMAP3では,ページプリンタ用帳票をPDFファイルに出力できます。
- PDL(Page Description Language)スルーモード
- ページ記述言語によって,プリンタドライバを使用しない(スルーレス)で印刷することをいいます。プリンタ制御言語の一つで,LIPSやESC/P対応の印刷モードです。LIPSは主にページプリンタ専用の印刷モードです。ESC/Pは主にシリアルプリンタ専用のモードになります。
- SEND
- 画面や帳票を出力するときに使用する日立COBOLの命令語です。
- Windows対応プリンタ
- Windows用にプリンタドライバが提供されているプリンタです。XMAP3では,GDIモードで印刷するときの対象となるプリンタをWindows対応プリンタと呼びます。
(ア行)- 網掛け帳票
- 240dpi/300dpiのページプリンタ用の帳票です。各種の文字サイズ,けい線,網掛けなどが使えます。
- 印刷拡張セットアップ
- 印刷実行時に有効となるプリンタ給紙トレイの設定や,帳票中に指定された標準/明朝/ゴシックの書体に対する出力時のフォントを,それぞれ任意のフォントに変更できる機能です。
- 設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)のオプションとして保存されます。
- 印刷拡張セットアップを使用するには,XMAP3 印刷拡張機能をインストールする必要があります。
- 印刷サービス名を指定する環境変数
- 出力先の印刷サービス名を指定します。COBOLの環境変数として指定する場合,「CBLX_外部装置名」で設定します。Windows NT 4.0,Windows 2000,Windows XP,Windows Server 2003,またはWindows Server 2003 x64の場合,XMAP3の環境変数「XMAP3_PSNAME」で印刷サービス名を設定します。ただし,COBOLの環境変数,またはCOBOLのAPでの指定がある場合は,XMAP3の環境変数での指定は無効となります。
- 印刷ドキュメント名
- 帳票印刷時,Windowsのプリンタスプールに登録されるXMAP3の印刷データのドキュメント名です。印刷ドキュメント名は帳票属性または書式属性として指定できます。また,マップ帳票の印刷ドキュメント名は,APで帳票を印刷するときの出力論理マップ中に指定することで,APから動的に変更できます。この機能を利用することによって,印刷した帳票の種別や内容の判別が容易になり,帳票印刷業務でのリカバリ処理などの効率を向上できます。
- なお,帳票をPDFファイルに出力する場合,印刷ドキュメント名がPDFファイルのファイル名になります。
- 印刷枚数を指定する環境変数
- Windows NT 4.0,Windows 2000,Windows XP,Windows Server 2003,またはWindows Server 2003 x64の場合,XMAP3の環境変数「XMAP3_COPIES」に同一帳票の複数枚印刷を指定できます。印刷部数は1~32の範囲で指定します。省略時には「1」が仮定されます。
- 印字領域
- 定義したオブジェクトを,実際に先頭印字位置から印刷できる領域です。プリンタの機種やプリンタにセットする用紙の位置などによって異なります。レイアウト定義では,この印刷できるレイアウト領域内に収まるようにする必要があります。
- 埋字
- 出力されたデータが,APが渡す項目の長さより短いとき,残りの領域を埋める文字です。右側と左側のどちらに埋字を格納するかは,桁寄せの指定に従います。ドローで作成したオブジェクトには,ドローセットアップで指定した埋字が仮定されます。必要に応じて,ドローのダイアログで変更できます。
- オフセット
- シリアルプリンタで,用紙に穴を開けることなどを想定して設定しておく余白のことです。ハードマージンを基点としてレイアウト開始位置をずらせます。XMAP3では,1ます目から,レイアウト領域の範囲内でオフセット値を指定できます。
(カ行)- 仮想端末名ファイル(X3MWHOST)
- APがプログラム中で使用する仮想端末名,デバイス,サービス名などの設定ファイルです。このファイルの内容は,表示・印刷セットアップの「プリンタ」,C/Sセットアップの「C/S構成」で設定します。
- なお,スタンドアロン環境でプリンタを1台だけ使用している場合は,設定する必要はありません。
- 場所と名前 : XMAP3インストール先¥Etc¥X3mwhost
- カット紙
- カット紙は,A4やB5など1枚の紙になっている用紙です。ページプリンタ帳票とシリアルインパクト帳票の両方で利用できます。
- 基準ます目
- 帳票のレイアウト領域でオブジェクトを配置するときの単位となるます目です。ます目は,CPIとLPIの矩形を1ますとします。そのため,ドローでは,このます目を(LPI-CPI)の組み合わせで指定します。帳票属性の定義では,「ます目設定」によって,配置できる領域が変わってきます。このます目設定は,レイアウト画面上に表示されているグリッドの間隔と対応します。
- LPIは,ます目の高さ(行間隔)です。XMAP3で「ます目の設定」を「自由な設定」にした場合,3,4,6,8LPIの中から選べます。例えば,8LPIは25.4mm(1インチ)当たりが8行になります。
- CPIとは,ます目の幅です。CPIを指定すると,自動的に文字サイズと文字間隔が決まります。例えば10CPIと指定すると,25.4mm(1インチ)に10文字格納できるように文字サイズと文字間隔が決まります。
![[図データ]](figure/hd910100.gif)
- 上記,ます目によって,印字できる行列数が変わってきます。
- 行制御データファイル
- 書式オーバレイの使用時に,ユーザの行データを印字する行の間隔や,標準の文字サイズ・文字間隔などの情報を格納するファイルです。拡張子は.pciです。書式オーバレイの定義終了時に,書式イメージファイルとともに生成されます。
- APでは,印刷するデータを1行(1レコード)ずつ出力し,1ページ分となった時点で書式がオーバレイされて印字されます。
- 行データ
- AP中で設定する帳票の可変情報です。
- グラフィック
- グラフィックデータを出力するオブジェクトです。データには,ビットマップ(.bmp),メタファイル(.wmf),拡張メタファイル(.emf),JPEGファイル(.jpg,.jpeg)が使えます。
- 出力するデータをドローで定義する「固定グラフィック」と,APから指定する「出力グラフィック」があります。
- 固定グラフィックは配置する前にあらかじめグラフィックファイルを用意しておきます。
- 出力グラフィックは領域だけを配置します。グラフィックデータは,APからファイル名またはクリップボード経由で渡します。
- グラフィック帳票
- 240dpi/300dpiのページプリンタ用の帳票です。網掛け帳票の機能に加え,オブジェクトやけい線などのバリエーションなどをより豊富に備えています。
- グリッド
- ドローのレイアウト領域上の座標を示す格子状の線や点で,オブジェクト配置位置となります。格子一つ分の単位を「ます」といいます。
- 帳票定義でのますのサイズは,帳票属性で指定する基準ます目サイズに従う行/列単位と,ドット単位,mm単位,ます目単位とで切り替えられます。ただし,シリアルインパクト帳票の場合は,行/列単位だけとなります。
![[図データ]](figure/hd910200.gif)
- けい線帳票
- 180dpiのドットインパクトプリンタ用の帳票です。カット紙に対応するものと,連続紙に対応するものとがあります。
- OCR文字も使えます。
- 桁寄せ
- 次の場合に,データを右や左に寄せてやり取りすることです。桁寄せをする場合は,ドローセットアップで埋字の指定が必要です。
- 項目
- APとXMAP3でやり取りする論理マップ中の各要素を項目といいます。画面や帳票に表示するユーザデータを扱う項目をデータ項目といい,表示属性を変更する目的で使用する項目を制御項目といいます。データ項目は,データ型によって次のように呼びます(COBOLの場合)。
- 文字項目:データ型が文字(XX)のときのデータ項目
- 数字項目:データ型が数字(99)のときのデータ項目
- 数字編集項目:データ型が数字編集(Z,9,¥などの組み合わせ)のときのデータ項目
- 漢字項目:データ型が日本語(NN)のときのデータ項目
- 固定バーコード
- バーコードを印字するオブジェクトです。データはドロー上で指定して帳票に印字します。文字や長さに応じた各種があります。バーコードに付けるデータ文字の有無などを指定できます。
- 固定フィールド
- 表題など,帳票上で変化しない文字列のフィールドです。表示する文字列はドローで定義します。固定フィールドの入力できる文字には,標準で全角文字を使用できる「日本語」と,標準で半角文字だけを使用できる「英数」があります。
(サ行)- サービス名ファイル(X3PHOST)
- 表示サーバに関連するサービス名やサービス種別などを設定するファイルです。この情報はサーバ側だけに設定します。このファイルには,C/Sセットアップで設定した情報が反映されます。C/Sセットアップで設定できない情報は,直接このファイルを設定してください。スタンドアロン環境の場合は,このファイルの設定は必要ありません。
- 再定義名
- 定義済みの論理マップを別定義として使用するときの名称です。半角で30文字以内で定義します。
- 下敷き
- ドローでのプレプリント帳票,グラフィック帳票および書式オーバレイの定義で,用紙のフォーマットイメージをレイアウト領域の背後に表示しながら定義する機能です。用紙上のけい線などに合わせてオブジェクトの位置を調整する場合に使います。下敷きは,レイアウト時の目安となるだけで,実際の帳票印刷の対象にはなりません。
- 下敷きとして表示するデータは,あらかじめスキャナで読み込んで,256色以下のビットマップファイル(.bmp)として用意しておきます。
- 修飾名
- グラフィック帳票で,表示属性を動的変更(APから表示属性を変更する)の指示するための名前です。次の手順で利用します。
- ドローセットアップで,修飾名と表示属性と対応を定義する。
- ドローで,オブジェクトや画面全体の表示属性に[動的変更(APから表示属性を変更する)]を指定する。
制御項目(修飾名を格納する領域)が論理マップに展開されます。
- APで,制御項目に修飾名を格納する。
表示属性が動的に変更されます。
- 出力OCR
- JIS規格OCRサブセット2の範囲の文字でデータを印字するオブジェクトです。データはAPから指定し,論理マップを介して帳票に印字します。字間値は10CPI相当が標準です。
- 出力バーコード
- バーコードを印字するオブジェクトです。データはAPから指定し,論理マップを介して帳票に印字します。文字や長さに応じた各種があります。バーコードに付けるコメント文字の有無などを指定できます。
- バーコードの種類には,JAN8,JAN13,CODE39,ITF,NW-7,およびカスタマがあります。特別なハードウェアは必要ありません。
- 出力日付/時刻フィールド
- 日付や時刻を表す文字列を出力するオブジェクトです。APから指定する可変のデータを出力します。
- 出力フィールド
- 出力データをAPから変更し,論理マップを介して帳票に出力するフィールドです。出力フィールドに出力できる文字には,数字だけを使用できる「数字」,全角文字を使用できる「日本語」,および半角文字だけを使用できる「英数」があります。
- 書式イメージファイル
- 書式オーバレイの文字列やけい線などの情報を格納するファイルで,拡張子は.fmpです。書式オーバレイの定義終了時に,行制御データファイルとともに生成されます。
- 書式オーバレイ
- 240dpi/300dpiのページプリンタ用の書式オーバレイです。定型帳票から書式(文字列やけい線などの固定項目)を分離し,アプリケーション(行データ)を印刷時に重ね合わせるソフトオーバレイ方式を採っています。書式をプリンタ(ハードウェア側)に登録するメインフレームおよびWSの出力方式とは異なります。
- 書式定義ファイル
- ドローで定義した書式の定義情報を格納したファイル(.ifm)です。
- 書式名を指定する環境変数
- Windows NT 4.0,Windows 2000,Windows XP,Windows Server 2003,またはWindows Server 2003 x64の場合,XMAP3の環境変数「XMAP3_FMP」に出力する書式名を指定できます。書式名は拡張子(.fmp)を除いた8文字以内の文字列で指定します。ただし,COBOLのAPで書式名が指定されている場合は,環境変数での指定は無効となります。
- 書体を指定する環境変数
- Windows NT 4.0,Windows 2000,Windows XP,Windows Server 2003,またはWindows Server 2003 x64の場合,XMAP3の環境変数「XMAP3_FORMAT」に出力する行データの書体を指定できます。書体は,明朝体(1)またはゴシック体(2)で指定します。省略時にはドローで定義した書体が有効になります。
- 数字編集項目
- 指定したピクチャ句に従って,数字を編集して入出力します。ピクチャ句は,次の文字で指定します。
- 出力: * + - ¥ 9 . , Z /
- 遷移図(遷移シミュレーション用)
- テスト支援の「遷移シミュレーション」で作成する図で,遷移条件ファイル(.seq)に保存します。
- 帳票(物理マップや書式イメージ)を表すシンボルを,イベント通知コードを表すシンボル(線)でつないで帳票の遷移を表現します。
- APの操作性のシミュレーションに利用します。また,定義前に帳票遷移を設計する場合にも利用できます。
- 遷移図(連続表示/印刷用)
- テスト支援の「連続表示/印刷」で作成する図で,連続遷移ファイル(.run)に保存します。
- 作成した帳票(物理マップや書式イメージ)を表すシンボルを配置し,並べた順序に従って帳票の印刷ができます。
(タ行)- 通信記述項(CD項)
- XMAP3で画面の入出力,および帳票の出力をするためにCOBOLプログラム中にコーディングする論理端末定義ブロックです。物理マップ名称や仮想端末名称などを指定します。
- (帳票の例)
![[図データ]](figure/hd910300.gif)
- 定義サンプル
- 一般の業務を想定したマップ定義ファイルで,サンプルとしてXMAP3が提供しています。レイアウト定義の参考にしたり,流用して独自の変更を追加したりするなどして利用できます。定義サンプルのファイルの格納場所は次のとおりです。
- XMAP3インストール先¥Samples¥Prtmap
- データ有無コード
- AP(出力論理マップのフィールドのデータ名の領域)にデータが設定されていないことを示す1バイトの文字コードです。(00)16~(FF)16の間で任意で,通常は(1F)16が標準です。
- コードを変更する場合は,使用する言語に応じて次のとおりになります。
- COBOLの場合
1. SEND/RECEIVEのとき,通信記述項のDATA ABSENCE CODE句
2. CALLのとき,オープン要求のインタフェース
- C言語の場合
1. jsvwadrv関数のオープン要求インタフェース
- データ型
- COBOLのピクチャ句で指定するデータの型です。文字型や数字型があります。Cの場合は,Charだけです。ドローで作成したオブジェクトには,ドローセットアップで指定したデータ型が仮定されます。必要に応じて,ドローで変更できます。
- データ型は,文字用,数字用,数字編集用に分かれます。使用できるデータ型は次のとおりです。
- 文字用 : 文字(XX),漢字(NN),漢字(XX)
- 数字用 : 99999
- 数字編集用: Z,9,¥などを組み合わせた各種数字編集文字列
- また,登録されていないデータ型を指定したい場合,[自由な設定]ボタンで表示されるダイアログで任意に設定できます。
- データ長
- 論理マップの長さ(バイト数)です。通常は,桁を基に各ターゲットに応じた値が自動的に計算されます。ユーザ任意の値を設定できるターゲットもあります。
- データ名
- データ項目名(またはデータ名)は,データの入出力に関する各項目の領域の名称です。
- データ名のうち,修飾名(表示属性の変更をAPから指示するための名前)を格納する領域の名称を制御項目データ名といいます。
- テスト支援
- ドローで作成した物理マップファイルや書式イメージファイルを使って,帳票の内容を確認するための機能です。APを作成する前に,実行時の帳票印刷をテストできます。
- 「単体表示/印刷」,「連続表示/印刷」,「遷移シミュレーション」の3種類のテストができます。
- デリミタ線
- 複数の短い縦けい線をます目ごとに横に並べて配置するオブジェクトです。1桁ごとに区切る目盛りを描画するときに使います。
- ドロー
- 画面や帳票を定義する機能(エディタ)です。画面や帳票のレイアウトや各オブジェクトの属性を定義します。定義内容から,マップ定義ファイル(書式オーバレイでは書式定義ファイル),物理マップと論理マップ(書式オーバレイでは行制御データファイルと書式イメージファイル)を作成します。
- また,ドローからテスト表示やテスト印刷,および論理マップ表示などの機能も利用できます。
- ドローセットアップ
- ドローセットアップは,画面や帳票の定義に関する標準の値を設定するための機能です。XMAP3では,セットアップする項目の標準値を用意していて,この標準値を変更する場合にだけ設定します。このセットアップの内容はマップの形式に関係しているので,画面や帳票を作成する前にセットアップを済ませておく必要があります。
- ドローセットアップで設定する項目は,次の内容に分かれます。
- 画面・帳票定義(ドロー)での各種ダイアログの初期値となる項目
(ドローの各種ダイアログで指定,変更の省力化のため)
- セットアップだけで指定する項目
ドローセットアップで指定する項目については,システム全体で共通となるため,全体の運用を考えて設定してください。
- なお,動的変更で修飾名を追加したい場合や,その属性の変更,設定をしたい場合については,レイアウト定義をする前に必ず設定しておく必要があります。レイアウト定義後にセットアップ内容を変更したい場合には,セットアップの内容を変更後,ユティリティの「セットアップ情報反映」機能でマップ定義ファイルにセットアップ情報を反映してください。
(ハ行)- ハードマージン
- プリンタが紙を送るために必要な領域で,ハードウェア(プリンタ)に依存します。したがって,ユーザが任意に設定することはできません。また,LIPSスルーとGDIモードで次のような違いがあります。
- GDIの場合,プリンタドライバが持つマージン
- LIPSスルーの場合,物理的に印字できない領域
- ただし,プリンタドライバが持つマージンが,印刷するプリンタのハードマージンと同じかどうかは機種によって異なります。一般には,プリンタのハードマージンより大きくとられます。なお,ユーザがドローで指定できるマージンをソフトマージンまたは単にマージンといいます。
- ビッグエンディアン
- バイナリ形式のデータを扱う際,メモリ上に左から右側へ1バイトずつ格納する形式です。
- (例)
- (000A)16を2バイトのメモリに格納した場合は,(000A)16になります。
- 表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)
- 帳票を印刷するときの環境を設定するファイルです。帳票では用紙サイズや向きなどを設定します。
- なお,このファイルの設定項目には,直接ファイルをエディタで開いて編集する(セットアップで設定できない)項目もあります。表示・印刷セットアップで設定できる項目については,セットアップ情報が優先されます。
- 場所と名前 : XMAP3インストール先¥Etc¥X3PCONF
- 物理マップ
- 画面や帳票のオブジェクトの位置などを格納した情報ファイルで,拡張子は.pmpです。画面・帳票の定義終了時に,論理マップとともに生成されます。
- ディスプレイやプリンタの入出力データを論理マップデータに変換したり,論理マップデータを入出力データに変換したりするときにXMAP3が参照します。
- プリンタ構成ファイル(X3PPINF)
- プリンタ構成の設定ファイルです。このファイルの内容は,表示・印刷セットアップの「プリンタ」で設定します。
- 場所と名前 : XMAP3インストール先¥Etc¥X3PPINF
- フレーム
- 複数のオブジェクトの組み合わせを縦方向または横方向に反復して並べるためのオブジェクトです。テキスト・フィールドなどを組み合わせて表形式で並べる場合に使います。論理マップには配列として展開されます。
- プレプリント帳票
- 180dpiのドットインパクトプリンタ用の帳票です。カット紙に対応するものと,連続紙に対応するものとがあります。
- プレプリント用紙(あらかじめけい線や標題などが印刷されている用紙)に対して可変データを印字するときに使います。
- バーコードやOCR文字も使えます。
(マ行)- マージン
- ページプリンタで,用紙に穴を開けることを想定して設定しておく余白のことです。用紙の左上を基点にしてマージンを設定し,レイアウト開始位置をずらせます。このようにユーザが指定するマージンをソフトマージンといいます。これに対し,プリンタドライバおよびプリンタ装置ごとに,ハードマージンと呼ばれるハード機構上,印刷できない領域があります。このハードマージンの値よりも小さいマージンを設定すると,ハードマージンが有効になるので,注意してください。
- なお,ハードマージンは,GDI使用時にはプリンタドライバが持つ値となり,PDLスルー使用時にはプリンタ装置が持つ値となります。また,PDFファイル出力の場合は,ハードマージンがないため,指定したとおりのレイアウトとなります。
- マップ生成
- ユティリティの機能の一つです。マップ定義ファイルから,論理マップファイルと物理マップファイルを生成します。
- また,書式定義ファイルから書式イメージファイルと行制御データファイルを生成します。
- マップ帳票
- けい線帳票,プレプリント帳票,網掛け帳票,およびグラフィック帳票の総称をマップ帳票といいます。
- マップ定義ファイル
- 帳票(画面)定義用ドローで定義した帳票や画面の定義情報であるソースマップを格納したファイル(拡張子は.imp)です。XMAP3は,このマップ定義ファイルを基に,物理マップと論理マップを生成します。
- マップ展開方式
- マップ生成時に出力される論理マップの数値領域の展開形を指定します。展開形式には,次に示す2種類があります。
- リトルエンディアン用マップを展開
Windows,Linuxの場合で,スタンドアロンまたはC/Sシステム構成のときに使用できる展開方式で論理マップを生成します。
- ビッグエンディアン用マップを展開
C/S(Windows,Linux以外のWSで共用)構成の場合に使用できる展開方式で論理マップを生成します。
(ヤ行)- 予約フィールド
- OLTPサーバ構成で,日付,時刻など,OpenTP1が提供する予約項目を出力するフィールドです。ドローで予約項目名称を定義することで,項目名に対応したデータが帳票に印刷されます。
(ラ行)- リトルエンディアン
- バイナリ形式のデータを扱う際,メモリ上に右から左側へ1バイトずつ格納する形式です。
- (000A)16を2バイトのメモリに格納した場合は,(0A00)16になります。
- レイアウトパターン
- ドローで画面/帳票を新規作成するときに,用途に応じて指定するパターンです。標準的なレイアウト領域のサイズやパターンなどがあらかじめ設定されていて,ドローでのレイアウト定義の基本フォーマットとなります。
- XMAP3が標準提供しているレイアウトパターンのほかに,ユーザが独自に作成・登録することもできます。
- レイアウト領域
- ドローのレイアウト領域です。XMAP3のレイアウト定義の範囲は,この領域になります。オフセットとユーザが設定したマージン値(ソフトマージン)を除いた領域になります。
- 連結出力バーコード
- バーコードを印字するオブジェクトです。連結出力バーコードは,従来のJANコードなどのような単一データ(商品コードなど)をバーコードとして印字するオブジェクトに対して,複数データ(メーカーコード,支払い期限,支払い金額など)を一つのバーコードとして印字するオブジェクトです。データはAPから指定し,論理マップを介して帳票に印字します。このとき,一つのバーコードに対して複数の論理項目(分類項目)を使用します。
- バーコードの種類には,EAN-128があります。EAN-128バーコードを印刷する場合は,300dpi(推奨は600dpi)以上のプリンタを使用してください。
- 連続紙
- 連続紙は,各ページの境がミシン目になってつながっている用紙です。シリアルインパクト帳票でだけ利用できます。
- 論理マップ
- 画面や帳票の可変情報を設定する出力論理マップと,画面から入力されたデータなどを設定する入力論理マップがあります。ファイルの拡張子は,COBOLの場合は.cbl,C言語の場合は.hです。画面・帳票の定義終了時に,登録集原文として物理マップとともに生成されます。
- COBOLでAPを作成する場合は,COPY文で論理マップを取り込みます。AP実行時には,APに取り込まれた論理マップのデータ領域を介して,データがやり取りされます。