4.2.8 出力OCRの設計

出力OCRは,けい線帳票,プレプリント帳票およびグラフィック帳票で使用できます。

<この項の構成>
(1) 出力OCRで指定できる文字
(2) 出力OCRの配置方法
(3) 出力OCRの自由配置
(4) 出力OCR文字の間隔調整
(5) フィールドの反復
(6) 文字色の設定
(7) 異なるバージョン間でのOCR印刷
(8) 印刷したOCR文字をOCRリーダで読み込ませるときの注意

(1) 出力OCRで指定できる文字

出力OCRでは,英数字,かたかな,および記号のOCR文字を印刷できます。

指定できる文字については,「付録F.1 XMAP3で規定しているOCR文字コード表」を参照してください。

(2) 出力OCRの配置方法

出力OCRの配置方法を次に示します。

  1. 帳票を定義します。
  2. 出力OCRの位置と長さを指定します。

帳票定義対象ごとの注意事項と,出力OCRの配置時に仮定される文字属性を表4-1,表4-2に示します。

表4-1 帳票定義対象ごとの注意事項

帳票定義対象注意事項
けい線帳票(カット紙/連続紙)用紙の基本ます目を「10CPI」または「自由な設定」にする必要があります。
プレプリント帳票(カット紙/連続紙)用紙の基準ます目を「10CPI」にする必要があります。
グラフィック帳票用紙の基本ます目を「10CPI」または「自由な設定」にする必要があります。
基準ます目が10CPIか,自由なます目でなければ出力OCRは使用できません。

表4-2 出力OCR配置時に仮定される文字属性

帳票定義対象用紙の基準ます目文字サイズ文字間隔
けい線帳票(カット紙/連続紙)10CPI標準
自由な設定4ポイント
プレプリント帳票(カット紙/連続紙)10CPI4ポイント
グラフィック帳票10CPI標準標準
自由な設定9ポイント5ポイント
(凡例)
-:該当しない。

(3) 出力OCRの自由配置

プレプリント帳票およびグラフィック帳票では,[表示]-[ます目配置]のチェックを外すことで,自由な位置に出力OCRを作成できます。

(4) 出力OCR文字の間隔調整

出力OCRを使用する場合,文字属性は基本的に10CPIを設定します。

ただし,利用するOCRリーダで読み取れない場合は,文字間隔を変更する必要があります。文字間隔を変更するには,帳票属性ダイアログの中の「ます目の設定」が「自由な設定」でなければなりません。この場合,文字間隔は0~7ポイントの範囲から選択できます。なお,180dpiのシリアルインパクトプリンタ用の帳票では,10CPIでの文字間隔は4ポイントなので,まず3ポイントまたは5ポイントに変更して試すことをお勧めします。また,240/300dpiのページプリンタ用の帳票では,10CPIでの文字間隔は5ポイントなので,まず4ポイントまたは6ポイントに変更して試すことをお勧めします。

(5) フィールドの反復

オブジェクトを縦方向または横方向に複数連続して配置できます。

縦反復は,基本ます目が「10CPI」か「自由な設定」のどちらの場合でも配置できます。横反復は,基本ます目が「10CPI」のときだけ配置できます。

反復の操作は,基本ます目が「10CPI」のときだけ,[Shift]キーを押しながらマウスをドラッグすることで,オブジェクトを縦方向に繰り返して定義できます。

(6) 文字色の設定

グラフィック帳票では,出力OCRに配置した文字に色を設定できます。設定できる色は,黒,白,赤,緑,青,紫,空,黄です。

文字色の初期値は黒となっています。このため,文字色を黒以外に変更するには,変更するオブジェクトを選択した状態で,文字色ツールボックスから設定したい色を選択します。文字色ツールボックスを表示させるには,[属性]-[文字色]を選択するか,ツールバーの[文字色]ボタンを選択します。

なお,黒以外の文字色を設定した帳票は,PCに接続したプリンタからの印刷,またはPDFファイル出力で利用できます。

(7) 異なるバージョン間でのOCR印刷

XMAP3の異なるバージョン間でOCR印刷をする場合,次の図に示す文字の扱いに注意が必要です。

図4-4 注意が必要なOCR文字

[図データ]

(8) 印刷したOCR文字をOCRリーダで読み込ませるときの注意

OCR文字をOCRリーダで読み取るときには,次のことに注意してください。