7.3.4 C言語固有のコーディング例

C言語にはCOBOLのような編集項目(PIC Z,9)または文字項目(PIC X)という概念がありません。そのため,数を扱う場合,そのデータが文字(数字)か数値かをユーザが意識してAPを作成する必要があります。また,コンマを付けたりする出力数字編集もAPでする必要があります。

この項では,C言語でAPを作成する場合に注意が必要な固有のコーディングについて説明します。

<この項の構成>
(1) memsetの使用
(2) memcpyの使用
(3) 文字列変換関数atolまたはatofの使用
(4) 出力関数sprintfの使用

(1) memsetの使用

エリアの一括クリアには,memsetを使用します。なお,エリアサイズを求めるには,sizeof演算子を使用します。

(例)
出力項目を空白でクリアする
[図データ]

(2) memcpyの使用

データの一括コピーには,memcpyを使用します。

(例)
項目属性に'PROT'を設定する
[図データ]

(3) 文字列変換関数atolまたはatofの使用

数字から数値への変換には,文字列変換関数atolまたはatofを使用します。

(例)
入力論理マップMAP003中の項目(char MAP003_SU1_I[5];)に設定されている数字データを数値データに変換する
[図データ]

(4) 出力関数sprintfの使用

数値から数字への変換には,書式付き出力関数sprintfを使用します。

(例)
数値を文字に変換して出力論理マップの項目(char MAP003_GOUKEI_O[15];)に格納して計算結果などを画面に表示する
[図データ]