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3.2.4 業務アプリケーションとの連携

ユーザーの認証情報(蓄積管理ユーザ名と確認キー)を業務アプリケーションと蓄積管理GUIとで連携させることで,[蓄積管理ユーザの設定]画面の表示を省略できます。これにより,蓄積管理GUIを利用するたびに,蓄積管理ユーザ名および確認キーを入力する手間を省けます。

ユーザーの認証情報の連携には,ブラウザのCookieを使用します。ユーザーの認証情報を,業務アプリケーションと蓄積管理GUIとで連携させたときのシステムの利用イメージを,次の図に示します。

図3-2 ユーザーの認証情報を連携させたときのシステムの利用イメージ

[図データ]

システムへのログイン時に入力した,ユーザーIDやパスワードなどの認証情報を,ブラウザのCookieに保存しておきます。蓄積管理GUIの起動時に,Cookieに保存された認証情報を読み込み,蓄積管理ユーザとして設定します。これにより,蓄積管理ユーザ名および確認キーを入力することなく,蓄積管理GUIを利用できます。

<この項の構成>
(1) 準備しておくこと
(2) コーディング例

(1) 準備しておくこと

次のどちらかの方法で,システムへのログイン時に入力するユーザーの認証情報をCookieのNAMEパラメタに設定する仕組みを準備します。

ユーザーの認証情報を設定するCookieのNAMEパラメタを次の表に示します。

表3-1 ユーザーの認証情報を設定するCookieのNAMEパラメタ

項番 パラメタ名 データ型 説明
1 EURPM_UserName String 蓄積管理ユーザ名を80バイト以内で指定します。制御コード(0x00〜0x1F,0x7F〜0x9F),「"」,および「,」は指定できません。
80バイトを超えて指定した場合は,デフォルト蓄積管理ユーザとして動作します。
2 EURPM_CheckString String 蓄積管理ユーザ名に対応する確認キーを,80バイト以内で指定します。制御コード(0x00〜0x1F,0x7F〜0x9F),「"」,および「,」は指定できません。
EURPM_CheckStringパラメタは,EURPM_UserNameパラメタが指定されている場合だけ有効になります。
80バイトを超えて指定した場合は,デフォルト蓄積管理ユーザとして動作します。
3 EURPM_DefaultUserFlg String 蓄積管理ユーザとしてデフォルト蓄積管理ユーザを設定する場合に,「YES」と指定します。
EURPM_DefaultUserFlgパラメタは,EURPM_UserNameパラメタが指定されていないときだけ有効になります。
「YES」以外の値を指定した場合,または値を指定しなかった場合は,[蓄積管理ユーザの設定]画面が表示されます。

なお,CookieのNAMEパラメタに値を設定するときは,URLエンコードを実施してください。URLエンコードを実施しないと,蓄積管理ユーザ名および確認キーを正しく設定できません。

Javaサーブレットを使用するとき
URLEncode.encode()
JavaScriptを使用するとき
encodeURIComponent()

(2) コーディング例

蓄積管理ユーザ名と確認キーをCookieに設定するコーディング例を次に示します。

(a) Javaサーブレットの場合

ログインフォームから送信された蓄積管理ユーザ名(UserName)と確認キー(CheckString)を取得し,Cookieとして保存します。

 
  public void doGet(HttpServletRequest req, HttpServletResponse res)
    throws IOException, ServletException{
    res.setContentType("text/html; charset=UTF-8"); // エンコード方式
    req.setCharacterEncoding("UTF-8");              // エンコード方式
    // 蓄積管理ユーザ名を取得する
    String strUserName = req.getParameter("UserName");
    // 確認キーを取得する
    String strPassword = req.getParameter("CheckString");
    
    // Cookieに保存する値をURLエンコードする
    String strEncUser = URLEncoder.encode(strUserName , "UTF-8");
    String strEncPass = URLEncoder.encode(strPassword , "UTF-8");
 
    // 蓄積管理ユーザ名のCookieのNAMEパラメタを作成する
    Cookie ckEURPMUser = new Cookie("EURPM_UserName " , strEncUser);
    // 蓄積管理ユーザ名のCookieを保存する
    res.addCookie(ckEURPMUser);
 
    // 確認キーのCookieのNAMEパラメタを作成する
    Cookie ckEURPMCheck = new Cookie("EURPM_CheckString " , strEncPass);
    // 確認キーのCookieを保存する
    res.addCookie(ckEURPMCheck);
    }
  }
 
(b) JavaScriptの場合

[Cookie書き込み]ボタンをクリックすると,[蓄積管理ユーザ名]テキストボックスおよび[確認キー]テキストボックスに入力した値がCookieに書き込まれます。

 
<HTML>
<HEAD>
<TITLE>Cookieの設定例</TITLE>
</HEAD>
<BODY><SCRIPT language="JavaScript">
<!--
// --==*==-- --==*==-- --==*==-- --==*==-- --==*==--
// Cookieへの書き込み
//   引数:kword=キーワード  kdata=データ
// --==*==-- --==*==-- --==*==-- --==*==-- --==*==--
function CookieWrite(kword, kdata)
{
  // Cookieに保存する値をURLエンコードして保存する
  document.cookie = kword + "=" + encodeURIComponent (kdata)";
}
//-->
</SCRIPT>
<P>Cookieの設定例</P>
<FORM name="cookie01">キーワード<BR>
 蓄積管理ユーザ名 = <INPUT size="20" type="text" name="dat">
<BR>
 確認キー = <INPUT size="20" type="text" name="dat">
<BR>
 <INPUT type="button" value="Cookie書き込み"
 onclick='CookieWrite("EURPM_UserName",dat[0].value,1);'
         'CookieWrite("EURPM_CheckString",dat[1].value,1);'>
<BR>
</FORM>
</BODY>
</HTML>