2.2.3 eurerコマンドの形式

eurerコマンドの形式と指定できるオプションについて説明します。

<この項の構成>
(1) 形式
(2) eurerコマンドのオプションの説明
(3) eurerコマンドの終了コード
(4) eurerコマンドの指定例

(1) 形式

Eurer〔.exe〕 EUR形式ファイル名
            〔/nomessage〕
            〔/p 〔プリンタ名〕〕

(2) eurerコマンドのオプションの説明

eurerコマンドで指定するオプションを説明します。オプションの文字列は,大文字,小文字を区別します。

EUR形式ファイル名
EUR DeveloperまたはEUR Print Service EnterpriseのEUR サーバ帳票出力機能で出力したEUR形式ファイル名をフルパスで指定します。EUR形式ファイル名は省略できません。相対パスで指定した場合は,カレントフォルダからの相対パスと見なします。
EUR形式ファイル名を指定するときは,次に示す拡張子を付けてください。
  • *.euv
    クライアント側のEUR クライアント帳票出力機能でプレビューする場合
  • *.eup
    クライアント側のEUR クライアント帳票出力機能でプリンタに直接印刷する場合
指定できるEUR形式ファイル名は,255文字以内です。指定するEUR形式ファイル名に半角空白がある場合は,「"」で囲んで指定してください。
EUR DeveloperまたはEUR Print Service EnterpriseのEUR サーバ帳票出力機能で,複数の帳票セット(帳票ファイルとデータファイルの一まとまり)を指定して出力されたEUR形式ファイルの場合は,「*.eup」だけ指定できます。「*.euv」のEUR形式ファイルを指定した場合は,エラーになります。
EUR DeveloperまたはEUR Print Service EnterpriseのEUR サーバ帳票出力機能で,複数様式で出力されたEUR形式ファイルの場合,および置き換え表管理情報ファイルが定義されている帳票ファイルから出力されたEUR形式ファイルの場合は,「*.euv」も「*.eup」も指定できます。
/nomessage
エラーが発生しても,メッセージダイアログを表示しない場合に指定します。指定を省略した場合は,メッセージダイアログが表示されます。
/p
EUR形式ファイルを印刷する場合に指定します。/pオプションを省略した場合は,EUR形式ファイルをプレビュー表示します。
/pオプションを複数指定した場合,または/pオプション以外の指定をした場合は,エラーになります。
/pオプションを指定した場合
EUR クライアント帳票出力機能を使用してバックグラウンド印刷されるので,EUR クライアント帳票出力機能のウィンドウは表示されません。
/pオプションを指定した場合は,EUR形式ファイルの拡張子が「*.euv」であっても,拡張子に関係なく印刷されます。
  • プリンタ名
    出力先プリンタは,「プリンタ名」に指定します。「プリンタ名」を省略した場合は,通常使うプリンタに出力されます。
    指定できるプリンタ名は,259文字以内です。指定するプリンタ名に半角空白がある場合は,「"」で囲んで指定してください。
    指定したプリンタがない場合,または通常使うプリンタが設定されていない場合は,エラーになります。
印刷を実行すると,EUR形式ファイルの帳票名が,印刷待ち一覧のウィンドウの[ドキュメント名]に表示されます。表示形式は,「HITACHI Report - 帳票名」です。ただし,EUR Print Service - EUR report 04-01で出力されたEUR形式ファイルの場合は,帳票ファイル名ではなく,「HITACHI Report - EUR形式ファイル名」で表示されます。
EUR DeveloperまたはEUR Print Service EnterpriseのEUR サーバ帳票出力機能で,複数の帳票セットを指定して出力されたEUR形式ファイルの場合は,「HITACHI Report - 帳票名n」のように,帳票ファイル名のあとに帳票ファイル数が表示されます。nは,総帳票数の桁数に合わせたゼロ埋めで表示されます。例えば,100の帳票ファイルを指定して出力されたEUR形式ファイルであれば,001,002,…,010,…,100と表示されます。
/pオプションを省略した場合
EUR クライアント帳票出力機能を使用してプレビューします。ただし,EUR DeveloperまたはEUR Print Service EnterpriseのEUR サーバ帳票出力機能で,複数の帳票セットを指定して出力されたEUR形式ファイル(*.euv)は,プレビューできません。エラーになります。
プレビューウィンドウからは,[ファイル]メニューの[印刷]を選択することで,印刷することもできます。
/pオプションを省略した場合は,EUR形式ファイルの拡張子が「*.eup」であっても,拡張子に関係なくプレビューされます。
プレビューすると,EUR形式ファイルの帳票名が,ウィンドウのタイトルバーに「HITACHI Report - 帳票名」と表示されます。ただし,EUR Print Service - EUR report 04-01で出力されたEUR形式ファイルの場合は,「HITACHI Report - EUR形式ファイル名」で表示されます。

(3) eurerコマンドの終了コード

eurerコマンドを実行すると,終了コードが返されます。終了コード一覧を次に示します。eurerコマンドの呼び出し側プログラムは,eurerコマンドの終了コードを参照して,エラーチェックしてください。

表2-1 eurerコマンド実行時の終了コード一覧

終了コード意味要因対処
0eurerコマンドが正常に終了しました。
4警告が発生しました。指定したEUR形式ファイルは,上位バージョンのEUR DeveloperまたはEUR Print Service Enterpriseで出力されています。実行バージョンの機能範囲で出力しました。EUR形式ファイルを出力した製品(EUR DeveloperまたはEUR Print Service Enterprise)と同じか,またはそれより上位バージョンの製品(EUR Designer,EUR DeveloperまたはEUR Viewer)で実行してください。
8システムエラーが発生しました。EUR形式ファイルが読み込めません。
  • 存在するEUR形式ファイルを指定してください。
  • EUR形式ファイルに読み込み権限を与えてください。
一時ファイルが作成できません。
  • テンポラリフォルダの書き込み権限,またはディスク容量を確認してください。
  • テンポラリフォルダに残されたフォルダ(フォルダ名はtmpxxx)を削除してください。フォルダ名 tmpxxx の xxx は,1桁以上の数値です。
  • システム環境変数TMP,またはTEMPの設定を確認して,存在するテンポラリフォルダを指定してください。
システムのリソース不足のため,EUR Designer,EUR DeveloperまたはEUR Viewerが起動できません。ほかのアプリケーションを終了させるなどして,リソースを確保してください。
実行中にメモリ不足が発生しました。ほかのアプリケーションを終了させるなどして,実行に必要なメモリを確保してください。
12データエラーが発生しました。指定したEUR形式ファイルが,上位バージョンのEUR DeveloperまたはEUR Print Service Enterpriseで作成されたものであったため,読み込みできません。EUR形式ファイルを出力した製品(EUR DeveloperまたはEUR Print Service Enterprise)と同じか,またはそれより上位バージョンの製品(EUR Designer,EUR DeveloperまたはEUR Viewer)で実行してください。
不正なフォーマットのEUR形式ファイルが指定されました。正しいEUR形式ファイルを指定してください。
16コマンド文法にエラーがあります。EUR形式ファイル名が指定されていません。EUR形式ファイル名を指定してから,eurerコマンドを実行してください。
指定されたEUR形式ファイル名が不正です。EUR形式ファイル名を255文字以内で指定し直したあと,再度実行してください。
指定されたオプションが不正です。eurerコマンドに指定したオプションの指定を見直したあと,再度実行してください。
指定されたプリンタ名が不正です。プリンタ名を259文字以内で指定し直したあと,再度実行してください。
32上記以外のエラーが発生しました。前提プログラムのEUR Designer,EUR DeveloperまたはEUR Viewerがインストールされていません。EUR Designer,EUR DeveloperまたはEUR Viewerをインストールしてください。
1005~1135,4503~4518,4521~4534,4545~4560,4561~4580,4581~4600,4601~4649,4650~4690EUR帳票出力中に,エラーが発生しました。起動されたEUR ViewerまたはEUR Designerでエラーが発生した場合,この終了コードが返されます。終了コードについては,マニュアル「EUR メッセージ」を参照してください。
(凡例)
-:該当する項目はありません

(4) eurerコマンドの指定例

eurerコマンドの指定例を次に示します。

EUR形式ファイルをプレビューする場合
EUR Viewerのインストール先フォルダ¥eurer¥eurer〔.exe〕 output1.euv
EUR形式ファイルを印刷する場合
EUR Viewerのインストール先フォルダ¥eurer¥eurer〔.exe〕 /p output2.eup
EUR形式ファイルをプリンタ名(printer1)に印刷する場合
EUR Viewerのインストール先フォルダ¥eurer¥eurer〔.exe〕 /p printer1 output3.eup