7.3.1 CSV形式(DAT形式)のデータ形式

CSV形式(DAT形式)のデータファイルは,フィールドとフィールドの間を区切り記号で区切ったファイルです。UNIX版 EUR旧製品で使用していたDAT形式も使えます。

CSV形式(DAT形式)のデータファイルのファイルサイズ,およびレコードの上限値は,次のとおりです。

表7-2 データファイルに記述する内容の上限値(CSV形式(DAT形式)の場合)

データファイルの記述項目上限値
ファイルサイズ2GBを上限とします。
レコード数上限はありません。
レコード長上限はありません。
フィールド数上限はありません。
1フィールドの長さ99,999バイトを上限とします。
フィールド名の長さマッピングデータのフィールド名:510桁を上限とします。
ユーザ定義データのフィールド名:499桁を上限とします。

CSV形式(DAT形式)のデータは,ディクショナリファイルを省略できます。その場合は,データファイルの1行目のデータ(1行目のデータをフィールド名として扱う場合は2行目のデータ)が「"」で囲まれている場合は文字列として,それ以外は数値データとしてフィールド定義情報が自動生成されます。

次に,ファイル形式を示します。

図7-1 データファイルの記述例(CSV形式(DAT形式)の場合)

[図データ]

<この項の構成>
(1) 数値データ
(2) 文字データ
(3) 画像データ
(4) 日付データ
(5) バーコードデータ
(6) 特殊編集レベルデータ
(7) 区切り文字

(1) 数値データ

数値は,そのまま記述するか,または「"」で囲みます。

(2) 文字データ

文字列を記述します。文字列は,そのまま記述するか,または「"」で囲みます。

(3) 画像データ

画像ファイル名をそのまま記述するか,「"」で囲みます。

指定できる画像データは,次のとおりです。

EURで扱える画像データについては,「7.4 画像ファイル」を参照してください。

■補足説明
一つの帳票で複数の画像ファイルを使用する場合は,使用する画像ファイルを同じフォルダに保存しておいてください。

(4) 日付データ

日付データは,西暦または和暦を数値で指定します。

日付データには,入力データの桁数と,指定したいデータ種別の桁数が一致するように入力データを指定してください。入力データの桁数とデータ種別の桁数が合っていないと,マッピングデータウィンドウに表示されないことがあります。

(a) 西暦

西暦を数値で記述します。指定できるデータの種別と桁数を次に示します。

データ種別桁数指定例
(「2004年5月23日12時10分05秒」の場合)
日付(年次)4桁2004
日付(月次)6桁200405
日付(日次)8桁20040523
日付(日付・時刻)年:4桁
月:2桁
日:2桁
時:2桁
分:2桁
秒:2桁
2004/05/23 12:10:05
注※
日付は「/」で,時刻は「:」で区切り,日付と時刻の間は半角空白一つで区切ってください。
(b) 和暦

和暦を指定する場合,1桁目に元号を次の数値で指定します。英語ロケールおよび中国語ロケールでは,和暦は使用できません。

元号指定値
平成4
昭和3
大正2
明治1

指定できるデータ種別と桁数を次に示します。

データ種別桁数指定例
「平成21年1月1日」を表示させる場合「昭和64年1月1日」を表示させる場合
和暦(年次)3桁421364
和暦(月次)5桁4210136401
和暦(日次)7桁42101013640101

和暦日付は,「平成元年1月1日」のような架空の日付も表示できます。また,[アイテムのプロパティ]ダイアログの[表示形式](日付・時刻データ)タブで,日付の表示形式を次のように設定することもできます。

[アイテムのプロパティ]ダイアログについては,マニュアル「EUR 帳票設計」を参照してください。

(c) 日付データの補足説明

年号を表すデータは4桁で認識されます。そのため,[コントロールパネル]の[地域のオプション]の設定で,年号を2桁に設定している場合は,[日付]ページの[短い形式]のリストボックスから,年号を4桁で表示する形式「yyyy」に選択し直してください。[区切り記号]は,「/」を指定してください。また,Windowsの時刻表示を12時間制の形式に設定している場合は,[時刻]ページの[時間の形式]のリストボックスから,24時間制の形式に選択し直してください。このとき,午前,または午後を表す「t」の付く形式は設定しないでください。

(5) バーコードデータ

バーコードで使用するデータを指定します。

バーコードで使用するデータは,バーコードの種類によって異なります。指定するデータの桁数が合っていないと,帳票ファイルに貼り付けたとき,バーコードが表示されないことがあります。バーコードのデータについては,マニュアル「EUR 帳票設計」を参照してください。

(6) 特殊編集レベルデータ

繰り返し機能で,帳票に読み込んだデータをレコード単位で任意に編集したい場合は,特殊編集レベルを1~99の範囲で記述します。

(7) 区切り文字

データを区切る区切り文字は,データのプロパティ,またはディクショナリファイルで指定します。

なお,「"」は,区切り文字には使用できません。ディクショナリファイルで区切り文字の指定を省略した場合,およびディクショナリファイルを指定しなかった場合は,区切り文字に「,」を使用します。

(a) コンマを並べて指定した場合

コンマを並べて指定した場合,コンマの間が空データになります。

(例)
指定したデータ:"あか","きいろ",,"あお"
入力されるデータ
一つ目のデータ:あか
二つ目のデータ:きいろ
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:あお
指定したデータ:,,,500
入力されるデータ
一つ目のデータ:(空データ)
二つ目のデータ:(空データ)
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:500
(b) コンマの間に一つ以上の半角空白を指定した場合

コンマの間に一つ以上の半角空白を指定した場合,指定した半角空白の数に関係なくコンマの間が空データになります(△は半角空白を示します)。

(例)
指定したデータ:"あか","きいろ",△△,"あお"
入力されるデータ
一つ目のデータ:あか
二つ目のデータ:きいろ
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:あお
指定したデータ:△△△,△△,△△△△,500
入力されるデータ
一つ目のデータ:(空データ)
二つ目のデータ:(空データ)
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:500
(c) 複数フィールドでn番目以降にコンマだけを並べて指定した場合

複数フィールドでn番目以降にコンマだけを並べて指定した場合,n番目以降のフィールドが空データになります。

(例)
指定したデータ:"あか","きいろ",,,
入力されるデータ
一つ目のデータ:あか
二つ目のデータ:きいろ
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:(空データ)

このように,n番目以降にコンマだけを並べて指定する場合,帳票を定義するときに項目数を定義してあれば,コンマを省略することもできます。項目数を4とした場合,次のようになります。

(例)
指定したデータ:"あか"
入力されるデータ
一つ目のデータ:あか
二つ目のデータ:(空データ)
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:(空データ)
指定したデータ:,500
入力されるデータ
一つ目のデータ:(空データ)
二つ目のデータ:500
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:(空データ)
(d) 1行すべてのフィールドを空データにする場合

1行すべてのフィールドを空データにする場合は,コンマだけを指定するか,または改行コードだけを指定します。

(例)
指定したデータ:,,,
入力されるデータ
一つ目のデータ:(空データ)
二つ目のデータ:(空データ)
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:(空データ)
指定したデータ:改行コード
入力されるデータ
一つ目のデータ:(空データ)
二つ目のデータ:(空データ)
三つ目のデータ:(空データ)
四つ目のデータ:(空データ)