4.1.2 Visual Basicからの印刷

Visual Basicのカスタムコントロールに,EURカスタムコントロール(EURCTLnn.ocx)を登録することで,アプリケーションの開発に利用できます。アプリケーションでは,EURで定義した帳票と印刷データをEURに渡して,印刷指示することで帳票を印刷できます。

<この項の構成>
(1) カスタムコントロールへの登録
(2) カスタムコントロールの利用
(3) アプリケーションの開発手順

(1) カスタムコントロールへの登録

Visual Basicのカスタムコントロールへ登録する方法については,Visual Basicのマニュアルを参照してください。

(2) カスタムコントロールの利用

EURカスタムコントロールをフォームに追加するときは,ツールボックスから作成したコントロールをダブルクリックすると,選択状態のフォームにインストールされます。

(3) アプリケーションの開発手順

EURカスタムコントロールを利用して,帳票を印刷するアプリケーションを作成する手順を次に示します。

  1. EURカスタムコントロールオブジェクトをフォームに配置します。
  2. EURカスタムコントロールオブジェクトにプロパティを設定します。

プロパティは,プロパティウィンドウとコードウィンドウに設定する方法があります。

指定するプロパティを次の表に示します。

指定項目指定するプロパティ
帳票ファイル帳票の定義情報を保存してあるレポートファイル名,またはフォームシートファイル名は,ReportFilePathプロパティReportFileNameプロパティで指定します。
帳票ファイルの作成日付を取得するには,DocumentオブジェクトのCreateDateメソッドで指定します。
印刷に使用するデータの指定印刷に使用するデータは,アプリケーションで作成済みのデータファイル,またはデータベースから読み込めます。
印刷するプリンタの指定PrinterNameプロパティで指定します。
PrinterNameプロパティを指定しないで印刷実行すると,Windowsで設定している通常使用するプリンタへ印刷されます。
印刷の実行PrintReportメソッドで指定します。印刷開始ページ,印刷終了ページ,および印刷部数を指定する場合は,PrintReportメソッドを指定する前に設定します。
印刷開始ページは,PrintStartPageプロパティで指定します。
印刷終了ページは,PrintEndPageプロパティで指定します。
印刷部数は,PrintCopiesプロパティで指定します。
印刷時のウィンドウの表示指定レポート印刷ウィンドウだけ表示できます。この表示の制御は,ViewReportメソッドを使用します。
レポート印刷ウィンドウを消去する場合は,EraseReportメソッドを使用します。
給紙トレイの指定給紙トレイ選択機能を使用する場合は,TraySelectionプロパティを指定したあと,プリンタの給紙トレイコードをTrayCodeプロパティで指定します。
出力先での帳票名表示の指定ReportTitleプロパティで指定します。
複数様式での帳票出力の指定複数の帳票ファイルを統合する順番と帳票に読み込むデータファイルを指定しておく帳票セット指定ファイルは,MultiReportSetFileNameプロパティで指定します。
様式(帳票フォーマット)や読み込むデータを切り替える条件と,切り替え時の動作を定義しておく複数様式情報定義ファイルは,MultiFormInfoDefFileNameプロパティで指定します。
置き換え表管理情報ファイルの指定置き換え表管理情報ファイル名は,ReplaceItemCntlFileNameプロパティで指定します。
固定ピッチフォントの文字幅計算方法の指定固定ピッチフォントの文字幅計算方法は,FontWidthModeプロパティで指定します。