13.4.1 印刷する前の注意

帳票を印刷する前に,次のことに注意してください。

<この項の構成>
(1) フォントに関する注意
(2) プリンタ解像度ごとのバーコード最小サイズ
(3) ESC/P対応プリンタの注意

(1) フォントに関する注意

フォントには,スケーラブルフォント(拡大縮小自在。アウトラインフォントともいいます)とノンスケーラブルフォント(固定サイズ。ビットマップフォントともいいます)があります。通常,Windows環境にインストールされているフォントは,「True Type」と呼ばれるスケーラブルフォントです。

ノンスケーラブルフォントを使用して文字配置を設定している帳票を受け取ったり,帳票を配布したりした場合,表示,または印刷する環境によって,正しく表示できないことがあります。ノンスケーラブルフォントを使用している場合,表示,または印刷する環境で持っているフォントに対して,用意されていない文字サイズが指定されている場合,できるだけ近いフォントで表示,または印刷されます。そのため,文字配置を設定している帳票では,文字サイズの指定によって,アイテム枠からはみ出して描画されることがあります。ノンスケーラブルフォントを使用する場合は,文字サイズの指定に注意してください。

また,設計した帳票で使用されているフォントが実行する環境にない場合や,文字方向に縦書きを指定している帳票を印刷したいが,実行する環境で縦書きができない場合も,できるだけ近いフォントで表示,または印刷されます。

帳票を正しく表示,または印刷するには,帳票で使用するフォントを,帳票を設計する環境と帳票を表示,または印刷する環境の両方に用意することをお勧めします。

ただし,EURフォントファイルでは,ボールド属性は使用できません。

またLIPSIII対応プリンタおよびESC/P対応プリンタでは,次のフォントは使用できません。

プリンタボールドイタリック
LIPSIII対応プリンタ×
ESC/P対応プリンタ××

(2) プリンタ解像度ごとのバーコード最小サイズ

プリンタの解像度によって出力できるバーコードの最小サイズを次に示します。

なお,最小サイズで出力したバーコードは,ご使用になるバーコードの読み込み装置によって,読み込めないこともあります。あらかじめ,出力したバーコードが読み取れるかどうかを確認することをお勧めします。

バーコード
 
出力するプリンタの解像度
300dpi600dpi
JAN標準/JAN短縮0.8倍0.8倍
CODE390.15mm0.15mm
CODE1280.20mm0.15mm
NW-70.20mm0.15mm
ITF0.25倍0.25倍

カスタマバーコードとQRコードは,出力するプリンタに依存しません。

(3) ESC/P対応プリンタの注意

ESC/P対応プリンタに出力するとき,次に示す制限事項があります。