17.1.1 Windows版 EUR旧製品からの互換性

異なるバージョンのEURとファイルを共用する場合,使用できない機能や属性があるので,帳票を保存したり,配布したりする場合は注意してください。

<この項の構成>
(1) バージョン3とバージョン4からバージョン5以降への移行時の注意
(2) 異なるバージョンのEURで設計した帳票を開いた場合

(1) バージョン3とバージョン4からバージョン5以降への移行時の注意

(a) レポートファイル(*.agr)の扱い

バージョン5以降のEURで保存できる帳票ファイルの種類は,「フォームシートファイル(.fms)」だけです。既存のレポートファイルは,表示したり,印刷したりできますが,上書き保存はできません。レポートファイルを開いた時は,同じファイル種別で保存できないことを示すメッセージが表示されます。また,データベースからデータを読み込んで設計された帳票は,「レポートファイル(*.agr)」で保存すると,次回開いた時に保存されたデータも表示されていましたが,バージョン5以降は,データを表示できません。帳票を開くと,サンプルデータで表示されます。

データベースからデータを読み込んで設計された帳票にデータを表示したい場合は,次のように操作し直してください。

  1. データベースからデータを読み込んで設計された帳票を開きます
  2. データベースアクセス定義ウィンドウを開きます
    [データソースの選択]ダイアログに設定するデータソースは,接続が設定されているデータソースを選択してください。
    データベースアクセス定義ウィンドウは開くだけです。操作したり,定義したりしないでください。
  3. [OK]ボタンをクリックします
    帳票に貼り付けられていたマッピングアイテムにデータが表示されます。
データありのレポートファイル(*.agr)の扱い
バージョン5以降のEURでは,レポートファイルを開いた時,レポートファイルと一緒に保存されているデータは,データウィンドウに表示できません。データウィンドウには,サンプルデータが表示されます。
(b) OLE埋め込みオブジェクトが貼り付けられた帳票ファイルの扱い

画像やExcelで作成したグラフをOLE埋め込みオブジェクトとして帳票に貼り付けられていましたが,バージョン5以降のEURでは,OLE埋め込みオブジェクトを帳票に貼り付けられません。また,OLE埋め込みオブジェクトが貼り付けられたレポートファイルを開いても,OLE埋め込みオブジェクトは,表示も印刷もできません。

OLE埋め込みオブジェクトが貼り付けられた帳票を表示したい場合は,次のように対処してください。対処は,OLE埋め込みオブジェクトを代用する場合も有効です。

OLE埋め込みオブジェクトとしていた対象物対処
画像EURの画像アイテムとして帳票に貼り付けます。
Excelのグラフサードパーティの製品で,作成したグラフを画像ファイルに保存したあと,EURの画像アイテムとして帳票に貼り付けます。

(2) 異なるバージョンのEURで設計した帳票を開いた場合