次に示すバーコードのプロパティ設定について説明します。
JAN標準・JAN短縮で指定できるサイズと単位は,0.15~2.1倍です。
JIS X 0501で規定されている1モジュール幅に対する倍率を,0.01倍単位で指定します。JIS X 0501では,1モジュール幅の標準サイズを0.33mmと規定しています。「モジュール」とは,白バーと黒バー,およびマージンを構成する基本単位を示します。
表9-15 JAN標準バーコードのサイズ参考値
[サイズ]の値 | 帳票に出力されるバーコードの実サイズ |
---|---|
0.5 | 幅 約19(mm) |
1 | 幅 約38(mm) |
1.5 | 幅 約56(mm) |
表9-16 JAN短縮バーコードのサイズ
[サイズ]の値 | 帳票に出力されるバーコードの実サイズ |
---|---|
0.5 | 幅 約14(mm) |
1 | 幅 約27(mm) |
1.5 | 幅 約41(mm) |
CODE39で指定できるサイズと単位は,0.1~1.1mmです。
CODE39バーコードは,細エレメントの幅を0.01mm単位で指定します。「エレメント」とは,1本の白バー,または黒バーを示します。また,「細エレメント」は幅が細いバー,「太エレメント」は幅が太いバーを示します。
(1)クワイエットゾーン(スタート/ストップキャラクタの幅+α)
「クワイエットゾーン」とは,バーコードの両端にある余白部分です。
(2)スタートキャラクタ(細エレメント×6と太エレメント×3)
(3)データ(1データキャラクタは,細エレメント×6と太エレメント×3)
(4)チェックキャラクタ(細エレメント×6と太エレメント×3)
(5)ストップキャラクタ(細エレメント×6と太エレメント×3)
(6)クワイエットゾーン
(7)キャラクタ間ギャップ(1ギャップは,細エレメントの2倍)
例えば,13桁のデータ(データキャラクタ)を表示するとき,サイズに「0.5」を指定すると,次に示す式によって,幅 約123(mm)のCODE39バーコードが帳票に出力できます。
クワイエットゾーン=スタートキャラクタの値(mm)×2(個所)
スタートキャラクタ={(0.5(mm)×6)+(1.0 ※(mm)×3)}×1(桁)
データ={(0.5(mm)×6)+(1.0 ※(mm)×3)}×13(桁)
チェックキャラクタ={(0.5(mm)×6)+(1.0 ※(mm)×3)}×1(桁)
ストップキャラクタ={(0.5(mm)×6)+(1.0 ※(mm)×3)}×1(桁)
キャラクタ間ギャップ=(0.5(mm)×2)×15(個所)
なお,CODE39バーコードの場合は,上記の計算で求めた値でアイテム枠を確保しても,多少横に広がって出力されます。そのため,帳票にCODE39バーコードを収めるときは,アイテム枠の幅を少し余裕を持って確保してください。サイズに「0.5」を指定した場合,求めた値は幅 約123(mm)ですが,帳票に確保するアイテム枠の幅を約130(mm)程度確保すると収まります。
CODE128で指定できるサイズと単位は,0.1~1.1mmです。
CODE128バーコードは,1モジュールの幅を,0.01mm単位で指定します。「モジュール」とは,黒バー,白バー,およびクワイエットゾーンを表現する最小単位です。「クワイエットゾーン」とは,バーコードの両端にある余白部分です。
CODE128バーコードには,入力データ形式に「コードセットB」と「コードセットC」がありますが,サイズの求め方は同じです。
(1)クワイエットゾーン(1モジュール×10)
(2)スタートキャラクタ(11モジュール)
(3)データ(1データキャラクタは,11モジュール)
(4)チェックキャラクタ(11モジュール)
(5)ストップキャラクタ(13モジュール)
(6)クワイエットゾーン(1モジュール×10)
例えば,12桁のデータ(データキャラクタ)を表示するとき,サイズに「0.5」を指定すると,次に示す式によって,幅 93.5(mm)のCODE128バーコードが帳票に出力できます。
クワイエットゾーン=(0.5(mm)×10)×2(個所)
スタートキャラクタ=11(モジュール)×0.5(mm)
データ=(11(モジュール)×12(桁))×0.5(mm)
チェックキャラクタ=11(モジュール)×0.5(mm)
ストップキャラクタ=13(モジュール)×0.5(mm)
なお,CODE128バーコードの場合は,上記の計算で求めた値でアイテム枠を確保しても,多少横に広がって出力されます。そのため,帳票にCODE128バーコードを収めるときは,アイテム枠の幅を少し余裕を持って確保してください。サイズに「0.5」を指定した場合,求めた値は幅 93.5(mm)ですが,帳票に確保するアイテム枠の幅を94(mm)程度確保すると収まります。
クワイエットゾーン=(0.5(mm)×10)×2(個所)
スタートキャラクタ=11(モジュール)×0.5(mm)
ファンクションキャラクタ=11(モジュール)×0.5(mm)
データ=(11(モジュール)×12(桁))×0.5(mm)
チェックキャラクタ=11(モジュール)×0.5(mm)
ストップキャラクタ=13(モジュール)×0.5(mm)
NW-7で指定できるサイズと単位は,0.1~1.6mmです。
NW-7バーコードは,細エレメントの幅を0.01mm単位で指定します。「エレメント」とは,1本の白バー,または黒バーを示します。また,「細エレメント」は幅が細いバー,「太エレメント」は幅が太いバーを示します。
(1)クワイエットゾーン(スタート/ストップキャラクタの幅+α)
「クワイエットゾーン」とは,バーコードの両端にある余白部分です。
(2)スタートキャラクタ(細エレメント×4と太エレメント×3)
(3)データ(半角数字「0~9」と半角記号「- $」は,細エレメント×5と太エレメント×2。半角記号「, / . +」は,細エレメント×4と太エレメント×3)
(4)チェックキャラクタ(データと同様に,表示されるチェックキャラクタの値を計算します)
(5)ストップキャラクタ(細エレメント×4と太エレメント×3)
(6)クワイエットゾーン
(7)キャラクタ間ギャップ(1ギャップは,細エレメントの2倍)
例えば,13桁のデータ(データキャラクタ)を表示するとき,サイズに「0.5」を指定すると,次に示す式によって,幅 118(mm)のNW-7バーコードが帳票に出力できます。
クワイエットゾーン=スタートキャラクタの値(mm)×2(個所)
スタートキャラクタ={(0.5(mm)×4)+(1.5 ※(mm)×3)}×1(桁)
データ={(0.5(mm)×5)+(1.5 ※(mm)×2)}×13(桁)
チェックキャラクタ={(0.5(mm)×5)+(1.5 ※(mm)×2)}×1(桁)
ストップキャラクタ={(0.5(mm)×4)+(1.5 ※(mm)×3)}×1(桁)
キャラクタ間ギャップ=(0.5(mm)×2)×15(個所)
帳票にNW-7バーコードを収める場合は,求めた値と同じアイテム枠の幅を確保することで収まります。
指定できるサイズと単位は,0.1~1.3倍です。
JIS X 0502で規定されているエレメントのサイズに対する倍率を,0.01倍単位で指定します。JIS X 0502では,倍率「1」のとき,エレメントのサイズを,細エレメント幅を1.016mm,太エレメント幅を2.540mmに規定しています。「エレメント」とは,1本の白バー,または黒バーを示します。
表9-17 標準バージョンのサイズ
[サイズ]の値 | 帳票に出力されるバーコードの実サイズ |
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0.1 | 幅 約16(mm) |
0.7 | 幅 約107(mm) |
1.3 | 幅 約198(mm) |
表9-18 拡張バージョンのサイズ
[サイズ]の値 | 帳票に出力されるバーコードの実サイズ |
---|---|
0.1 | 幅 約17(mm) |
0.7 | 幅 約118(mm) |
1.0 | 幅 約167(mm) |
1.3 | 幅 約219(mm) |
表9-19 アドオンバージョンのサイズ
[サイズ]の値 | 帳票に出力されるバーコードの実サイズ |
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0.1 | 幅 約9(mm) ※ |
0.7 | 幅 約62(mm) |
1.0 | 幅 約87(mm) |
1.3 | 幅 約114(mm) |
指定できるサイズと単位は,8.0~11.5ptです。
0.1pt単位で指定します。指定されたサイズでアイテム枠を自動調整して出力されます。
QRコードは,サイズの指定ができません。指定されたアイテム枠に収まる適切なサイズに自動調整して出力されます。QRコードのサイズを変更したい場合は,アイテム枠の大きさをマウス操作で変更してください。