2.1.1 簡単に帳票を設計できる

EURでの帳票設計には,プログラミングの知識は必要ありません。プログラミングの知識は必要ないので,専門知識がない方でも簡単に帳票を設計できます。

EURでの帳票設計は,帳票で使用するデータを画面上に切り貼りする感覚で行います。帳票の仕様に変更が生じても,簡単に修正できます。

帳票設計でできることを次に示します。

データを表形式で表示できる
EURでは読み込んだCSVファイルやデータベースのデータを,ウィンドウに表形式で表示できます。
データ読み込みの詳細については,マニュアル「EUR 帳票設計」を参照してください。
データベースを利用できる
EURでは,データベースに接続して必要なデータを抽出し,帳票に読み込むことができます。EURで接続できるデータベースは,HiRDB,Oracle,SQL Server,XDM/RD E2(HiRDBクライアント接続経由)です。
帳票設計時のデータベースとの接続やデータの抽出は,画面操作で指定できるので,データベースと接続するためのアプリケーションを開発する必要がありません。そのため,SQLを意識することなく,帳票とデータベースとの接続から,抽出するデータの条件などの選択,データの抽出までをスムーズにできます。また,抽出するデータの件数と抽出するデータを表形式で確認できるので,EURに取り込む前に内容の間違いなどを確認できます。
データベースからのデータの読み込みの詳細については,マニュアル「EUR 帳票設計」を参照してください。
ドラッグアンドドロップでデータを配置できる
データを表示するウィンドウに取り込んだデータは,帳票を設計するウィンドウにドラッグアンドドロップで貼り付けることができます。データを表示するウィンドウをデータウィンドウ,帳票を設計するウィンドウを帳票ウィンドウといいます。
データウィンドウからの貼り付けのイメージを次の図に示します。

図2-1 データウィンドウからの貼り付けのイメージ

[図データ]
データウィンドウからの貼り付けの詳細については,マニュアル「EUR 帳票設計」を参照してください。
任意の位置にアイテムを配置できる
EURの帳票には,データウィンドウのデータ以外のデータや図形も配置できます。帳票上に配置するデータおよび図形のことをアイテムといいます。
EURで設計する帳票は,プリンタの行および桁に拘束されません。アイテムは帳票上の任意の位置に配置できます。
帳票に配置できるアイテムの詳細は,マニュアル「EUR 帳票設計」を参照してください。
帳票を素早く作成できる
EURでは,紙帳票の画像をスキャナなどで読み込んで,プレプリント用紙の印刷イメージを帳票ウィンドウに表示できます。印刷したい数値や文字をプレプリント用紙に合わせてきれいに配置できるので,プリンタで出力して確認しながら帳票を作成する必要がありません。
読み込んだ帳票の画像データを下敷きといいます。
また,下敷きを使用して,既存の紙ベースの帳票を基に帳票を作成できます。既存の紙帳票を表示して,お手本に沿ってデータを配置できるので,既存の帳票と同じデザインの帳票を素早く作成できます。
下敷きの設定の詳細については,マニュアル「EUR 帳票設計」を参照してください。
下敷きとなる画像を読み込むと,次のように表示されます。

図2-2 下敷き画像の表示例

[図データ]
データを自動でレイアウトできる
EURで表を作成する場合,すべてのデータをドラッグアンドドロップで貼り付ける必要はありません。1行目のデータだけを貼り付けたあとで,繰り返しを定義すれば,残りのデータが自動でレイアウトされるため,簡単に表を作成できます。
繰り返し定義の設定の詳細については,マニュアル「EUR 帳票設計」を参照してください。
繰り返しのイメージを次の図に示します。

図2-3 繰り返しのイメージ

[図データ]
文字フォントを自動でリサイズできる
文字のフォントを変更すると文字列の大きさが変わり,文字が表示される枠と大きさが合わなくなる場合があります。
EURでは,フォントによるリサイズの設定を使って,枠内に収まるように,文字フォントを自動リサイズできます。
フォントによるリサイズの設定の詳細については,マニュアル「EUR 帳票設計」を参照してください。
プロパティでデータを簡単に修飾できる
帳票ウィンドウに貼り付けたデータは,[アイテムのプロパティ]ダイアログで簡単に修飾できます。[アイテムのプロパティ]ダイアログでは,文字アイテムの前後に文字を付加したり,図形アイテムや線アイテムの色や形を変更したりできます。
[アイテムのプロパティ]ダイアログの詳細については,マニュアル「EUR 帳票設計」を参照してください。
任意の書式が指定できる
任意書式指定を使うと,データウィンドウの文字データを帳票ウィンドウに配置したとき,任意の書式に変換して表示できます。
7桁の郵便番号の文字データがある場合,3桁目と4桁目の間にハイフンを挿入して表示する書式を設定しておくと,帳票ウィンドウに配置したときに書式に従ったデータを表示します。
任意書式指定の詳細については,マニュアル「EUR 帳票設計」を参照してください。
任意書式指定の例を次の図に示します。

図2-4 任意書式指定の例

[図データ]