6.5.1 リモートデスクトップサービスを利用した構成での実行環境の運用範囲
XMAP3(XMAP3/Web for Cosminexusを除く)のすべての製品で,リモートデスクトップサービスを利用した運用ができます。
(1) リモートデスクトップサービスを利用した構成の実行環境で利用できる機能
リモートデスクトップサービスを利用した構成の実行環境で利用できるXMAP3の機能を次の表に示します。
機能名 |
リモートデスクトップサービスを利用した構成での運用可否 |
||
---|---|---|---|
リモートデスクトップサービス(サーバ)※1 |
リモートデスクトップサービス(クライアント) |
||
システム構成 |
スタンドアロン |
○ |
△※2 |
C/S(XMAP3サーバ) |
○ |
△※3 |
|
C/S(XMAP3クライアント) |
○ |
△※4 |
|
セットアップ機能 |
表示・印刷セットアップ |
○ |
△※5 |
C/Sセットアップ |
○ |
△※5 |
|
印刷拡張セットアップ |
○ |
△※5 |
|
トラブルシュート機能 |
ロギング支援 |
○ |
△※6 |
ハードコピー |
○ |
△※6 |
|
保守機能 |
環境ファイル操作 |
○ |
△※5 |
- (凡例)
-
○:機能を利用できる。
△:機能を利用できる。ただし,利用できる機能の一部に制限がある。
- 注※1
-
リモートデスクトップサービスのサーバでXMAP3を使用する場合には,リモートデスクトップサービスを利用しない場合のXMAP3と同様の運用ができます。
- 注※2
-
リモートデスクトップサービスのクライアントでは,XMAP3各製品のスタンドアロン構成での実行機能およびトラブルシュート機能を利用できます。画面表示機能または帳票印刷機能の制限事項については,「(2) 画面表示機能の制限事項」および「(3) 帳票印刷機能の制限事項」を参照してください。
- 注※3
-
リモートデスクトップサービスを利用した構成では,WindowsのサービスとしてのXMAP3サーバの起動や停止などの運用は,リモートデスクトップサービスから操作できます。なお,リモートデスクトップサービスのクライアントからデスクトップ上でXMAP3サーバを起動することはできません。
- 注※4
-
XMAP3クライアントについては,一つのリモートデスクトップサービスのクライアントからだけ実行できます。
- 注※5
-
リモートデスクトップサービスを利用してXMAP3を運用する場合,XMAP3の環境設定ファイルなどはサーバで管理します。サーバでの一元管理によって,すべてのクライアントからサーバ上の一つの環境設定ファイルを参照することになり,各クライアントで共通の実行環境を動作させることができます。クライアントごとに異なる実行環境を設定することはできません。
したがって,表示・印刷セットアップ,C/Sセットアップ,環境ファイル操作は,一つのクライアントからだけ操作できます。複数のクライアントから同時にこれらの機能を利用することはできません。また,これらの操作は,運用管理者が実施してください。
- 注※6
-
ロギング支援機能およびハードコピー機能の環境情報の設定は,一つのクライアントからだけ操作できます。複数のクライアントから同時に設定することはできません。
ハードコピー機能については,「19.8.3 リモートデスクトップサービスを利用した構成で利用する場合の制限」を,ロギング支援については,「19.9.5 リモートデスクトップサービスを利用した構成で利用する場合の制限」を参照してください。
(2) 画面表示機能の制限事項
XMAP3スタンドアロン実行での画面表示機能については,クライアントおよびサーバのどちらで実行した場合でも,リモートデスクトップサービスを利用しない場合と同様にXMAP3の機能を利用できます。ただし,Windowsが提供するリモートデスクトップサービス機能の仕様によって,次に示す利用制限がありますので注意してください。
-
リモートデスクトップサービスの機能では,クライアントマシン固有のデバイスに対して直接アクセスすることはできません。このため,MCR装置は使用できません。
-
リモートデスクトップサービスの機能では,エラー発生時にシステムから通知されるエラービープ音をクライアントから発信できません。このため,入力不可項目に対してユーザがアクセスしたときなどに,ユーザにエラーを通知する場合は,表示・印刷セットアップの「エラーをダイアログ表示する」を設定し,明示的にエラーを通知する手段を設ける必要があります。
-
リモートデスクトップサービスの機能では,最良のパフォーマンスを得るために,実際の画面解像度に関係なく,クライアントの画面に対して256色の表示色を割り当てます。このため,XMAP3で設定した表示色のカスタマイズは,実行時に256色の表示色の範囲に制限されて動作します。
-
リモートデスクトップサービスの機能では,クライアントのディスプレイ解像度を意識しません。このため,XMAP3で設定した解像度ごとのフォントのカスタマイズ(サイズとフォント種別)は,サーバの解像度によって決定されます。したがって,実際のクライアントでの解像度に合ったフォント表示はできません。運用の際は,サーバとクライアントの解像度を調整して,適切な値を設定してください。
(3) 帳票印刷機能の制限事項
XMAP3スタンドアロン実行での帳票印刷機能については,クライアントおよびサーバのどちらで実行した場合でも,リモートデスクトップサービスを利用しない場合と同様にXMAP3の機能を利用できます。ただし,Windowsが提供するリモートデスクトップサービス機能の仕様によって,次に示す利用制限がありますので注意してください。
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リモートデスクトップサービスの機能では,クライアントに接続されたローカルプリンタ名は,リモートデスクトップサービスのセッション確立のたびに異なる名称が割り当てられます。このため,XMAP3で,クライアントに接続されたローカルプリンタ名を特定した帳票出力機能は利用できません。ネットワークプリンタとして利用するか,「通常使うプリンタ」を利用してください。
-
FAXC/SPOOLとの連携機能は利用できません。