11.2.2 TCP/IP関連ファイルの設定および確認
各OSで設定されているシステムホスト名ファイル(HOSTSファイル)とシステムサービス名ファイル(SERVICESファイル)を確認し,必要であれば設定を追加してください。この作業は,サーバおよびクライアントのすべてのOSに対して行ってください。
(1) システムホスト名ファイル(HOSTSファイル)
「システムホスト名ファイル(HOSTSファイル)」は,ネットワークで接続するOSそれぞれのホスト名とネットワーク上のアドレス(IPアドレス)の対応を設定するファイルです。
この設定情報は,XMAP3を使用したC/S構成でのすべてのサーバマシン,およびクライアントマシンに必要です。ただし,DNS使用時は,DNSでホスト名の管理がされるため,各OSでのHOSTSファイルの設定は必要ありません。
HOSTSファイルでは,「11.2.1 ホスト名とIPアドレスの設定および確認」で確認したIPアドレス,およびホスト名が記述されていることを確認します。XMAP3を使用したC/S構成でのすべてのサーバマシン,およびクライアントマシンのホスト名とIPアドレスが記述されているかを確認してください。記述されていない場合には,レコードの追加が必要です。
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ファイル名を次に示します。
- Windowsの場合:
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Windowsフォルダ\SYSTEM32\DRIVERS\ETC\HOSTS
- UNIXの場合:
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/etc/hosts
- 注
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使用しているTCP/IPの製品によって,HOSTSファイルが作成されるフォルダが異なります。詳細については,各TCP/IP関連のマニュアルを参照してください。
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HOSTSファイルのレコードの設定項目を次に示します。レコードを追加する場合は,ホスト名の大文字と小文字の違いに注意してください。各レコードは,最終行でも必ず改行してください。
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IPアドレス
4バイトのネットワーク上のアドレスを指定します。
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ホスト名
IPアドレスに対応する名称を指定します。
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別名
ホスト名を別な名称で扱うための名称を指定します。
レコードの設定例を次に示します。
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エイリアスホスト名を設定する場合は,本名とエイリアス名を複数行に分けて定義してください。エイリアスホスト名を設定する場合の設定例を次に示します。
(2) システムサービス名ファイル(SERVICESファイル)
「システムサービス名ファイル(SERVICESファイル)」は,TCP/IPポート番号を設定するファイルです。SERVICESファイルには,TCP/IP上で提供されるXMAP3のサービスの番号(ポート番号)を指定します。
この設定情報は,XMAP3のC/S構成でのすべてのサーバマシン,およびクライアントマシンに必要です。
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ファイル名を次に示します。
- Windowsの場合:
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Windowsフォルダ\SYSTEM32\DRIVERS\ETC\SERVICES
- UNIXの場合:
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/etc/services
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SERVICESファイルに,次のレコードを追加してください。各レコードは,最終行でも必ず改行してください。
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サービス名
提供するサービス名を指定します。XMAP3が提供するサービス名は,「xpw」です。
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ポート番号
XMAP3を使用するためのほかのサービスと重複しない番号「8000」を指定します。対象プラットフォームのEphemeralポート(OSが動的に割り当てるポート番号)が利用する範囲の番号は,指定しないように注意してください。
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プロトコル名
サービスが使用するプロトコル名を指定します。XMAP3では,TCPとUDPの両方を指定してください。
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(3) 受信用ポート番号の固定化
表示サービスまたは印刷サービスで動的に使用する受信用ポート番号を固定して使用できます。
表示サービスまたは印刷サービスを起動するマシンで,servicesファイルにポート番号を指定すると,表示サービスまたは印刷サービスの受信用ポート番号として固定できます。
このとき,使用するプロトコルにはtcpを指定します。指定したポート番号がすでに使用されている場合は,従来どおりEphemeralポート番号が設定されます。
servicesファイルの指定例を次に示します。
xppDSP01 8085/tcp xppPRT01 8090/tcp xppPRT02 8091/tcp xppPRT03 8092/tcp |
この例では,表示サービス「xppDSP01」がポート番号8085を固定で使用し,印刷サービス「xppPRT01〜xppPRT03」がポート番号8090〜8092を固定で使用します。設定されていない表示サービスおよび印刷サービスは,Ephemeralポート番号を使用します。
- 注意事項
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この機能を使用すると,TCP/IPでエラーとなることがあります。エラーになった場合は,XMAP3クライアントを再起動してください。
XMAP3クライアントを起動するコマンド(XMAP3CLT.exe)に引数を指定して,受信用ポート番号を指定することもできます。詳細は,「11.4.12 受信用ポート番号を固定化して起動する場合」を参照してください。