画面・帳票サポートシステム XMAP3 プログラミングガイド


6.2.4 COBOLでのコンパイル(Windows)

〈この項の構成〉

(1) COBOL開発マネージャを使用したコンパイルと実行のポイント

COBOL開発マネージャを使用したコンパイルと実行のポイントについて説明します。

(a) COBOL開発マネージャの概要

COBOL開発マネージャは,COBOLから提供されているCOBOLプログラムの統合的な開発環境です。COBOLでAPを開発するときに必要なCOBOLソースや登録集原文などの資産をその依存関係に従って管理し,コンパイルなどの作業を自動化します。

注※

ただし,書式オーバレイの場合,論理マップは生成されないため,マップの資産管理はできません。

COBOL開発マネージャを使用する場合,次の手順でAPを作成します。

  1. プロジェクトの作成

  2. ビルド,リビルド

次に,それぞれの手順について説明します。

プロジェクトの作成

COBOL開発マネージャでは,一つの.exeまたは.dllファイルの開発単位を「プロジェクト」と呼んでいます。COBOL開発マネージャを使用してAPを作成する場合,このプロジェクトを定義する必要があります。

ビルド,リビルド

ソースファイル名を指定し,コンパイルとリンケージをします。

その方法として,タイムスタンプ(ファイル作成/修正日時)の前後関係に基づいてコンパイルとリンケージをする「ビルド」があります。例えば,「実行ファイルの作成/修正日時」より実行ファイルが取り込んでいる「COBOLソースの作成/修正日時」の方が新しい場合にコンパイルとリンケージが実行されます。

また,タイムスタンプには関係なくコンパイルとリンケージをする「リビルド」もあります。

(b) コンパイル時のポイント

COBOLを使用したとき,指定が必要なコンパイラオプションを次に示します。

  • -XMAP,LinePrint:書式オーバレイや印刷制御機能を利用できるようにするオプション

(c) リンケージ時のポイント

インポートライブラリ/ユーザ指定ライブラリに,次に示すファイルを指定する必要があります。

XMAP3インストールフォルダ\LIB\x3klib32.lib

(d) 実行時のポイント

書式データファイルおよび行制御データファイルの格納

APを実行する前に,書式データファイル(.fmp)と行制御データファイル(.pci)を実行形式ファイルと同じフォルダに格納してください。

また,XMAP3実行環境の表示・印刷セットアップでマップパスを指定する方法もあります。マップパスの指定については,マニュアル「XMAP3 実行ガイド」を参照してください。

COBOLでの環境変数の指定

XMAP3で使用するプリンタの識別名(印刷サービス名)を,COBOLの環境変数によって指定します。指定形式を次に示します。

形式
 CBLX_外部装置名 印刷サービス名               …… 1:外部装置名,2:印刷サービス名 
形式の説明
  1. 外部装置名

    COBOLソース中のSELECT句で宣言したプリンタ出力用ファイルのASSIGN句で指定した名称です。

  2. 印刷サービス名

    スタンドアロン環境でプリンタマネージャの標準プリンタを使用する場合はXMAP3実行環境の表示・印刷セットアップの「プリンタ」タブの印刷モードに,ページプリンタ用として定義したサービス名を指定します。C/S環境では,C/Sセットアップの印刷サービス名と同じ名称を指定します。