画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発ガイド


8.2.1 画面の制御方式

XMAP3では,GUI画面であっても,オンライン端末と同じように,画面単位の入出力(手続き型)でAPを作成できます。このような画面制御を実現させるために,XMAP3では画面バッファという論理的な画面を設けてウィンドウシステムとAPとのやり取りをします。なお,GUI画面特有の機能を実現させるために,オプションで,フィールド単位の入出力のAPも作成できます。

図8‒6 XMAP3での制御方式

[図データ]

  1. 実際のウィンドウ表示

    ウィンドウには,APから返されたデータが表示されています。ユーザは,このウィンドウに対し,データを入力します。

  2. 画面バッファ

    画面ごとのデータをAPとやり取りするために,XMAP3がメモリ中に持っている論理的な画面です。APから返されたデータは,画面バッファに展開されてから,実際のウィンドウに表示されます。ユーザによってウィンドウに入力されたデータも,画面バッファを介してAPに返されます。

画面表示

APから,データの表示が要求されます。XMAP3は,画面バッファに表示内容を展開し,実際のウィンドウ上に表示します。

OLTPサーバ構成の環境では,TP1/NET/XMAP3のXMAP3共通定義(mcftpx)や論理端末定義(mcftalcle)での設定が優先されます。XMAP3共通定義,および論理端末定義については,マニュアル「OpenTP1 プロトコル TP1/NET/XMAP3編」を参照してください。

画面操作

マウスやキーボードを使用した操作は,「イベント」としてウィンドウシステムからXMAP3に返されます。XMAP3では,このイベントを画面バッファに反映していきます。この時点では,まだAPへ制御は返されません。

APへ制御を返すタイミング

APへ制御を返すタイミングは,画面確定のときです。画面が確定すると,画面バッファの内容はAPが受け取れる型に編集され,APへ送られます。

画面確定は,一般的に送信キー,ファンクションキー,およびボタン(プッシュボタン)などを押した場合に成立します。どのような操作によって画面が確定したかは,イベント通知コードでAPに通知されます。また,フォーカス・カーソルがオブジェクト(またはフィールド)を離れたときに,強制的に画面確定を成立させるオプションもあります。

なお,OLTPサーバ構成の環境の場合,TP1/NET/XMAP3上で,「次メッセージ要求キー」として割り当てられているキーのイベントはAPに渡りません。したがって,APにイベントを通知したいキーは,TP1/NET/XMAP3上で次メッセージ要求キーに割り当てないよう設定してください。