付録G 用語解説
英字|ア行|カ行|サ行|タ行|ハ行|マ行|ラ行
英字
- AP(Application Program)
- 業務プログラムのことです。XMAP3のAPは,画面・帳票の入出力処理を実行します。
- APパターン・AP部品
- APの定型的な型としてXMAP3が提供しているCOBOL用とC言語用のパターンです。APパターンは,プログラムの標準的な骨組みです。AP部品は,処理の手続きです。これらを組み合わせて利用すると,APを効率良く開発でき,定型的なコーディングの統一も図れます。
- 格納場所:
- [Windows版]XMAP3インストールフォルダ¥PATTERNS¥COBOL(またはC)
- [UNIX版]/opt/HIXMAP/patterns
- C/Sシステム(Client / Server System)
- サーバとクライアントで処理を分散する業務形態です。また,一つの処理をネットワーク上のサーバとクライアントで分担する機器構成モデル,または処理方式です。
- C/Sセットアップ
- WindowsサーバとWindowsクライアントに設定されたTCP/IPのホスト名,APで指定する仮想端末名,および表示・印刷サービス名など,XMAP3のC/S構成でのC/Sシステム環境を設定するファイルです。
- C/Sセットアップは,Windows版XMAP3 Server Runtimeで提供します。
- CPI(Character Per Inch)
- 文字間隔の単位で,25.4mm(1インチ)当たり何文字印字できるかを表します。例えば,10CPIは25.4mm(1インチ)当たりに10文字になります。
- CSVファイル(Comma Separated Values)
- データの区切りをコンマ(,)や改行で表すテキストデータを格納するファイルです。表計算ソフトで入力して,ユーザ独自の形式に編集できます。
- CUI画面(Character User Interface)
- キーボードからの文字入力が中心の画面です。従来のメインフレーム型オンライン業務か,キャラクタベースの業務で使用していた画面です。
- XMAP3では,画面の入出力を物理マップと論理マップを使って実現しています。
- ESC/Pスルー印刷,ESC/Pスルーモード(EPSON Standard Code for / Page printer)
- シリアルプリンタ固有の印刷モードです。エプソン社のインパクト型ドットプリンタが該当します。
- EUC(Extended UNIX Code)
- UNIXで使用するマルチバイトコードです。
- GUI画面(Graphical User Interface)
- キーボードからの入力のほかに,マウスによる操作ができる画面です。Windowsの「ボタン」「スクロール」「プルダウン・カスケード」「ポップアップ」などが使用できます。XMAP3では,画面の入出力を物理マップと論理マップを使って実現しています。
- Java言語用ツール
- ドローおよびドローセットアップで生成されたC言語用のファイルから,Webアプリケーションに必要なファイル(入力/出力データ用XML文書,定数用XML文書および動的変更用XML文書)を生成する機能です。Java言語用ツールは,XMAP3 Developerで開発した画面・帳票をCosminexusアプリケーションサーバ上で実行させるWebシステム構成のAPを作成する場合に使用します。
- Java言語用ツールは,XMAP3 Developerで提供します。
- LIPSスルーモード(LBP Image Processing System)
- ページプリンタ固有の印刷モードです。キヤノン社のページプリンタが該当します。LIPSには,LIPSII+,LIPSIII,LIPSⅣなどがあります。
- LPI(Line Per Inch)
- 行の間隔の単位で,25.4mm(1インチ)当たり何行印字できるかを表します。XMAP3で「ます目の設定」を「自由な設定」にした場合,3,4,6,8,10,12LPIの中から選べます。例えば,8LPIは25.4mm(1インチ)当たりが8行になります。
- OpenTP1
- オープンシステム上でオンライントランザクション処理をするソフトウェア(TPモニタ)です。OpenTP1を使うと,分散システム化,オープンシステム化,さらに業務の拡大に柔軟に対応できます。トランザクションとは,データ通信業務で,業務処理ごとの単位に区切って,それぞれの処理の結果を有効にするか無効にするかを決定する処理の単位のことです。
- PDF(Portable Document Format)
- Adobe Acrobatが扱う文書のファイル形式で,特定のプラットフォームに依存しないで文書を表示できます。XMAP3では,ページプリンタ用帳票をPDFファイルに出力できます。
- Windows対応プリンタ
- Windows用にプリンタドライバが提供されているプリンタです。XMAP3では,GDIモードで印刷できるプリンタをWindows対応プリンタと呼びます。
ア行
- アクセスキー
- メニューバー,ポップアップメニュー(ポップアップメニューファイルを使用する場合も含める),およびプッシュボタンボックスで,候補の選択操作をするためのキーです。
- これらのオブジェクトにフォーカスが位置づいているときにアクセスキーを押すと,該当するメニュー項目やボタンを選択できます。また,[Alt]+アクセスキーを押すと,メニューバーのメニュー項目を選択(プルダウンメニューを表示)できます。
- 網掛け帳票
- 240dpi/300dpiのページプリンタ用の帳票です。各種の文字サイズ,けい線,網掛けなどが使えます。
- イベント通知コード
- コマンドコントロールオブジェクト(プッシュボタン,メニューバー)や確定キー(PFキーなど)に割り当てるコードです。オブジェクトやキーを操作するとイベントが発生し,通知コードに対応づけた動作(AP通知など)が実行されます。これを「INC定数」といいます。また,入力単位がイベントのとき通知される「イベント定数」もあります。
- イベント通知コードの値はドローセットアップで変更できます。動作はドローで変更できます。
- 印刷ドキュメント名
- 帳票印刷時,Windowsのプリンタスプールに登録されるXMAP3の印刷データのドキュメント名です。印刷ドキュメント名は帳票属性または書式属性として指定できます。また,帳票を印刷するときの出力論理マップ中にマップ帳票の印刷ドキュメント名を指定すると,APから動的に変更できます。この機能を利用すると,印刷した帳票の種別や内容を判別しやすくなり,帳票印刷業務でのリカバリ処理などを効率良く実行できます。
- なお,帳票をPDFファイルに出力する場合,印刷ドキュメント名がPDFファイルのファイル名になります。
- インポート
- UNIXまたはメインフレームのシステムで作成したパネル定義文または書式記述文を入力し,Windows版のXMAP3で入力できる形式のマップ定義ファイルまたは書式定義ファイルに変換します。
- インポートは,XMAP3 開発支援ユティリティで提供します。
カ行
- 画面属性
- 入力項目の扱いや表示形態などの画面全体に関する属性です。GUI画面では[画面属性]ダイアログで属性を指定します。また,画面属性はAP実行時に動的に変更することもできます。APから動的に変更するには,ドローセットアップの[表示属性の動的変更]で変更したい表示属性を定義します。ここで指定した修飾名を制御項目に代入することで,指定した表示属性に変更できます。
- 環境ファイル操作
- バックアップファイル(.sbk)を使って,セットアップ内容などの各種の情報を保存・復元します。XMAP3の環境をほかのWindowsマシンに移行する場合などに使います。開発環境のバックアップファイルは開発環境に,実行環境のバックアップファイルは実行環境にリストアできます。
- 開発環境用の環境ファイル操作は,XMAP3 Developerで提供します。
- 実行環境用の環境ファイル操作は,XMAP3 Server Runtime または XMAP3 Client Runtimeで提供します。
- 行制御データファイル
- 書式オーバレイの使用時に,行データを印字する行の間隔,標準の文字サイズ,文字間隔などの情報を格納するファイルで,拡張子は.pciです。APでは,印刷するデータを1行(1レコード)ずつ出力し,1ページ分となった時点で書式がオーバレイされて印刷されます。
- グラフィック帳票
- 240dpi/300dpiのページプリンタ用の帳票です。網掛け帳票の機能に加え,オブジェクトやけい線などのバリエーションなどをより豊富に備えていて,文字のカラー印刷にも対応しています。また,複数のデータ項目を扱えるバーコード(GS1-128)を使用できます。
サ行
- ショートカットキー
- メニューバーのメニュー項目の選択操作をするためのキーです。フォーカス・カーソルの位置に関係なく,[Ctrl]+半角英字1字を押すと該当するメニュー項目を選択できます。
- なお,メニューバーのメニュー項目,またはカスケードメニューを持つプルダウンメニューにはショートカットキーを定義できません。
- 書式イメージファイル
- 書式オーバレイの文字列やけい線などの情報を格納するファイルで,拡張子は.fmpです。書式オーバレイの定義終了時に,行制御データファイルとともに生成されます。
- 書式オーバレイ
- 240dpi/300dpiのページプリンタ用の書式オーバレイです。定型帳票から書式(文字列やけい線などの固定項目)を分離し,アプリケーション(行データ)を印刷時に重ね合わせるソフトオーバレイ方式を採用しています。書式をプリンタ(ハードウェア側)に登録するメインフレーム環境の出力方式とは異なります。
- 書式定義ファイル
- ドローで定義した書式の定義情報を格納したファイルで,拡張子は.ifmです。書式の定義終了時に生成され,書式イメージファイルと行制御データファイルはこの書式定義ファイルを基に生成されます。
タ行
- 定義体
- 画面や帳票のレイアウトに関する情報を格納した,物理マップ,書式イメージファイルおよび行制御データファイルの総称です。
- 動的変更テーブル
- 画面や帳票の実行時に色などの属性をAPから変更するときに,XMAP3が用意する属性変更用の定数テーブルの修飾名を表示属性の動的変更制御項目に代入します。
- 登録集原文
- COBOLのプログラム中でよく利用される標準化した手続き,ファイル記述,レコード記述,または完全な一つのプログラムなどをコンパイルするプログラムと別のファイルに登録したものです。
- ドロー
- XMAP3の画面や帳票を定義するエディタです。画面や帳票のレイアウトや,各オブジェクトの属性を定義します。ドローで定義した内容を基に,マップ定義ファイル(書式オーバレイでは書式定義ファイル),物理マップと論理マップ(書式オーバレイでは行制御データファイルと書式イメージファイル)が作成されます。
- ドローセットアップ
- XMAP3の画面や帳票の定義に関する標準の値をカスタマイズする機能です。XMAP3にはセットアップ項目の標準値があり,この標準値を変更する場合や,動的変更で修飾名を追加したい場合にドローセットアップを実行します。セットアップ項目はマップの形式に関係しているので,画面や帳票を作成する前にドローセットアップを済ませておく必要があります。
- ドローセットアップは,XMAP3 Developerで提供します。
ハ行
- 表示・印刷環境ファイル(X3PCONF/XPWconfig)
- XMAP3での画面表示,および帳票印刷環境の設定ファイルです。表示・印刷環境ファイルの内容は,Windows版XMAP3の場合は表示・印刷セットアップで設定します。UNIX版XMAP3の場合は,テキストエディタで編集して設定します。
- 表示・印刷環境ファイルには,Windows版XMAP3の表示・印刷セットアップで設定できない項目があります。これらの項目は,直接ファイルをエディタで開いて編集します。なお,エディタでパラメタを設定した場合でも,表示・印刷セットアップで設定できる項目については,セットアップでの設定が優先されます。
- 表示・印刷環境ファイルは,XMAP3 Server Runtime,XMAP3 Client Runtime,XMAP3/Web for Cosminexusで提供します。
- 格納場所とファイル名:
- [Windows版]
- XMAP3 Server Runtime または XMAP3 Client Runtimeの場合
XMAP3インストールフォルダ¥ETC¥X3PCONF
- XMAP3/Web for Cosminexus(XMAP3 Cosminexus連携機能)の場合
XMAP3インストールフォルダ¥Web for Cosminexus¥ETC¥X3PCONF
- XMAP3/Web for Cosminexus(XMAP3 TP1/Web連携機能)の場合
XMAP3インストールフォルダ¥Web for TP1¥ETC¥X3PCONF
- [UNIX版]
- /etc/opt/HIXMAP/XPWconfig
- 表示・印刷セットアップ
- XMAP3が表示・印刷する画面・帳票の環境を必要に応じて設定するための機能です。ユーザ画面の外観や操作キーの割り当て,プリンタの印刷モードなどの各種設定があります。
- 表示・印刷セットアップは,Windows版XMAP3 Server Runtime,Windows版 XMAP3 Client Runtime,Windows版 XMAP3/Web for Cosminexusで提供します。
- 表示属性
- 画面での,テキストやフィールドに出力する文字色やボタンの活性/不活性などを指定する属性,および帳票での,フィールドの文字の書体やけい線の種類などを指定する属性のことです。ドローでは,必要に応じて各ダイアログで変更できます。また,表示属性は定義上の指定のほかに,APから動的に変更できる属性もあります。APから動的に表示属性を変更するためには,ドローセットアップの動的変更を指定する修飾名で指定します。
- フォーカス
- GUI画面を表示した際,操作対象となるオブジェクトに表示される枠です。APから操作対象となるオブジェクトを選択することを,APからフォーカスを位置づける,といいます。
- 物理マップ
- 画面のオブジェクトの位置などを格納した情報ファイルです。ファイル名はマップ名にデバイスID(マップの定義対象を示す1文字または2文字の英数字)を付けた名前で,拡張子は.pmpです。画面の定義終了時に,論理マップとともに生成されます。ディスプレイやプリンタの入出力データを論理マップデータに変換したり,論理マップデータを入出力データに変換したりするときにXMAP3が参照します。
マ行
- マッピングライブラリ
- XMAP3実行環境のコンポーネントの一つです。マップを参照して画面表示や帳票印刷に必要なデータを生成します。
- マップ
- XMAP3では,画面や帳票の様式に関する情報をAPから切り離して,マップと呼ばれる入れ物に保管します。マップにはマップ定義ファイル,物理マップ,および論理マップがあります。
- マップコンペア
- 物理マップファイル,書式イメージファイル,行制御データファイルをファイル単位またはフォルダ単位で比較します。ファイルの生成・更新日付,サイズ,内容について,違いを確認できます。
- マップコンペアは,XMAP3 開発支援ユティリティで提供します。
- マップ生成
- マップ定義ファイルから,論理マップファイルと物理マップファイルを生成します。また,書式定義ファイルから書式イメージファイルと行制御データファイルを生成します。
- マップ生成は,XMAP3 Developerで提供します。
- マップ定義ファイル
- ドローで定義した画面や帳票の定義情報であるソースマップを格納したファイルで,拡張子は.impです。画面・帳票の定義終了時に,論理マップとともに生成されます。物理マップと論理マップは,このマップ定義ファイルを基に生成されます。
ラ行
- レイアウトパターン
- ドローで画面/帳票を新規作成するときに,用途に応じて指定するパターンです。標準的なレイアウト領域のサイズやパターンなどがあらかじめ設定されていて,ドローでのレイアウト定義の基本フォーマットとなります。
- XMAP3が標準提供しているレイアウトパターンのほかに,ユーザが独自に作成・登録することもできます。
- 連結出力バーコード
- バーコードを印字するオブジェクトです。連結出力バーコードは,従来のJANコードなどのような単一データ(商品コードなど)をバーコードとして印字するオブジェクトに対して,複数データ(メーカーコード,支払い期限,支払い金額など)を一つのバーコードとして印字するオブジェクトです。データはAPから指定し,論理マップを介して帳票に印字します。このとき,一つのバーコードに対して複数の論理項目(分類項目)を使用します。
- バーコードの種類には,GS1-128があります。GS1-128バーコードを印刷する場合は,300dpi(推奨は600dpi)以上のプリンタを使用してください。
- ロギング支援
- XMAP3のAP実行時に,ログ情報を採取してログファイルに出力したり,ログ情報を表示したりする機能です。ログ情報は,実行時に発生した問題解決に利用します。
- ロギング支援は,XMAP3 Server RuntimeおよびXMAP3 Client Runtimeで提供します。
- 論理マップ
- 論理マップは,プログラムの可変データを格納する領域です。画面データの入出力や帳票データの出力時に,APがXMAP3に対するパラメタとして利用します。
- COBOLでAPを開発する場合は,論理マップは登録集原文として生成され,COPY文でAPに取り込みます。APの実行時には,APに取り込まれた論理マップのデータ領域を介して,データがやり取りされます。ファイルの拡張子は,COBOLの場合は.cbl,C言語の場合は.hになります。
- 書式オーバレイ印刷の場合は,論理マップを使用しません。画面,帳票の物理マップに相当する書式イメージファイルと行制御データファイルを使用します。