XMAP3を使った業務開発の流れを次に示します。
- 画面・帳票の設計
- マップの生成
- アプリケーションプログラムの作成
- アプリケーションプログラムのコンパイル,リンケージ,テスト
- 業務の実行および運用・保守
このマニュアルの例題では,手順2.~手順4.について説明しています。
XMAP3では,画面,帳票および書式のレイアウトやコーディングのサンプルをサポートサービスのWebサービスで提供しています。必要に応じてダウンロードし,各手順で参照・使用してください。
XMAP3の業務システムを構築する手順を次の図に示します。
- ポイント
- 画面・帳票設計,マップ生成は,Windows版XMAP3で実行します。アプリケーションプログラムのコーディングは,Windows上でもUNIX上でもできます。
- Windows版XMAP3実行環境でアプリケーションプログラムを使用する場合は,Windows上でアプリケーションプログラムをコンパイルします。UNIX版XMAP3実行環境でアプリケーションプログラムを使用する場合は,マップをUNIXマシン上に転送してから,UNIX上でアプリケーションプログラムをコンパイルします。
図1-3 XMAP3の業務システムを構築する手順
![[図データ]](figure/zu01s030.gif)
- 画面・帳票の設計
実際に画面・帳票を作成する前に,どのような形式の画面・帳票を作成するかを設計します。作成したい画面や帳票のレイアウト,画面の遷移などを考えます。
レイアウトはXMAP3のウィンドウ上で直接定義するので,ここでは,ラフスケッチなどで大体のイメージを把握しておきます。また,ここで,あらかじめデータ設計をしておきます。画面または帳票の設計については,マニュアル「XMAP3 開発ガイド」またはマニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。
- マップの生成
手順1.で考えたイメージを基に,ドローを使って画面,帳票,または書式のレイアウトを定義します。
レイアウトの定義を始める前に,必要に応じてXMAP3の開発環境をカスタマイズします。開発環境の設定には,ドローセットアップを使います。
また,レイアウトのひな型となるレイアウトパターンやレイアウト部品も必要に応じてドローで作成しておきます。
レイアウトに問題がなければ,レイアウトの定義情報をマップの定義情報を格納するファイル(マップ定義ファイル)に保存し,アプリケーションプログラムの実行に必要なマップを生成します。
なお,Windowsマシンでドローセットアップを使って設定した開発環境は,XMAP3 Developerの環境ファイル操作を使って,ほかのWindowsマシンに配布できます。
画面,帳票,または書式の開発については,マニュアル「XMAP3 開発ガイド」を参照してください。
- アプリケーションプログラムの作成
XMAP3では,コーディングのひな型となるAPパターン・AP部品を用意しています。プログラムの処理内容に応じたAPパターン・AP部品を利用し,コーディングします。
アプリケーションプログラムの作成については,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。
- アプリケーションプログラムのコンパイル,リンケージ,テスト
作成したアプリケーションプログラムをコンパイラでコンパイルし,リンケージします。
UNIX版XMAP3の場合は,UNIX上のコンパイラでアプリケーションプログラムをコンパイルするため,マップをUNIXに転送してからコンパイルしてください。
アプリケーションプログラムのコンパイル,リンケージについては,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。
アプリケーションプログラムをテストする前に,アプリケーションプログラムの実行環境を設定します。実行環境の設定方法は,XMAP3が動作するOSによって異なります。
適用OS | 実行環境の設定方法 |
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Windows版XMAP3 | GUIで操作するXMAP3のセットアップ機能を使用します。セットアップ機能を次に示します。
- 表示・印刷セットアップ※
XMAP3の画面および帳票に関する環境を設定します。
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UNIX版XMAP3 | 環境設定ファイルをテキストエディタで編集します。 |
- 注※
- 表示・印刷セットアップは,次に示す製品で提供します。
- ・XMAP3 Server Runtime
- ・XMAP3 Client Runtime
- ・XMAP3/Web for Cosminexus
アプリケーションプログラムのテストについては,マニュアル「XMAP3 実行ガイド」を参照してください。
- 業務の実行および運用・保守
実行する前に,画面の外観や操作キーの割り当て,プリンタの印刷モードなどを設定します。実行環境の設定方法は,XMAP3が動作するOSによって異なります。
適用OS | 実行環境の設定方法 |
---|
Windows版XMAP3 | GUIで操作するXMAP3のセットアップ機能を使用します。セットアップ機能を次に示します。
- 表示・印刷セットアップ※1
XMAP3の画面および帳票に関する環境を設定します。
- C/Sセットアップ※2
C/S構成に関する環境を設定します。
- 印刷拡張セットアップ※2
帳票印刷に関する拡張機能の環境を設定します。
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UNIX版XMAP3 | 環境設定ファイルをテキストエディタで編集します。 |
- 注※1
- 表示・印刷セットアップは,次に示す製品で提供します。
- ・XMAP3 Server Runtime
- ・XMAP3 Client Runtime
- ・XMAP3/Web for Cosminexus
- 注※2
- C/Sセットアップおよび印刷拡張セットアップは,XMAP3 Server Runtimeで提供します。
- XMAP3 Client RuntimeをインストールしたマシンにXMAP3 Client 印刷拡張機能をインストールすると,XMAP3 Server Runtimeの機能である印刷拡張セットアップを使用できるようになります。
- ポイント
- C/S構成の場合,クライアント側とサーバ側のXMAP3の両方で,表示・印刷セットアップを実行します。
- Webシステム構成の場合,表示・印刷セットアップはWebサーバ側だけで,Webクライアントには表示・印刷セットアップはありません。Webクライアントの画面の外観や操作キーの割り当て,プリンタの印刷モードなどは,Webサーバ側で設定します。
- アプリケーションプログラムの実行
各種の設定が完了したら,アプリケーションプログラムを実行します。必要に応じて,ハードコピーで画面を印刷物として保管したり,ロギング支援で実行時のログ情報を取得したりします。
- バックアップの取得
Windows版XMAP3の場合,表示・印刷セットアップなどで設定した実行環境は,XMAP3 Server RuntimeまたはXMAP3 Client Runtimeの環境ファイル操作を使ってバックアップできます。バックアップした実行環境は,JP1/NETM/DMなどを利用して配布し,環境ファイル操作を使ってリストアします。
- アプリケーションプログラムの保守
運用では,完成したファイルやアプリケーションプログラムを保守します。アプリケーションプログラム実行時,アプリケーションプログラムから出力したデータが正しく画面に表示されているか確認したいときや,トラブルが発生したときのデバッグなどに,ハードコピーを利用できます。また,ロギング支援を使用してログ情報を確認したり,実行環境の情報を確認したりできます。
業務の実行および運用・保守については,マニュアル「XMAP3 実行ガイド」を参照してください。