付録A.2 画面に関してこんな機能が使えます

<この項の構成>
(1) レイアウト定義
(2) アプリケーションプログラム作成

(1) レイアウト定義

機能1 デフォルトでチェックボタンやラジオボタンを選択済みの状態にする
該当するボタンをダブルクリックすると,ダイアログが表示されます。このダイアログで,「選択済みにする」を選択してください。
機能2 壁紙を使用する
各オブジェクトの背後に壁紙としてグラフィックを表示できます。壁紙のグラフィックには,31,000バイト以下のビットマップファイル(.BMP)が使えます。壁紙は,[画面属性]ダイアログで設定します。なお,設定した壁紙はテスト表示で確認できます。
テスト表示をするためには,XMAP3 Server RuntimeまたはXMAP3 Client Runtimeをインストールする必要があります。
機能3 数字やカナの入力チェックをXMAP3で行う
入出力テキストをダブルクリックすると,ダイアログが表示されます。このダイアログで「詳細目的」に「数字」や「カナ」などの組み合わせを設定すると,実行時に入力できる文字を制限します。
機能4 画面確定のタイミングを変更する
画面確定のタイミングは,アプリケーションプログラムに制御を渡す単位によって決まります。制御を渡す単位には,通常の方法(画面単位)のほかにフィールド単位イベント単位などがあります。制御を渡す単位を変更するには,[画面属性]ダイアログを使用します。
フィールド単位
フィールド単位では,アプリケーションプログラムでフォーカスやカーソルを設定したオブジェクトだけが操作対象となります。このオブジェクトから次のオブジェクトにフォーカス・カーソルを移動するとアプリケーションプログラムに制御が渡されます。
イベント単位
イベント単位では,すべてのオブジェクト(不活性を指定しているものを除く)が活性状態で表示されます。これらのオブジェクトの一つから,データ入力または選択操作をしたあと,次のオブジェクトにカーソル・フォーカスを移動するとアプリケーションプログラムに制御が渡されます。
定義方法およびアプリケーションプログラムの作成方法については,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。
機能5 特定のキーを抑止する
PFキーを押してもアプリケーションプログラムに制御を返さないで,押されたことを無効にできます。また,有効・無効にするキーをアプリケーションプログラムで変更できます。
詳細については,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。
機能6 スプラッシュ画面を作成する
スプラッシュ画面を作成するには,画面が表示された直後に,アプリケーションプログラムに制御を渡します。表示直後にアプリケーションに制御を渡す設定は,[画面属性]ダイアログを使用します。また,この制御を渡すまでの時間を任意に指定できます。
操作方法については,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。
機能7 フォーカスの移動順序を設定する
グループボックス間で,フォーカスを移動する順序を設定できます。グループボックスとは,画面上のオブジェクト(セパレータを除く)を囲んでグループ化するオブジェクトです。
操作方法については,マニュアル「XMAP3 開発ガイド」を参照してください。
機能8 キーで選択できるポップアップメニューを作成する
ポップアップメニューとしてアクセスキーを指定しておくと,マウスだけではなく,キー入力でもメニューを選択できるようになります。アクセスキーとして指定できるけた数は1~4です。
ポップアップメニューの作成方法については,マニュアル「XMAP3 開発ガイド」を参照してください。

(2) アプリケーションプログラム作成

アプリケーションプログラムでの応用的な機能を紹介します。機能1から機能4に関連するコーディングのひな型は,APパターンのAP部品に用意されています。画面用のAP部品の種類については,「付録D.1 APパターン一覧」を参照してください。

機能1 カーソルやフォーカス位置の設定を変更する
論理マップの中のカーソルまたはフォーカス制御項目に,位置づけたいフィールドやボックス対応の定数を設定することで,アプリケーションプログラムからカーソルまたはフォーカス位置の初期設定ができます。
この機能は,部品パターン「SETCRS01」に関連しています。コーディング方法については,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。
機能2 メッセージを二次ウィンドウで表示する
XMAP3で定義する画面には,一次ウィンドウと二次ウィンドウがあります。一次ウィンドウはメインとなる画面で,何も表示されていない状態のときに表示します。業務を選択するメニューや,各業務の主画面として使用します。
二次ウィンドウは,一次ウィンドウを表示したまま新しく表示する画面です。データ入力の入力補助,メッセージ,ヘルプなどに使用します。メッセージを二次ウィンドウで表示するには,TRANSCEIVE文(またはRECEIVE文)で一次ウィンドウから入力したデータの内容を判定したあと,TRANSCEIVE文(またはSEND文)で表示するマップ名を二次ウィンドウのマップ名に変更します。このTRANSCEIVE文(またはSEND文)を実行すると,二次ウィンドウを使ってメッセージを表示できます。このとき,次のように,あらかじめ二次ウィンドウのレイアウトを確認しておいてください。
  • レイアウト定義ウィンドウを起動するときに表示されるダイアログで,定義種別から「ディスプレイGUI画面(二次)」を選ぶ。さらに,使用する定義パターンを選択する。
  • レイアウト定義ウィンドウで画面のレイアウトを定義する。このとき,「OK」のような二次ウィンドウを終了するプッシュボタンを定義して,特定のイベント通知コードが返されたら二次ウィンドウを終了するように指定しておく。
この機能は,AP部品「FLDHLP01」と「PATWRT01」に関連しています。コーディングについては,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。
機能3 入力エラーのとき,テキストやフィールド(入出力)の色をアプリケーションプログラムで変更する
該当するオブジェクトをダブルクリックして,「動的変更(APから表示属性を変更する)」を選びます。アプリケーションプログラム実行時,制御項目に標準提供している動的変更テーブルのエラー修飾名'ER'を設定すると,赤色でフィールドを表示できます。この機能は,AP部品「ATRCRS01」と「MODATR01」に関連しています。
また,このほかの修飾名も用意されています。詳細については,マニュアル「XMAP3 開発ガイド」,およびマニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。
機能4 データエントリ画面で入力フィールドだけをクリアする
アプリケーションプログラム実行時,ウィンドウ制御に動的変更テーブルのウィンドウコントロール'CL'を設定すると,画面の入力テキストやフィールドに表示されていたデータがクリアされます。この機能は,AP部品「CLRINP01」に関連しています。詳細については,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。
機能5 グラフやイメージデータを表示する
グラフやイメージなどのグラフィックデータをアプリケーションプログラムから表示できます。表示するグラフィックデータは,あらかじめ,ほかのツールで作成してファイルやクリップボードに保存しておきます。
詳細については,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。