5.18.4 例題3(マスタディレクトリ用RDエリアを除くRDエリアをバックアップ取得時点に回復する場合)
- 例題
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次に示すRDエリアをバックアップ取得時点に回復します。
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データディレクトリ用RDエリア(rddir)
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データディクショナリ用RDエリア(rddic)
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レコードを格納しているユーザ用RDエリア(rdarea01)
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インデクスを格納しているユーザ用RDエリア(rdarea02)
- 注意事項
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「5.5 データベースのバックアップの取得」の「表5-2 同時にバックアップを取得する必要があるRDエリア」に示すRDエリアについて,同期を取って回復する必要があります。
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例題中のコマンドおよびコマンドのオプションの詳細については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) RDエリアを閉塞,クローズ状態にする
pdhold -r rddir,rddic,rdarea01,rdarea02 -c
回復対象のRDエリアをpdholdコマンドで閉塞,クローズ状態にします。
(2) RDエリアを回復する
pdrstr -m /rdarea/mast/mast01 -b /pdcopy/backup01 -r rddir,rddic,rdarea01,rdarea02
pdrstrコマンドでRDエリアをバックアップ取得時点に回復します。
- [オプションの説明]
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-m:マスタディレクトリ用RDエリアの先頭のHiRDBファイル名を指定します。
-b:バックアップファイル名を指定します。
-r:回復対象のRDエリア名を指定します。
(3) RDエリアの閉塞を解除し,オープン状態にする
pdrels -r rddir,rddic,rdarea01,rdarea02 -o
pdrelsコマンドで,回復したRDエリアの閉塞を解除し,オープン状態にします。
- 注意事項
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以降の作業から回復作業が完了するまで,業務を停止してください。
(4) SDBディレクトリ情報ファイルを再作成して配布する
pdsdbdef /usr/control_def_file
pdsdbdefコマンドで,SDBディレクトリ情報ファイルを再作成して全ユニット(高速系切り替え機能を使用している場合は待機系ユニットも含む)に配布します。SDBディレクトリ情報ファイルの配布方法の詳細については,「5.8.1 SDBディレクトリ情報ファイルを作成して配布する場合」を参照してください。
(5) HiRDBを正常終了する
pdstop
pdstopコマンドでHiRDBを正常終了します。
(6) pd_structured_shmpool_dicsizeオペランドの指定値を変更する
次に示す場合は,システム共通定義のpd_structured_shmpool_dicsizeオペランドの指定値を変更してください。
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SDBディレクトリ情報の合計長が,pd_structured_shmpool_dicsizeオペランドの指定値を超えている場合
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SDBディレクトリ情報の合計長が,pd_structured_shmpool_dicsizeオペランドの指定値に比べてかなり小さい場合
SDBディレクトリ情報の合計長は,(4)でpdsdbdefコマンドを実行した際に出力されるKFPB61231-Iメッセージ(sizeに表示されます)で確認できます。
(7) HiRDBを正常開始する
pdstart
pdstartコマンドでHiRDBを正常開始します。
(8) 全ユニットのSDBディレクトリ情報が一致していることを確認する
pdsdbarc -cコマンドを実行して,SDBディレクトリ情報の最終更新日時のチェックを行い,全ユニットのSDBディレクトリ情報が一致していることを確認してください。
チェックの結果,問題がある場合は,全ユニットに同じSDBディレクトリ情報ファイルが配布されていません。この場合,「(4) SDBディレクトリ情報ファイルを再作成して配布する」の作業から再実行してください。