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HiRDB データ連動拡張機能 HiRDB Datareplicator Extension Version 10


5.1.4 抽出定義

抽出側Datareplicatorの抽出,送信処理に必要な情報を定義します。

〈この項の構成〉

(1) 抽出定義文

データ連動の対象にする表の抽出条件を定義します。

(a) 形式

{{ extract 認可識別子.表識別子({ 列名〔抽出データ型〕〔{{,列名〔抽出データ型〕 }}…〕|* })

   to 更新情報名

    key|ukey(列名〔{{,列名 }}…〕)}}…

注※

Datareplicator Extension固有のオプションです。

(b) オペランドの説明

Datareplicator Extension固有のオプションについて説明します。

  • 抽出データ型

    Oracleの一部のデータ型によって指定できるオプションで,Oracleのデータから抽出する情報,及び対応するHiRDBデータ型を指定します。

    このオプションで指定できるキーワードを次の表に示します。

    表5‒2 Oracleの場合に指定できるキーワード

    Oracleのデータ型

    指定できるキーワード

    抽出する情報

    対応するHiRDBデータ型

    DATE

    date

    日付だけ

    DATE

    time

    時間だけ

    TIME

    char

    日付と時間

    CHAR(19)

    CHAR(10)

    date

    日付だけ

    DATE

    CHAR(8)

    time

    時間だけ

    TIME

    このオプションを省略すると,次のデータ型で抽出されます。

    Oracleのデータ型

    HiRDBデータ型

    DATE

    CHAR(19)

    CHAR(10)

    MCHAR(10)

    CHAR(8)

    MCHAR(8)

(c) 注意

  • 抽出データ型オプションが異なる複数のデータ型の列を抽出できません。

  • 抽出データ型オプションを指定して,CHAR(10)及びCHAR(8)を抽出する場合,次に示す形式のデータだけを抽出対象とします。その他の形式のデータは,例外データとなります。

    Oracleのデータ型

    抽出対象とするデータ形式

    CHAR(10)

    'YYYY-MM-DD'

    YYYY:年(0001〜9999)

    MM:月(01〜12)

    DD:日(01〜31)

    CHAR(8)

    'HH:MM:SS'

    HH:時(00〜23)

    MM:分(00〜59)

    SS:秒(00〜59)

  • 抽出対象表当たりの抽出可能最大列数は,抽出システム定義のoracle_maxextcolオペランドの指定値に従います。オペランドの詳細については,「5.1.1 抽出システム定義」を参照してください。

  • マッピングキーに指定できるOracleのデータ型及びデータの長さを次に示します。

    データ型

    データの長さ

    NUMBER(n)

    n<=29

    CHAR

    255バイト以下

    VARCHAR2

    255バイト以下

    NCHAR

    127バイト以下

    NVARCHAR2

    127バイト以下

    DATE

(2) 送信定義文

抽出側DBから抽出した更新情報を,送信先識別子ごとに選択して送信するための定義をします。送信文は省略できます。送信文の指定方法によって,送信先へ送信される更新情報は異なります。

(a) 形式

〔{{ send 送信先識別子 from 更新情報名

  〔 where 列名{比較演算子 定数|in(定数〔,定数〕…)

                 |flike(比較開始位置,定数)}

   〔 and 列名{比較演算子 定数|in(定数〔,定数〕…)

                 |flike(比較開始位置,定数)}〕〕}}…〕

注※

Datareplicator Extensionを使用する場合は,オペランドの設定内容がDatareplicatorと異なります。

(b) オペランドの説明

Datareplicator Extensionを使用する場合に,設定内容が異なる点について説明します。

  • 列名

    送信対象とする更新データのマッピングキー列を指定します。ただし,選択条件列として指定できるマッピングキー列の属性は,次の表に示す属性に限ります。マッピングキー以外の列,又は次の表に示す属性以外の列を指定すると,定義エラーになります。

    表5‒3 選択条件に指定できるマッピングキー列属性

    列属性

    長さ,精度

    位取り

    指定できる長さ

    NUMBER(n)

    n<=29

    n<=29

    n<=29,かつ

    精度−位取り<=29

    CHAR(n)

    n<=255

    1<=n<=255

    VARCHAR2(n)

    n<=255

    1<=n<=255

    NCHAR(n)

    n<=255

    1<=n<=255

    NVARCHAR2(n)

    n<=255

    1<=n<=255

  • 定数

    選択条件で比較する定数を指定します。

    選択条件列の属性と定数との関連を次の表に示します。

    表5‒4 選択条件列の属性と定数との関連

    列属性

    定数

    文字列定数

    真数定数 又は符号なし整数

    NUMBER(n)

    ×

    CHAR(n)

    ×

    VARCHAR2(n)

    ×

    NCHAR(n)

    ×

    NVARCHAR2(n)

    ×

    (凡例)

    ○:指定できる定数

    ×:指定できない定数