5.2.3 オペランドの説明
-
〜〈16進数字〉((00〜FF))
個々の抽出側システムを識別するための識別子を指定します。抽出側HiRDBがパラレルサーバの場合には,システムマネジャ下の抽出側Datareplicatorとすべてのバックエンドサーバ下の抽出側Datareplicatorを合わせて一つの抽出側システムになります。このため,抽出側HiRDBがパラレルサーバの場合には,抽出側システムに一つだけ抽出側Datareplicator識別子が必要になります。
-
〜〈1〜64バイトの〔パス名/〕ファイル名〉
《すべてのオペランドの指定を省略した抽出環境定義》
抽出処理の稼働環境を定義した抽出環境定義ファイルの名称を,絶対パス名又は相対パス名で指定します。相対パス名で指定した場合は,$HDEPATH/相対パス名が絶対パス名に仮定されます。この場合,仮定された絶対パス名の長さが125バイト以下になるように指定してください。
extdefオペランドを省略すると,すべてのオペランドの指定を省略した抽出環境定義が仮定されます。
-
抽出データを送信するときの処理方式を指定します。
- nodemst
-
各送信先ごとに送信プロセスを起動して,送信処理を送信先ごとに並列処理します。送信先は,sendidxxオペランドとsenddefxxオペランドに指定します。送信先は,64件まで指定できます。
送信先の数が少なくトラフィックが高い業務でデータ連動するときには,nodemstを指定することをお勧めします。
- sendmst
-
送信マスタプロセスで送信プロセス数を制御します。送信マスタプロセスは,sendprocnumオペランドに指定した数の送信プロセスを使って送信処理をスケジュールします。送信先は,sendidxxxxオペランドとsenddefxxxxオペランドに指定します。送信先は,4096件まで指定できます。
送信先の数が多くトラフィックが低い業務でデータ連動するときには,sendmstを指定することをお勧めします。
-
sendid01=送信先識別子〔 …〔 sendid64=送信先識別子 〕〕
〜〈1〜8文字の記号名称,又は**〉
sendidxxには,更新情報の送信先を識別する名称(送信先識別子)を指定します。ここで指定する送信先識別子は,抽出定義の送信文やコマンド指定時に,処理対象の送信先システムを特定するために使います。また,メッセージの出力時にこのオペランドで指定する送信先識別子が表示されます。
sendcontrolオペランドにnodemstを指定又はsendcontrolオペランドを省略したときは,このオペランドを必ず指定してください。このオペランドの指定値はsendcontrolオペランドにnodemstを指定又はsendcontrolオペランドを省略した場合だけ有効です。
sendid01〜sendid64オペランドに指定する01〜64の数字は,01から昇順に連続して指定してください。昇順に連続して指定していない場合は,正しい順序で指定されているオペランドまでが有効になります。
送信先識別子に**を指定すると,欠番として扱われ,この送信先識別子での送信は行いません。また,対応するsenddefxxは無視されます。**は複数の送信先識別子に指定できますが,すべてのsendidxxに**を指定した場合は,送信先識別子が指定されてないものとして扱われます。
Windows版Datareplicatorのときは,送信先識別子と対応する送信環境定義ファイルは63個までしか指定できないため,sendid64は指定しないでください。このオペランドを指定するとエラーになります。
-
senddef01="送信環境定義ファイル名"〔 …〔 senddef64="送信環境定義ファイル名"〕〕
〜〈1〜64バイトの〔パス名/〕ファイル名〉
《すべてのオペランドの指定を省略した送信環境定義》
senddefxxには,送信処理の稼働環境を定義した送信環境定義ファイルの名称を,絶対パス名又は相対パス名で指定します。相対パス名で指定した場合は,$HDEPATH/相対パス名が絶対パス名に仮定されます。この場合,仮定された絶対パス名の長さが125バイト以下になるように指定してください。
このオペランドの指定値はsendcontrolオペランドにnodemstを指定又はsendcontrolオペランドを省略した場合だけ有効です。
ファイル名は,抽出側システムで一意になるようにしてください。
senddef01〜senddef64オペランドに指定する01〜64の数字は,sendid01〜sendid64オペランドと対応する必要があります。
senddef01〜senddef64に対応するsendid01〜sendid64がない場合は,対応していないsenddefxxは無視されます。sendid01〜sendid64に対応するsenddef01〜senddef64がない場合には,すべてのオペランドを省略した送信環境定義が仮定されます。
Windows版Datareplicatorのときは,送信先識別子と対応する送信環境定義ファイルは63個までしか指定できないため,senddef64は指定しないでください。このオペランドを指定するとエラーになります。
-
sendid0001=送信先識別子〔 …〔 sendid4096=送信先識別子 〕〕
〜〈1〜8文字の記号名称〉
sendidxxxxには,更新情報の送信先を識別する名称(送信先識別子)を指定します。ここで指定する送信先識別子は,抽出定義の送信文やコマンド指定時に,処理対象の送信先システムを特定するために使います。また,メッセージの出力時にこのオペランドで指定する送信先識別子が表示されます。
sendcontrolオペランドにsendmstを指定したときは,このオペランドを必ず指定してください。このオペランドの指定値はsendcontrolオペランドにsendmstを指定した場合だけ有効です。
sendid0001〜sendid4096オペランドに指定する0001〜4096の数字は,0001から昇順に連続して指定してください。昇順に連続して指定していない場合は,正しい順序で指定されているオペランドまでが有効になります。
送信先識別子に**を指定すると,欠番として扱われ,この送信先識別子での送信は行いません。また,対応するsenddefxxxxは無視されます。**は複数の送信先識別子に指定できますが,すべてのsendidxxxxに**を指定した場合は,送信先識別子が指定されてないものとして扱われます。
-
senddef0001="送信環境定義ファイル名"〔 …〔 senddef4096="送信環境定義ファイル名"〕〕
〜〈1〜125バイトの〔パス名/〕ファイル名〉
《すべてのオペランドの指定を省略した送信環境定義》
senddefxxxxには,送信処理の稼働環境を定義した送信環境定義ファイルの名称を,絶対パス名又は相対パス名で指定します。相対パス名で指定した場合は,$HDEPATH/相対パス名が絶対パス名に仮定されます。この場合,仮定された絶対パス名の長さが125バイト以下になるように指定してください。
このオペランドの指定値はsendcontrolオペランドにsendmstを指定した場合だけ有効です。
ファイル名は,抽出側システムで一意になるようにしてください。
senddef0001〜senddef4096オペランドに指定する0001〜4096の数字は,sendid0001〜sendid4096オペランドと対応する必要があります。
senddef0001〜senddef4096に対応するsendid0001〜sendid4096がない場合は,対応していないsenddefxxxxは無視されます。sendid0001〜sendid4096に対応するsenddef0001〜senddef4096がない場合には,すべてのオペランドを省略した送信環境定義が仮定されます。
-
HiRDB/パラレルサーバで相互系切り替え構成のシステムにDatareplicatorを使えるように,抽出ノードマスタエラー情報ファイルの名称を固有にするかどうかを指定します。
さらに,抽出ノードマスタトレースファイルの名称を固有にするかどうかを指定します。
- true
-
抽出側Datareplicatorで固有な名称になるように,エラー情報ファイル名と稼働トレースファイルに各ノードのホスト名が付けられます。
・抽出ノードマスタエラー情報ファイル名:errfile1_ホスト名,errfile2_ホスト名
・抽出ノードマスタトレースファイル名:exttrc_ホスト名.trc1,exttrc_ホスト名.trc2
- false
-
HiRDB/パラレルサーバのすべてのノードで同じ名称のエラー情報ファイル(errfile1,errfile2),抽出ノードマスタトレースファイル(exttrc.trc1,exttrc.trc2)になります。
errfile_uniqueオペランドは,HiRDB/パラレルサーバで相互系切り替え構成のDatareplicatorを使うときにだけ「true」を指定します。それ以外のときは,「false」を指定 又はerrfile_uniqueオペランドを省略してかまいません。
-
〜〈符号なし整数〉((1〜2097151))《16》(単位:KB)
抽出マスタエラー情報ファイルと抽出ノードマスタエラー情報ファイルの上限サイズを指定します。抽出マスタエラー情報ファイルと抽出ノードマスタエラー情報ファイルのサイズについては,「4.6.8 抽出側Datareplicatorのリソースの設計」を参照してください。
-
抽出マスタエラー情報ファイルに出力される情報を,syslogファイルにも出力するかどうかを指定します。
- true
-
抽出マスタエラー情報ファイルに出力される情報を,syslogファイルに出力します。
- false
-
抽出マスタエラー情報ファイルに出力される情報を,syslogファイルに出力しません。
-
syslog_message_suppress=メッセージ番号〔,メッセージ番号〕…
syslogファイル(Windowsの場合はイベントログ)への出力を抑止したいメッセージ番号を指定します。
-
メッセージ番号は64個まで指定できます。
-
同じメッセージ番号を重複して指定すると,1件目のメッセージ番号だけを有効にして,2件目以降の重複したメッセージ番号は無視されます。
-
このオペランドに指定したメッセージは,メッセージの重要度(E,W,I,Q)が何であっても,出力が抑止されます。
-
syslogファイル(又はイベントログ)にだけ出力されるメッセージは,このオペランドを指定しても出力されます。
-
-
抽出側Datareplicatorが動作する文字コード体系を指定します。抽出定義解析でも,このオペランドで指定した文字コードで抽出定義が記述されていると認識し,抽出定義を解析します。
このオペランドに指定する文字コード体系は,抽出側HiRDBの文字コード体系と同じにしてください。
このオペランドの省略時仮定値は,OSによって異なります。次の表で確認してください。
OS
省略時仮定値
AIX版
sjis
Windows版
Linux版
euc
Windows版Datareplicatorのときは,抽出側Datareplicatorが動作する文字コード体系はJIS8/シフトJISコード体系とUnicode体系だけなので,「sjis」又は「utf-8」のどちらかを指定します。「sjis」,「utf-8」以外の値をdblocaleオペランドに指定するとエラーになります。
-
msglocale={ english|sjis-japanese|euc-japanese }
抽出側Datareplicatorが出力するメッセージの文字コードを指定します。
Windows版Datareplicatorの場合,english又はsjis-japaneseのどちらかを指定してください。euc-japaneseを指定するとエラーになります。
- english
-
英文のメッセージを出力します。
- sjis-japanese
-
JIS8/シフトJISコード体系で和文のメッセージを出力します。
- euc-japanese
-
EUCコード体系で和文のメッセージを出力します。
-
〜〈符号なし整数〉((10〜32767))《60》(単位:秒)
抽出マスタプロセスによって,抽出処理と送信処理のエラーを監視する間隔,又は抽出プロセスと送信プロセスの滞留監視の間隔を指定します。
-
〜〈符号なし整数〉((10〜32767))《60》(単位:秒)
抽出マスタプロセスと抽出ノードマスタプロセスとの間の通信待ち時間を指定します。
-
〜〈1〜64文字の識別子〉《hdemaster》
抽出側Datareplicatorの抽出マスタプロセスと抽出ノードマスタプロセスとの間の通信エントリをservicesファイルに追加するときに指定したサービス名を指定します。
Windows版Datareplicatorの場合,マスタ−ノードマスタ間通信サービス名は「hdenmserv」固定で,Datareplicatorのインストール完了後にservicesファイルに指定します。そのため,mstserviceオペランドは指定しないでください。このオペランドを指定しても無効になります。
-
〜〈符号なし整数〉《50》((1〜4096))
抽出定義で指定した更新情報名の数を指定します。抽出定義で指定した更新情報名数よりも少ない値を指定した場合には,hdeprepコマンドの実行時にエラーになります。
-
抽出側HiRDBの正常終了に連動して,抽出側Datareplicatorも自動的に正常終了するかどうかを指定します。
なお,系切り替え構成の場合は,系切り替えのタイミングと抽出側Datareplicatorの停止タイミングとの順序性が保証できないため,このオペランドに「true」を指定しても,すべての更新情報が反映側システムに送信されることは保証されません。したがって,系切り替え構成の場合は,このオペランドに「true」を指定しないでください。すべての更新情報が反映側システムに送信された後に計画的に系切り替えする場合は,hdestateコマンドで事前に確認するようにしてください。
- true
-
抽出側HiRDBの正常終了に連動して,抽出側Datareplicatorを自動的に正常終了します。次の条件をすべて満たす必要があります。
・抽出側HiRDBの正常終了を検知しています。
・検知した正常終了の後に,抽出側HiRDBでトランザクションが発生していません。
・抽出プロセスが正常に稼働し,システムログファイルのすべての更新情報の,抽出情報キューファイルへの抽出が完了しています。
・送信プロセスが正常に稼働し,抽出情報キューファイルのすべての更新情報の,反映側システムへの送信が完了しています。
- false
-
抽出側HiRDBが正常終了した場合でも,抽出側Datareplicatorは正常終了しません。
-
trueを指定した場合,抽出側Datareplicatorは,システムログファイル中のすべてのシステムログを抽出して,抽出したシステムログ中の送信対象の更新情報を,すべて反映側システムへ送信した時点で終了します。
送信プロセスだけを起動していない場合,抽出プロセスが抽出側HiRDBの正常終了を検知する前に送信プロセスを起動する必要があります。抽出プロセスが抽出側HiRDBの正常終了を検知するまでに送信プロセスを起動しない場合,抽出プロセスが抽出側HiRDBの正常終了を検知した時点で,抽出側Datareplicatorは正常終了します。このため,抽出情報キューファイルに更新情報が残ったままになることがあります。この場合には,次回hdestartコマンド又はhdestart -sコマンドで送信プロセスを起動すると,抽出情報キューファイルの更新情報が,反映側システムに送信されます。
-
抽出情報キューファイル回復機能を使用する場合は,falseを指定してください。trueを指定すると抽出情報キューファイル回復機能を使用できません。
-
termlevel={ normal|plan|both }
HiRDBが停止したときに,抽出側Datareplicatorを自動的に同期停止させる場合,同期停止の対象とするHiRDBの停止方法を指定します。このオペランドは,synctermオペランドにtrueを指定したときだけ有効です。
- normal
-
HiRDBが正常停止したときに,抽出側Datareplicatorは正常終了します。
- plan
-
HiRDBが計画停止したときに,抽出側Datareplicatorは正常終了します。
- both
-
HiRDBが正常停止 又は計画停止したときに,抽出側Datareplicatorは正常終了します。
-
info_message_out= nosuppress|suppress
情報通知レベルのメッセージを,syslogファイル(Windowsの場合はイベントログ),及びエラー情報ファイルに出力しないようにするかどうかを指定します。
- nosuppress
-
情報通知レベルのメッセージの出力を抑止しません。
- suppress
-
情報通知レベルのメッセージの出力を抑止します。出力抑止の対象になるメッセージ番号は次のとおりです。
00551,00552,00553,00554,00555,00557,00581,00583,02031,02032,02033,02034,02036,02037,05001,05002,05008,05012,05013,05018
-
except_suppress=メッセージ番号〔,メッセージ番号〕…
〜〈5けたの符号なし整数〉
info_message_outオペランドにsuppressを指定して出力を抑止したメッセージのうち,抑止対象から除外してsyslogファイルやエラー情報ファイルに出力したいメッセージ番号を指定します。メッセージ番号は63個まで指定できます。
出力抑止の対象でないメッセージ番号を指定しても,無効になります(特に意味を持ちません)。同じメッセージ番号を重複して指定すると,1件目のメッセージ番号だけを有効にして,2件目以降の重複したメッセージ番号は無視されます。
このオペランドは,info_message_outオペランドにsuppressを指定したときだけ有効です。
-
int_trc_lvl=稼働トレース取得レベル〔,稼働トレース取得範囲〕
稼働トレースファイルで採取する項目を変更するときに,次に示す表の値を指定します。このオペランドを省略すると,すべての機能の共通情報(最小限必要な情報)だけを取得します。
稼働トレース取得レベルにnaを指定すると,稼働トレースは取得されません。さらに,稼働トレース取得範囲に指定した値は無視されます(ただし,構文エラーや指定範囲のエラーはチェックされます)。
-
稼働トレース取得レベルに指定する値
指定する値
取得する情報
共通情報
性能概要
性能詳細
p1
○
○
×
p2
○
○
○
na
×
×
×
int_trc_lvlオペランドを省略
○
×
×
- (凡例)
-
○:採取します。
×:採取しません。
共通情報:開始・終了情報,エラー情報,プロセスレベルでの変局点を示す大まかなチェックポイント情報の総称。
- 注意
-
p2を指定したときは,稼働トレースファイルのサイズを大きく設定しておかないと,すぐにラップアラウンドして必要な情報が消えてしまうことがあります。また,トレース採取のためのオーバヘッドが大きくなることもあります。
-
稼働トレース取得範囲に指定する値
指定する値
取得する情報
MST(制御機能)
CAP(抽出機能)
SND(送信機能)
c1
○
○
×
c2
○
×
○
c3
○
×
×
nc
○
×※
×※
int_trc_lvlオペランドを省略
又は稼働トレース取得範囲を省略
○
○
○
- (凡例)
-
○:採取します。
×:採取しません。
-
- 注※
-
抽出システム定義でncを指定したときは,抽出環境定義と送信環境定義のint_trc_getvオペランドの指定で稼働トレースを個別に取得できます。
- int_trc_lvlオペランドの指定の目安
-
int_trc_lvlオペランドは,次のように指定することをお勧めします。
-
本番運用のとき
本番運用では,int_trc_lvlオペランドを省略することをお勧めします。
この指定で性能が出ないときは,一時的に稼働トレースのオペランドを変更して性能状況を見てください。このときint_trc_lvlオペランドの第1パラメタに「p1」又は「p2」,第2パラメタに「nc」を指定してから,特定の(性能が出ていない)機能にint_trc_getl又はint_trc_getvオペランドを指定します。int_trc_lvlオペランドの第1パラメタに「p2」を指定したときは,int_trc_fileszオペランドには余裕を持った値(1MB以上を推奨)を指定してください。
-
テスト運用のとき
テストの段階では,int_trc_lvlオペランドの第1パラメタに「p1」を指定して,第2パラメタを省略することをお勧めします。こうしておけば,性能の問題が起こったときにhdstrceditコマンドを実行していつでも稼働トレースを参照できます。コマンドの実行結果を参照して,HiRDBの表定義や反映グループ数をチューニングしてください。
より詳細な情報(SQLの実行単価など)が必要なときは,int_trc_lvlオペランドの第2パラメタを「p2」に変更してください。「p2」を指定したときは,int_trc_fileszオペランドには余裕を持った値(1MB以上を推奨)を指定してください。
-
-
〜〈符号なし整数〉((32〜2097120))《128》(単位:KB)
稼働トレースファイル1個当たりの最大格納サイズを指定します。
int_trc_lvlオペランドにnaを指定すると,このオペランドを指定しても無視されます。
このオペランドに指定した値を32KBの単位で切り上げた値が,ファイル1個当たりの最大容量になります。そのため,指定する値は32の倍数にすることをお勧めします。
稼働トレースファイルは,2個のファイルを相互にスワップ/ラップしながら使います。
-
int_trc_unitオペランドにsystemを指定,または省略した場合
抽出マスタトレースファイル:
$HDEPATH/msttrc.trc1 と $HDEPATH/msttrc.trc2
抽出ノードマスタトレースファイル:
$HDEPATH/exttrc.trc1 と $HDEPATH/exttrc.trc2
errfile_uniqueオペランドにtrueを指定すると,ファイル名に「_ホスト名」が付きます(「exttrc_ホスト名.trc1」と「exttrc_ホスト名.trc2」になります)。
-
int_trc_unitオペランドにprocessを指定した場合
表「抽出側Datareplicatorの稼働トレースファイル名」を参照してください。
-
-
〜〈符号なし整数〉((5〜30000))《50》(単位:ミリ秒)
稼働トレース情報を取得する間隔を指定します。
int_trc_lvlオペランドにnaを指定すると,このオペランドを指定しても無視されます。
稼働トレース情報取得間隔を小さくすると,欠落する稼働トレース情報は減らすことができますが,一秒当たりの監視回数が増加するため,CPU利用率は高くなります。
次の場合は,稼働トレース情報取得間隔を小さくしてください。
-
稼働トレース情報に欠落が発生している場合
-
稼働トレース取得レベルで,取得情報の多いレベルが指定されている場合
-
Datareplicatorの稼働頻度が高い(抽出データが多い)場合
また,次の場合は,稼働トレース情報取得間隔を大きくしてください。
-
Datareplicatorの稼働頻度が低く(抽出データが少なく),DatareplicatorによるCPU利用率を削減したい場合
-
-
稼働トレース収集方式を指定します。このオペランドは,Windows版Datareplicatorの場合だけ指定できます。
systemを指定すると複数プロセスから同時に1つのファイルに書き込みを行うため,排他制御を行います。したがって,複数プロセスからの稼働トレース出力が集中すると,排他制御がボトルネックとなり,Datareplicator全体の処理性能が劣化することがあります。抽出システム定義のint_trc_lvlオペランドにp2を指定し,かつ,送信プロセスが複数ある環境では,送信プロセス数に比例して性能劣化の度合いが大きくなる傾向があります。processを指定すると,プロセスごとに稼働トレースファイルを割り当てるため,排他制御が不要となり,性能への影響を抑えることができます。processを指定すると,稼働トレース収集プロセスは起動しません。
- system
-
抽出側Datareplicatorの抽出マスタプロセスの稼働トレースを抽出マスタトレースファイルに,抽出マスタプロセス以外の稼働トレースを抽出ノードマスタトレースファイルに出力します(全プロセス一括収集方式)。
- process
-
抽出側Datareplicatorの各プロセスの稼働トレースを別々の稼働トレースファイルに出力します(プロセス単位収集方式)。
processを指定した場合の稼働トレースファイル名を,表「抽出側Datareplicatorの稼働トレースファイル名」に示します。稼働トレースファイルの出力先ディレクトリは,int_trc_output_pathオペランドに指定します。
表5‒4 抽出側Datareplicatorの稼働トレースファイル名 プロセス名
稼働トレースファイル名
抽出マスタプロセス
hdemaster.trc1
hdemaster.trc2
抽出ノードマスタプロセス
-
抽出システム定義のnodecontrolオペランドにunitを指定した場合
hdenodemst_ホスト名.trc1
hdenodemst_ホスト名.trc2
(例:hdenodemst_host1.trc1)
-
抽出システム定義のnodecontrolオペランドにserverを指定した場合
hdenodemst_サーバ名.trc1
hdenodemst_サーバ名.trc2
(例:hdenodemst_BES1.trc1)
抽出プロセス
hdecapture_サーバ名.trc1
hdecapture_サーバ名.trc2
(例:hdecapture_BES1.trc1)
送信プロセス※
-
抽出システム定義のsendcontrolオペランドにnodemstを指定した場合
hdesender_サーバ名_送信先識別子.trc1
hdesender_サーバ名_送信先識別子.trc2
(例:hdesender_BES1_send01.trc1)
-
抽出システム定義のsendcontrolオペランドにsendmstを指定した場合
hdesndprc_サーバ名_送信先識別子.trc1
hdesndprc_サーバ名_送信先識別子.trc2
(例:hdesndprc_BES1_send01.trc1)
送信マスタプロセス
-
抽出システム定義のsendcontrolオペランドにsendmstを指定した場合だけ作成
hdesendmst_サーバ名.trc1
hdesendmst_サーバ名.trc2
(例:hdesendmst_BES1.trc1)
- 注※
-
送信先識別子に\が含まれる場合,\を@に置き換えます。
-
int_trc_output_path=稼働トレースファイル出力先
プロセス単位収集方式の稼働トレースファイルの出力先ディレクトリを絶対パス名または相対パス名で指定します。このオペランドは,Windows版Datareplicatorの場合だけ指定できます。相対パス名で指定した場合は,%HDEPATH%からの相対パスです。指定できる長さは,絶対パス名で125バイトまでとなります。125バイトを超えた場合,KFRB00916-Eメッセージを出力し,起動処理を停止します。
このオペランドは,int_trc_unitオペランドにprocessを指定した場合だけ有効です。
このオペランドで指定した稼働トレースファイル出力先ディレクトリは,Datareplicator起動までにユーザが作成してください。その際,Datareplcator管理者にはread権限とwrite権限を付与してください。Datareplicator起動時に指定したディレクトリがない場合,KFRB00865-Eメッセージを出力し,起動処理を中止します。
このオペランドを省略すると,%HDEPATH%/traceを仮定します。該当するディレクトリがない場合,抽出マスタプロセス,抽出ノードマスタプロセス起動時にDatareplicatorがディレクトリを作成します。
稼働トレースファイルの合計最大サイズは次の式のとおりとなります。稼働トレースファイル出力先には,この値以上の空き容量のあるディレクトリを指定してください。
int_trc_fileszオペランド指定値× ((サーバ数※ × (送信先識別子数+3 ))+1 )×2
- 注※
-
サーバ数は,抽出対象のHiRDBがシングルサーバの場合は1,パラレルサーバの場合はバックエンドサーバの数となります。
-
UNIX版Datareplicatorの場合 〜((1〜4096))《1》
Windows版Datareplicatorの場合 〜((1〜63))《1》
送信マスタプロセスが起動する送信プロセスの最大起動数を指定します。
このオペランドは,sendcontrolオペランドにsendmstを指定した場合に有効です。
-
〜((0〜1440))《5》
送信マスタプロセスの送信間隔を指定します。
送信間隔の単位はsmt_sendintvl_scaleオペランドで指定します。
このオペランドは,sendcontrolオペランドにsendmstを指定した場合に有効です。
0を指定すると,トランザクション単位で更新情報を送信します。ただし,反映までの時間を短くしたい場合は,1秒からチューニングを始めてください。0を指定すると送信処理が遅くなる場合があります。
sendcontrolオペランドにsendmstを指定すると,送信環境定義のsendintvlオペランドの指定値は無視されて,このオペランドの指定値に従って送信処理が実行されます。
-
smt_sendintvl_scale= minute|second
smt_sendintvlオペランドの指定値の単位を指定します。
- minute
-
smt_sendintvlオペランドの指定値の単位を分にします。
- second
-
smt_sendintvlオペランドの指定値の単位を秒にします。
このオペランドは,smt_sendintvlオペランドを指定した場合に有効です。
-
〜((1〜2097151))《300》(単位:KB)
送信マスタプロセスを使った送信プロセスの制御中に,送信プロセスが更新情報を反映側システムで受信できる形式に編集するためのバッファ長を指定します。
このオペランドは,sendcontrolオペランドにsendmstを指定した場合に有効です。sendcontrolオペランドにsendmstを指定すると,送信環境定義のeditbufsizeオペランドの指定値は無視されて,このオペランドの指定値に従って送信処理が実行されます。なお,このオペランドの指定値を大きくすると通信回数を削減できます。smt_sendintvlオペランドで指定した時間内に抽出情報キューファイルに書き込まれるデータ量(更新情報量)より大きい値を指定することを推奨します。
抽出情報キューファイルに書き込まれるデータ量を計算する場合は,hdestateコマンドを定期的に実行し,Queue write positionが示すオフセット情報の増加量を計測してください。
-
smt_readbufnum=更新情報読み込み用I/Oバッファ数
〜((1〜255))《1》
送信マスタプロセスを使った送信プロセスの制御中に,送信マスタプロセスが抽出情報キューファイルから更新情報を読み込むときのI/Oバッファ数を指定します。
このオペランドは,sendcontrolオペランドにsendmstを指定した場合に有効です。sendcontrolオペランドにsendmstを指定すると,送信環境定義のreadbufnumオペランドの指定値は無視されて,このオペランドの指定値に従って送信処理が実行されます。
-
smt_queue_read_wait_interval=送信プロセスの抽出情報キューファイル読み込み間隔
〜〈符号なし整数〉((100〜60000))《2000》(単位:ミリ秒)
送信マスタプロセスによる送信制御時に,抽出情報キューファイルの終端を検知してから次回の読み込みを再開するまでの間隔を指定します。
このオペランドの値を小さくすれば,抽出情報キューファイルの終端を検知した後の待ち時間が短くなるので,送信処理の即時性を向上させることができます。
ただし,値を小さくするとCPUの利用率が高くなるため,逆に性能が悪くなる可能性があります。このため,更新処理の発生頻度やCPUの性能を考慮した上で値を指定する必要があります。
このオペランドは,sendcontrolオペランドにsendmstを指定した場合に有効です。sendcontrolオペランドにsendmstを指定すると,送信環境定義のqueue_read_wait_intervalオペランドの指定値は無視されて,このオペランドの指定値に従って送信処理が実行されます。
-
〜〈1〜125バイトのファイル名〉
二重化定義ファイル名を絶対パス名,又は相対パス名で指定します。相対パス指定の場合は,抽出側Datareplicator運用ディレクトリからの相対パスとします。
このオペランドを省略した場合,二重化機能を使用しないものとして動作します。
-
抽出ノードマスタプロセスの制御方式を指定します。
- unit
-
抽出ノードマスタプロセスを抽出対象HiRDBのユニット単位に起動します。
- server
-
抽出ノードマスタプロセスを抽出対象HiRDBのバックエンドサーバ単位に起動します。
抽出対象HiRDBが影響分散スタンバイレス型系切り替え構成の場合,このオペランドの指定をserverとする必要があります。
また,hdestartコマンドで抽出マスタプロセスを起動する場合は,抽出ノードマスタプロセスの起動ホスト情報を抽出対象HiRDBから取得するため,抽出対象HiRDBが稼働している必要があります(hdestart_nコマンドで起動する場合は,抽出対象HiRDBは稼働している必要はありません)。
このオペランドの指定内容によって名称,及び作成単位が変更となるリソースを次に示します。
リソース種別
nodecontrol=unit指定
nodecontrol=server指定※
名称
作成単位
名称
作成単位
抽出ノードマスタエラー情報ファイル
errfile1,errfile2
ノード単位に2個
errfile1_サーバ名,errfile2_サーバ名
サーバ単位に2個
抽出ノードマスタ稼働トレースファイル
exttrc.trc1,exttrc.trc2
exttrc_サーバ名.trc1,exttrc_サーバ名.trc2
注※
抽出システム定義のerrfile_uniqueオペランドの指定は無効とし,上表の名称でリソースを作成します。
-
node_connection_accept= true|false
抽出ノードマスタプロセスから抽出マスタプロセスへの回線接続をするかどうかを指定します。抽出ノードマスタプロセスは,次に示す契機で抽出マスタプロセスへの回線接続を行います。
-
抽出ノードマスタプロセスをhdestart_nコマンドで起動した場合
-
抽出マスタプロセスと抽出ノードマスタプロセス間の回線切断後,抽出ノードマスタプロセスが回線接続リトライをする場合
これらの各契機について,node_connection_acceptオペランドを指定することによって抽出マスタプロセス,抽出ノードマスタプロセスの動作を制御できます。
node_connection_acceptオペランドを指定による抽出マスタプロセス,抽出ノードマスタプロセスの動作制御を次に示します。
事象
true指定
false指定
抽出ノードマスタプロセスをhdestart_nコマンドで起動
-
抽出マスタプロセスの動作
抽出ノードマスタプロセスからの接続要求を受け付けます。
-
抽出ノードマスタプロセスの動作
抽出マスタプロセスと接続した後,レプリケーションを開始します。
-
抽出マスタプロセスの動作
抽出ノードマスタプロセスからの接続要求を受け付けません。
-
抽出ノードマスタプロセスの動作
hdestart_nコマンドで指定した接続待ち時間に到達した時点でタイムアウトによってプロセスを終了します。
抽出マスタプロセスと抽出ノードマスタプロセス間の回線が切断
-
抽出マスタプロセスの動作
すべての抽出ノードマスタプロセスとの回線が切断した場合,抽出ノードマスタプロセスからの接続要求待ちを行います。
-
抽出ノードマスタプロセスの動作
抽出マスタプロセスに対して回線の再接続を行います。
-
抽出マスタプロセスの動作
すべての抽出ノードマスタプロセスとの回線が切断した場合,プロセスを終了します。
-
抽出ノードマスタプロセスの動作
回線切断検知後,プロセスを終了します。
node_connection_acceptオペランドの指定値は,nodecontrolオペランドにserverを指定した場合だけ有効となります。抽出対象HiRDBが影響分散スタンバイレス型系切り替え構成の場合,このオペランドの指定をtrueとする必要があります。
また,node_connection_acceptオペランドにtrueを指定した場合,connection_accept_hostnameオペランド及びconnection_accept_serviceオペランドの指定が必要となります。
-
-
connection_accept_hostname=抽出ノードマスタプロセス接続要求受け付けホスト名
〜〈1〜32文字の識別子〉
抽出ノードマスタプロセスから抽出マスタプロセスへの回線接続をする場合に,抽出マスタプロセスが抽出ノードマスタプロセスからの回線接続要求を受け付けるためのホスト名を指定します。
node_connection_acceptオペランドにtrueを指定した場合,このオペランドの指定が必要となります。
影響分散スタンバイレス型系切り替え構成の場合は,系切り替え発生後に待機系で起動した抽出マスタプロセスに対して,現用系と同じホスト名で抽出ノードマスタプロセスが接続要求を発行するため,IPアドレス引き継ぎありのホスト名をこのオペランドで指定しておく必要があります。
また,抽出ノードマスタプロセスをhdestart_nコマンドで起動する運用の場合は,-xオプションで指定する抽出マスタプロセス稼働ホスト名に,このオペランドで指定したホスト名を指定する必要があります。
なお,このオペランドに指定するホスト名は,OSのhostsファイルに追加しておく必要があります。
-
connection_accept_service=抽出ノードマスタプロセス接続要求受け付けサービス名
〜〈1〜64文字の識別子〉
抽出ノードマスタプロセスから抽出マスタプロセスへの回線接続をする場合に,抽出マスタプロセスが抽出ノードマスタプロセスからの回線接続要求を受け付けるためのサービス名を指定します。
node_connection_acceptオペランドにtrueを指定した場合は,このオペランドの指定が必要となります。
このオペランドに指定するサービス名(及びポート番号)は,抽出システム定義のmstserviceオペランド及び送信環境定義のhdeserviceオペランドに指定したサービス名(及びポート番号)とは異なるものを指定します。
抽出ノードマスタプロセスをhdestart_nコマンドで起動する運用の場合は,-nオプションで指定するサービス名に,このオペランドで指定したサービス名を指定する必要があります。
なお,このオペランドに指定するサービス名は,OSのservicesファイルに追加しておく必要があります。
-
connection_accept_waittime=抽出ノードマスタプロセス接続要求待ち時間
〜((1〜3600))《300》(単位:秒)
すべての抽出ノードマスタプロセスとの回線が切断した場合,抽出マスタプロセスが抽出ノードマスタプロセスからの再接続要求を受け付けるための待ち時間を指定します。
どの抽出ノードマスタプロセスからも接続要求がないまま,このオペランドに指定した待ち時間が経過した場合は,抽出マスタプロセスが停止します。
このオペランドは,node_connection_acceptオペランドでtrueを指定した場合にだけ有効です。
-
connection_retry_time=抽出ノードマスタプロセス再接続処理時間
〜((1〜3600))《300》(単位:秒)
抽出マスタプロセスとの回線が切断した場合,抽出ノードマスタプロセスが抽出マスタプロセスに対して回線の再接続処理をする時間を指定します。
抽出マスタプロセスと回線の再接続ができないまま,このオペランドに指定した待ち時間が経過した場合は,抽出ノードマスタプロセスが停止します。
このオペランドは,node_connection_acceptオペランドでtrueを指定した場合にだけ有効です。
-
抽出ノードマスタエラー情報ファイルに出力される情報を,該当するマシンのsyslogファイルにも出力するかどうかを指定します。
- true
-
抽出ノードマスタエラー情報ファイルに出力される情報を,syslogファイルに出力します。
- false
-
抽出ノードマスタエラー情報ファイルに出力される情報を,syslogファイルに出力しません。
なお,Windows版については,ノード単位エラー情報の出力有無はsyslogoutオペランドの指定によって決定するため,このオペランドはサポートしていません。このオペランドを指定しても無視されます。
- 注意
-
このオペランドに「true」を指定した場合,ノード単位エラー情報をすべて出力します。稼働環境によっては情報が大量に出力されて,syslogファイルのリソースを多く消費する場合があるので,「true」を指定しないことをお勧めします。
-
send_counter_reset= true|false
抽出側システム起動時に送信データ件数をリセットするかどうかを指定します。
- true
-
抽出側システム起動時に送信データ件数をリセットします。
- false
-
抽出側システム起動時に送信データ件数をリセットしません。
-
監査証跡の取得対象になる操作(監査対象イベント)が発生した場合に,監査証跡を取得するかどうかを指定します。
監査対象イベントとなるのは,hdeeventコマンド,hdeprepコマンド,抽出マスタプロセスです。
- all
-
監査証跡を取得します。
- none
-
監査証跡を取得しません。
抽出側Datareplicatorの処理による監査証跡取得のオーバヘッドを抑止したい場合は,noneを指定することをお勧めします。
-
反映側Datareplicatorに回復情報を送信するかどうかを指定します。
- true
-
回復情報を送信します。
- false
-
回復情報を送信しません。
- 注意
-
回復情報を送信しないと,システムログファイルによるデータ連動回復を実行できないため,「true」を指定することをお勧めします。システムログファイルによるデータ連動回復については,「9.5 システムログファイルによるデータ連動回復」を参照してください。
-
recover_info_send_interval=回復情報送信間隔
〜((1〜32767))《1》
反映側Datareplicatorに回復情報を送信する間隔を,抽出側システムでのトランザクション数で指定します。このオペランドはrecover_info_sendオペランドに「true」を指定した場合だけ有効となります。ただし,イベント送信時はこのオペランドの指定に関係なく,回復情報を送信します。
指定値の目安については,「9.5.2(3)(a) 回復情報ファイルの作成」を参照してください。
-
通信障害を検知した際,障害内容をチェックして,再接続の可能性がある障害の場合だけコネクションリトライするか,障害内容に関係なく無条件にコネクションリトライするかを指定します。
- true
-
再接続の可能性がある障害の場合だけコネクションリトライします。
ただし,ネットワークの構成や機器の組み合わせによっては,一時的な障害の場合でもコネクションリトライの対象とならない場合があります。再接続できない障害の場合は,送信プロセスをエラー停止します。
- false
-
障害内容に関係なく,無条件にコネクションリトライします。
- 注意
-
・「false」を指定した場合,「true」指定時に,抽出側Datareplicatorがチェックする障害内容についても,無条件にコネクションリトライします。このため,「true」指定時に早期に検出できていた通信障害が,送信環境定義のretrynumオペランドに指定した回数のコネクションリトライを終えるまで検出されません。通信障害を早期に検知するために,コネクションリトライ回数(送信環境定義のretrynumオペランドで指定)を無限にしないことをお勧めします。
・「false」を指定した場合,再接続の可能性がある障害以外でコネクションリトライするとき,KFRB02053-Wメッセージが出力されます(回線切断理由はother)。また,付加情報としてシステムコール種別,及びerrnoを,抽出ノードマスタエラー情報ファイルに出力します。
-
〜((0, 2〜60))《0》
抽出側Datareplicator稼働中に抽出処理が停止していないかどうかを監視する間隔を分単位で指定します。
0を指定,又はこのオペランドを省略すると,抽出処理を監視しません。
2〜60の値を指定すると,指定した時間間隔で抽出処理を監視します。抽出処理が停止していることを検知した場合,KFRB05044-Wメッセージを出力します。
なお,抽出処理の監視はhdestart -sコマンドやhdestop -eコマンドによって意図的に抽出処理を停止している場合にも行われます。
-
node_pddir=抽出側HiRDBのPDDIR環境変数の設定値
〜〈1〜255バイトのパス名〉
抽出側HiRDBがパラレルサーバで,さらに環境変数PDDIRに対してサーバマシンごとに異なる設定をしている場合に,サーバマシンごとに環境変数PDDIRに対して設定した,抽出側HiRDBの運用ディレクトリを絶対パス名で指定します。
このオペランドは個別定義部でだけ定義してください。
node_pddirオペランドの指定を省略すると,そのサーバマシン下の抽出側Datareplicatorは,抽出側Datareplicatorのコマンドを実行するユーザの環境に対して設定した環境変数PDDIRに従います。
-
node_pdconfpath=抽出側HiRDBのPDCONFPATH環境変数の設定値
〜〈1〜255バイトのパス名〉
抽出側HiRDBがパラレルサーバで,さらに環境変数PDCONFPATHに対してサーバマシンごとに異なる設定をしている場合に,サーバマシンごとに環境変数PDCONFPATHに対して設定した,抽出側HiRDBのシステム定義ファイルを格納するディレクトリを絶対パス名で指定します。
このオペランドは個別定義部でだけ定義してください。
node_pdconfpathオペランドの指定を省略すると,そのサーバマシン下の抽出側Datareplicatorは,抽出側Datareplicatorのコマンドを実行するユーザの環境に対して設定した環境変数PDCONFPATHに従います。
-
node_shlibpath=抽出側HiRDBのSHLIB_PATH環境変数の設定値
〜〈1〜255バイトのパス名〉
抽出側HiRDBがパラレルサーバで,さらに環境変数SHLIB_PATHに対してサーバマシンごとに異なる設定をしている場合に,サーバマシンごとに環境変数SHLIB_PATHに対して設定した,$PDDIR/libを絶対パス名で指定します。
このオペランドは個別定義部でだけ定義してください。
node_shlibpathオペランドの指定を省略すると,そのサーバマシン下の抽出側Datareplicatorは,抽出側Datareplicatorのコマンドを実行するユーザの環境に対して設定した環境変数SHLIB_PATHに従います。
-
〜〈1〜32文字の英数字〉
系切り替え構成で次の条件を共に満たさない場合は,Datareplicator用にIPアドレスを引き継ぐホスト名を割り当て,このオペランドに割り当てたホスト名を指定する必要があります。
-
抽出対象HiRDBのシステム共通定義のpdunit文又はpdstart文の-xオプションに指定されているホスト名が,IPアドレスを引き継ぐホスト名である場合
-
HAモニタのリソースサーバ機能を使用し,抽出対象HiRDB及び抽出側Datareplicatorの停止完了後に上記IPアドレスの切り替えが行われるように設定している場合
オペランドの指定例を次に示します。
-