5.3.1 ここは必ず確認しよう
- 〈この項の構成〉
(1) 初期調査で確認する項目の一覧
SQLオブジェクト用バッファの統計情報を確認して,性能上問題のあるSQL文を特定します。初期調査で確認する項目について,次に示します。
項目名 |
説明 |
---|---|
UAP NAME |
アプリケーションを特定する情報 (クライアント環境定義PDCLTAPNAMEの指定値) |
SQL |
SQL文 |
EXECUTE COUNT |
実行回数 |
EXECUTE TIME AVG |
実行時間(平均)[μ秒] |
EXECUTE TIME MAX |
実行時間(最大)[μ秒] |
DB REFERENCE GET COUNT |
ページ参照回数 |
DB READ COUNT |
データベースに対する実READ回数 |
WKFILE READ COUNT |
作業表用ファイルのREAD回数 |
ACCESS TYPE |
アクセス表とアクセス方法 |
(2) 調査の進め方
確認するポイントを次に説明します。対策が必要なSQL文が複数ある場合は,EXECUTE COUNTの大きいものから優先的に対策してください。実行回数の多いSQL文は全体性能への影響が大きいためです。
(a) EXECUTE TIME MAXとDB REFERENCE GET COUNTの値が大きい場合
この場合は,次に示すどれかの問題があると考えられます。
-
アクセスパスに問題がある
HiRDB SQL Executerを使って,調査するSQLを個別に実行し,問題点を調査してください。調査方法は,「表にデータを格納したら」を参照してください。
-
グローバルバッファのサイズが小さい
グローバルバッファのサイズはシステム定義のpdbufferオペランドに指定します。オペランドの詳細は,マニュアル「HiRDB システム定義」を参照してください。また,グローバルバッファのチューニング方法については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」の「グローバルバッファプールのチューニング」を参照してください。
(b) EXECUTE TIME MAXとWKFILE READ COUNTの値が大きい場合
この場合は,次に示すどれかの問題があると考えられます。
-
アクセスパスに問題がある
HiRDB SQL Executerを使って,調査するSQLを個別に実行し,問題点を調査してください。調査方法は,「表にデータを格納したら」を参照してください。
-
作業表用バッファのサイズが小さい
作業表用バッファのサイズはシステム定義のpd_work_buff_sizeオペランドに指定します。オペランドの詳細は,マニュアル「HiRDB システム定義」を参照してください。
(c) ACCESS TYPEの値に「TABLE SCAN」と表示されている場合
この場合は,アクセスパスに問題があると考えられます。HiRDB SQL Executerを使って,調査するSQLを個別に実行し,問題点を調査してください。調査方法は,「表にデータを格納したら」を参照してください。