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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 バッチ高速化機能


5.2 障害が発生したときに最初に確認すること

障害が発生したときは,まずpddbls -Mコマンドを実行して障害発生個所を確認します。pddbls -Mコマンドの実行結果を次の図に示します。

図5‒1 pddbls -Mコマンドの実行結果

[図データ]

MEMORY-STATUSに表示されるRDエリアとインメモリデータバッファの状態から障害発生個所を確認します。RDエリアとインメモリデータバッファの状態を次の表に示します。

表5‒1 RDエリアとインメモリデータバッファの状態

MEMORY-STATUSの表示

状態

意味

Y(SYNC)

正常

DB同期状態

Y(ASYNC)

正常

DB非同期状態

Y(OBST-MEM)

障害発生

バッファ障害状態

Y(OBST-DB)

障害発生

RDエリア障害状態

Y(OBST-ALL)

障害発生

RDエリア障害状態かつバッファ障害状態

N

正常

インメモリ化していない

バッファ障害が発生している場合は,データベースをどの時点に回復するか(最新の状態か,または同期取得時点か)を決めます。また,関連RDエリアがあるかどうかについても確認してください。回復手順の参照先を決めるフローチャートを次の図に示します。

5.3以降では,それぞれの回復方法について説明しています。どのパターンに該当するか,次のフローチャートで確認してください。

図5‒2 回復手順の参照先を決めるフローチャート

[図データ]

ポイント
  • RDエリア障害だけの場合は,常に最新の状態に回復できます。

  • 最新の状態に回復する場合は,関連RDエリアの有無を意識する必要はありません。

  • 同期取得時点とは,DB同期状態のときを指します(インメモリ化した時点,またはRDエリアとインメモリデータバッファの同期を取った時点)。

ログレスモードでバッチ業務を実行中に障害が発生した場合

ログレスモードでバッチ業務を実行中に障害が発生した場合は,次のフローチャートに従ってください。回復手順の参照先を決めるフローチャート(ログレスモードでバッチ業務を実行した場合)を次の図に示します。

図5‒3 回復手順の参照先を決めるフローチャート(ログレスモードでバッチ業務を実行した場合)

[図データ]

ポイント
  • RDエリア障害だけの場合は,インメモリデータバッファ上に最新のデータがあるため,再度インメモリデータバッファとインメモリRDエリアの同期を取ることで,常に最新の状態に回復できます。

  • バッファ障害が発生している場合(RDエリア障害かつバッファ障害を含む)は,同期取得時点から業務を再実行する必要があります。

  • 同期取得時点とは,DB同期状態のときを指します(インメモリ化した時点,またはRDエリアとインメモリデータバッファの同期を取った時点)。