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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 バッチ高速化機能


4.6.1 その他の注意事項の説明

ここでは,その他の注意事項について説明します。

〈この項の構成〉

(1) システム用RDエリアを更新するような操作を行う場合

インメモリRDエリアに対して,システム用RDエリアを更新するような操作(例えば,CREATE TABLEや,ALTER TABLEなど)を行わないでください。インメモリRDエリアに対して,システム用RDエリアを更新するような操作を行うと,HiRDBが異常終了するなどの障害が発生したときに,システム用RDエリアと同期を合わせて回復する必要があるため,回復作業が難しくなります。

システム用RDエリアを更新するような操作については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」の「同時にバックアップを取得する必要があるRDエリア」を参照してください。

(2) セキュリティ監査機能を使用している場合

監査証跡表を格納しているRDエリアをインメモリ化しないでください。インメモリ化している間にHiRDBが強制終了または異常終了した場合,インメモリデータバッファ上の更新情報がRDエリア(監査証跡表)に反映されません。

監査証跡表も,ほかの表と同様にデータベース回復ユティリティを使用すれば,更新情報を反映してインメモリRDエリアを最新の状態に回復できますが,セキュリティ上の観点から,インメモリデータ処理の適用はお勧めしません。

また,監査証跡表の自動データロード機能は更新前ログ取得モードで動作するため,自動データロード機能を使用している場合は,監査証跡表に更新情報を反映できなくなるおそれがあります。

(3) 改竄防止表を定義している場合

改竄防止表を格納しているRDエリアをインメモリ化しないでください。インメモリ化している間にHiRDBが強制終了または異常終了した場合,インメモリデータバッファ上の更新情報がRDエリア(改竄防止表)に反映されません。

改竄防止表も,ほかの表と同様にデータベース回復ユティリティを使用すれば,更新情報を反映してインメモリRDエリアを最新の状態に回復できますが,セキュリティ上の観点から,インメモリデータ処理の適用はお勧めしません。

(4) システム構成変更コマンドを実行する場合

インメモリRDエリアがある場合は,システム構成変更コマンド(pdchgconf)を実行できません。システム構成変更コマンドを実行する場合は,インメモリ化を解除してから行ってください。

(5) 修正版HiRDBの入れ替えを行う場合

インメモリRDエリアがある場合は,修正版HiRDBの入れ替え(pdprgrenew)を実行できません。修正版HiRDBの入れ替えを行う場合は,インメモリ化を解除してから行ってください。

(6) RDエリアの自動増分機能を使用する場合

インメモリRDエリアには,RDエリアの自動増分は適用されません。ただし,インメモリ化を解除すれば,自動増分が適用されます。そのため,インメモリ化を解除したあとに再度RDエリアの容量不足が発生した場合は,自動的にRDエリアの容量が拡張されます。

(7) アンロードレスシステムログ運用を適用している場合

バックアップ対象RDエリアにインメモリRDエリアがある場合は,ログポイント情報ファイルを取得できません。

(8) ローカルバッファを割り当てた場合

インメモリRDエリアにローカルバッファを割り当てた場合でも,そのRDエリアに対するアクセスはインメモリデータバッファを介して行われます。ローカルバッファは使用されません。

(9) 更新可能バックアップ閉塞を実行する場合

インメモリRDエリアに対しては,更新可能バックアップ閉塞(pdhold -b -u)を実行できません。