Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 10 データベース暗号化機能


1.2.2 復号認証キー情報

復号認証キー情報について,説明します。

〈この項の構成〉

(1) 復号認証キー情報の構成要素

復号認証キー情報は,次の表に示す情報で構成されています。HiRDBシステムに登録した復号認証キー情報の構成要素がすべて一致するアプリケーションに対して,復号を許可します。

表1‒1 復号認証キー情報の構成要素

構成要素

内容

一致する条件

IPアドレス

復号を許可するアプリケーションの実行マシンのIPアドレス。

アプリケーションを実行するマシンのIPアドレスが,HiRDBシステムに登録した復号認証キー情報のIPアドレスと一致するか確認します。

認可識別子

復号を許可するアプリケーションの実行ユーザの認可識別子。

特定のマシンから,すべての実行ユーザに対して許可する場合は,PUBLICを指定します。

アプリケーションを実行するユーザの認可識別子が,HiRDBシステムに登録した復号認証キー情報の認可識別子と一致するか確認します。※1

復号認証キー

復号を許可する復号認証キー。

アプリケーションの実行環境に設定した復号認証キーに関するクライアント環境定義の内容が,HiRDBシステムに登録した復号認証キー情報の復号認証キーと一致するか確認します。

有効期限

復号認証キー情報の有効期限。

無期限を指定することもできます。

アプリケーションが接続した時刻が,HiRDBシステムに登録した復号認証キー情報の有効期限内であるかを確認します。※2

注※1

実行するユーザの認可識別子は,CONNECTまたはSET SESSION AUTORIZATIONに指定した認可識別子になります。

注※2

復号の許可を判定する時刻は,CONNECT要求受付時またはSET SESSION AUTORIZATION要求受付時の時刻になります。復号の許可は,CONNECT要求受付時またはSET SESSION AUTORIZATION要求受付時に判定し,その接続が切り離されるか,またはSET SESSION AUTORIZATIONを実行するまで有効になります。

復号認証キー情報の登録には,次の規則があります。

(2) 復号認証キー情報の管理

復号認証キー情報は,ディクショナリ表で管理します。SQL_TPYRCEDKEY表を参照することで,復号認証キー情報のIPアドレス,認可識別子および有効期限が確認できます。

SQL_TPYRCEDKEY表を参照できるのは,DBA権限所有者,および監査人だけです。ディクショナリ表の参照権限を設定した場合でも,SQL_TPYRCEDKEY表に対する参照権限は同じです。ディクショナリ表の参照権限については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」の「ディクショナリ表の参照権限を設定するには」を参照してください。