11.1.1 HiRDB開始前の準備
各サイトのHiRDBを開始する前に,準備しておく作業について説明します。
(1) RAID Managerの起動
HiRDBが使用するインスタンスのRAID Managerを,業務サイトおよびログ適用サイトで起動してください。RAID Managerの起動は,RAID Managerのhorcmstartコマンドで行います。horcmstartコマンドについては,RAID Managerのマニュアルを参照してください。
(2) ペア論理ボリュームグループの状態確認
業務サイトおよびログ適用サイトの,それぞれのペア論理ボリュームグループの状態を確認してください。業務サイトの場合はpdrisechkコマンドで,ログ適用サイトの場合はpdrisechk -lコマンドで確認します。業務サイトおよびログ適用サイトのペア論理ボリュームグループが次の表の状態であれば,各サイトのHiRDBを開始できます。このとき,業務サイトとログ適用サイトで実行したpdrisechkコマンドでKFPS05815-Iメッセージ(end_code=OK)が出力されます。次の表以外の状態のペア論理ボリュームグループがある場合,該当するペア論理ボリュームグループについてKFPS05816-Eメッセージが出力されるため,次の表の状態になるように対策してください。
保護モード (pd_rise_fence_level オペランドの値) |
ペア論理ボリューム グループ名 |
フェンス レベル |
ボリューム属性 |
ペア ステータス |
|
---|---|---|---|---|---|
業務サイト |
ログ適用 サイト |
||||
data |
aaaa_bb....bb_DB |
なし |
SMPL |
SMPL |
なし |
aaaa_bb....bb_LOG |
data |
P-VOL |
S-VOL |
PAIR |
|
aaaa_cccc_USTS |
|||||
aaaa_bb....bb_SSTS |
|||||
aaaa_bb....bb_SPD |
|||||
never |
aaaa_bb....bb_DB |
なし |
SMPL |
SMPL |
なし |
aaaa_bb....bb_LOG |
never |
P-VOL |
S-VOL |
PAIR |
|
aaaa_cccc_USTS |
|||||
aaaa_bb....bb_SSTS |
|||||
aaaa_bb....bb_SPD |
- (凡例)
-
aaaa:HiRDB識別子
bb....bb:サーバ名
cccc:ユニット識別子
ペア論理ボリュームグループが表「HiRDBを開始できるペア論理ボリュームグループの状態」の状態でなくても,HiRDBを開始できる場合があります。開始できるかどうか,次の手順に従ってチェックしてください。ただし,表「HiRDBを開始できるペア論理ボリュームグループの状態」以外の状態でHiRDBを開始した場合,業務サイトとログ適用サイトとのデータベースの整合性が保てなくなったり,ログ適用も正しく実施できなかったりします。したがって,次のどちらかのケース以外では,ペア論理ボリュームグループを表「HiRDBを開始できるペア論理ボリュームグループの状態」に示す状態にしてから開始することをお勧めします。
-
災害によって業務サイトが失われた場合
-
ログ適用サイトに重大な障害が発生して,ログ適用状態を維持できない状況で業務再開を優先する場合
(a) ログ適用サイトの場合
-
ペア論理ボリュームグループのボリューム属性とステータスの収集
ログ適用サイトで,更新コピーが必要なHiRDBファイルを配置した,すべてのペア論理ボリュームグループに対してpairvolchkコマンドを実行し,ボリューム属性とペアステータスを収集してください。収集には,RAID Managerのpairvolchkコマンドを使用します。pairvolchkコマンドについては,RAID Managerのマニュアルを参照してください。
-
開始可否の判定
収集したすべてのペア論理ボリュームグループのボリューム属性とペアステータスから,次に示す「・ログ適用サイトのHiRDBが開始できない条件」に該当するかどうかを判定します。該当する場合は,HiRDBは開始できません。なお,該当するペア論理ボリュームグループが書き込み不可状態かどうかについては,RAID Managerのマニュアルを参照してください。
-
ログ適用サイトのHiRDBが開始できない条件
シングルサーバまたはディクショナリサーバ(マスタディレクトリ用RDエリアがあるサーバ)のファイル区分がDBのペア論理ボリュームグループが書き込み不可状態である。
-
(b) 業務サイトの場合
-
ペア論理ボリュームグループのボリューム属性とステータスの収集
業務サイトで,更新コピーが必要なHiRDBファイルを配置した,すべてのペア論理ボリュームグループに対してpairvolchkコマンドを実行し,ボリューム属性とペアステータスを収集してください。収集には,RAID Managerのpairvolchkコマンドを使用します。pairvolchkコマンドについては,RAID Managerのマニュアルを参照してください。
-
開始可否の判定
収集したすべてのペア論理ボリュームグループのボリューム属性とペアステータスから,次に示す「・業務サイトのHiRDBが開始できない条件」のどちらかに該当するかどうかを判定します。該当する場合は,HiRDBは開始できません。なお,該当するペア論理ボリュームグループが書き込み不可状態かどうかについては,RAID Managerのマニュアルを参照してください。
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業務サイトのHiRDBが開始できない条件
(1) シングルサーバまたはディクショナリサーバ(マスタディレクトリ用RDエリアがあるサーバ)のファイル区分がDBのペア論理ボリュームグループが書き込み不可状態である。
(2) ファイル区分がUSTS,SSTS,LOG,またはSPDのペア論理ボリュームグループが書き込み不可状態である。
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