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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 ディザスタリカバリシステム 構築・運用ガイド


1.1.1 機能概要

通常使用しているシステムが地震,火災などの災害によって物理的に回復困難な状況になった場合,遠隔地に準備している予備のシステムを稼働して業務を続行できます。このシステム環境をリアルタイムSANレプリケーション(RiSe)といいます。なお,通常使用しているシステムがあるサイトをメインサイトといい,遠隔地に準備している予備のシステムがあるサイトをリモートサイトといいます。

メインサイトおよびリモートサイトのデータは,日立ディスクアレイシステム上に配置し,メインサイトのデータに更新が発生した場合,日立ディスクアレイシステムのTrueCopyまたはUniversal Replicatorを使用してリモートサイトに反映(更新コピー)します。

リアルタイムSANレプリケーションの概要を次の図に示します。

図1‒1 リアルタイムSANレプリケーションの概要

[図データ]

〔説明〕
  • 通常はメインサイトのHiRDBを使用して業務を行います。メインサイトのファイルに更新が発生した場合,その更新内容をリモートサイトに更新コピーします。更新コピーによってメインサイトとリモートサイトで同じデータを持ちます。

  • メインサイトで地震や火災などの大規模災害が発生し,メインサイトのシステムが早期に復旧できない場合,リモートサイトでHiRDBを再開始して業務を続行できます。

    参考
    • 更新コピーはTrueCopyまたはUniversal Replicatorが行います。TrueCopyおよびUniversal Replicatorは,ホストを経由しないで,日立ディスクアレイシステム間で直接データをコピーします。

    • RAID Managerとは,日立ディスクアレイシステムの付加プログラムプロダクトで,TrueCopyおよびUniversal Replicatorを制御,運用するコマンドなどを提供しています。