2.27.1 拡張カーソル名の形式と規則
(1) 概要
拡張カーソル名はALLOCATE CURSOR文に指定することで,動的SELECT文,又は手続きから返却された結果集合の組に割り当てられたカーソルを識別します。また,次に示すSQL文に指定することで拡張カーソル名が識別するカーソルに対する操作ができます。
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DESCRIBE CURSOR文
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OPEN文
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FETCH文
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DELETE文(結果集合カーソルを識別する拡張カーソル名を除く)
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UPDATE文(結果集合カーソルを識別する拡張カーソル名を除く)
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CLOSE文
また,拡張カーソル名の値を次に示すSQL文に直接指定することで拡張カーソル名が識別するカーソルに対する操作ができます。
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準備可能動的DELETE文:位置付け(結果集合カーソルを識別する拡張カーソル名の値を除く)
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準備可能動的UPDATE文:位置付け(結果集合カーソルを識別する拡張カーソル名の値を除く)
(2) 形式
拡張カーソル名::= 有効範囲オプション :埋込み変数 有効範囲オプション::=GLOBAL
(3) 説明
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有効範囲オプション
拡張文名の有効範囲を指定します。指定による有効範囲を次の表に示します。
表2‒118 有効範囲オプションの指定方法 指定
有効範囲
GLOBAL
現行SQLセッション内(HiRDB接続から切断まで)で有効となります。
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:埋込み変数
カーソル名を値に持つ可変長文字列(VARCHAR,NVARCHAR,又はMVARCHAR)の埋込み変数を指定します。
既定文字集合以外の文字集合は指定できません。
(4) 規則
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埋込み変数に設定する値は,カーソル名の指定方法に従ってください。カーソル名の指定方法は,「名前の指定」を参照してください。
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同じ値を持つ拡張カーソル名は,同じ拡張カーソル名として判別されます。
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ALLOCATE CURSOR文に指定する場合に,既に同じ値を持つ有効な拡張カーソル名がほかのカーソルを識別している場合はエラーとなります。
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拡張カーソル名の値がSQL文中に直接指定したカーソル名と同じであっても,それらは異なるカーソルを識別するものとして区別します。ただし,準備可能動的UPDATE文:位置付け,及び準備可能動的DELETE文:位置付けに直接指定したカーソル名の場合だけ,その値を持つ拡張カーソル名と同じカーソルを識別します。