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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 SQLリファレンス


1.6.7 代入規則

代入の種類を次の表に示します。

表1‒22 代入の種類

代入の種類

内 容

代入元

代入先

取り出し代入

列の値の受け取り

埋込み変数,SQL変数,又はSQLパラメタ

手続きの出力パラメタ値の,CALL文の引数への受け取り

SQLパラメタ

埋込み変数,SQL変数,又はSQLパラメタ

関数のRETURN文に指定した値式から,戻り値への受け取り

値式

関数の戻り値

格納代入

列への値の代入

埋込み変数,SQL変数,又はSQLパラメタ

CALL文の引数から手続きの入力パラメタへの代入

値式

SQLパラメタ

関数呼出しの引数から関数のパラメタへの代入

値式

SQLパラメタ

代入文(SET)による値の代入

SQL変数, SQLパラメタ,又は埋込み変数

SQL変数, SQLパラメタ,又は埋込み変数

〈この項の構成〉

(1) 代入先が固定長データの場合

代入先が固定長の文字列データ,混在文字列データ,又は各国文字列データの場合,代入元のデータの長さによって代入規則が異なります。代入先が固定長データの場合の代入規則を次の表に示します。

表1‒23 代入先が固定長データの場合の代入規則

代入の種類

データ長

代入元※1>代入先

代入元※1=代入先

代入元※1<代入先

取り出し代入

※2

※3

格納代入

×

※3

(凡例)

○:そのまま代入されます。

△:代入先のデータ長に合わせて,左寄せで代入されます。

×:エラーになります。

注※1

代入元が可変長のデータの場合,代入元のデータ長は実長となります。

注※2

データがあふれた右側部分は切り捨てられます。このとき,SQL連絡領域のSQLWARN1に警告情報が設定されます。また,標識変数の指定があると,切り捨てられる前のデータの長さが設定されます。

ただし,クライアント環境定義PDCLTCNVMODEにUOCを指定して文字コード変換機能を使用している場合は,標識変数には切り捨て後の長さを設定します。

注※3

データが格納されていない右側部分に空白が埋められます。

(2) 代入先が可変長データ,長大データ,BINARYの場合

代入先が可変長の文字列データ,混在文字列データ,各国文字列データ,長大データ,又はBINARYの場合,代入元のデータの長さによって代入規則が異なります。代入先が可変長データの場合の代入規則を次の表に示します。

表1‒24 代入先が可変長データの場合の代入規則

代入の種類

データ長

代入元※1>代入先※2

代入元※1<代入先※2

取り出し代入

※3

※4

格納代入

×

※4

(凡例)

△:代入先のデータ長※2に合わせて,左寄せで代入されます。

×:エラーになります。

注※1

代入元が可変長のデータの場合,代入元のデータ長は実長となります。

代入元が位置付け子の埋込み変数の場合は,代入元のデータ長は位置付け子に割り当てられたデータの実長となります。

注※2

代入先のデータ長は,可変長データの最大長です。

代入先が位置付け子の埋込み変数の場合は,代入先のデータ長は次に示す長さとなります。

BLOB位置付け子  : 2147483647

BINARY位置付け子 : 2147483647

注※3

データがあふれた右側部分は切り捨てられ,実長は代入先の最大長となります。このとき,SQL連絡領域のSQLWARN1に警告情報が設定されます。また,標識変数の指定があると,切り捨てられる前のデータの長さが設定されます。

ただし,クライアント環境定義PDCLTCNVMODEにUOCを指定して文字コード変換機能を使用している場合は,標識変数には切り捨て後の長さを設定します。

注※4

代入元が固定長のデータの場合,そのデータ長が実長となります。

(3) 異なる文字集合間の代入規則

代入元と代入先の文字集合が異なる場合の代入はできません。ただし,次の表に示す場合は代入できます。

表1‒25 異なる文字集合間の代入ができる場合

代入元の文字集合

代入先の文字集合

既定文字集合

EBCDIK

UTF16

既定文字集合

※1

※2

EBCDIK

※3

×

UTF16

※4

×

(凡例)

○:代入できます。

×:代入できません。

注※1

代入元の文字集合が既定文字集合(SJIS)で代入先の文字集合がEBCDIKの場合に代入できる組み合わせは次のとおりです。

代入元の値式

代入先の値式

文字列定数又は埋込み変数

任意の項目

注※2

代入元の文字集合が既定文字集合(UTF-8)で代入先の文字集合がUTF16の場合に代入できる組み合わせは次のとおりです。

代入元の値式

代入先の値式

文字列定数又は埋込み変数

任意の項目

上記以外の値式

埋込み変数

注※3

代入元の文字集合がEBCDIKで代入先の文字集合が既定文字集合(SJIS)の場合に代入できる組み合わせは次のとおりです。

代入元の値式

代入先の値式

値式

埋込み変数

注※4

代入元の文字集合がUTF16で代入先の文字集合が既定文字集合(UTF-8)の場合に代入できる組み合わせは次のとおりです。

代入元の値式

代入先の値式

埋込み変数

任意の項目

値式

埋込み変数

代入元と代入先の文字集合が異なる場合の代入は次のようになります。

  1. 取り出し代入の場合

    • 代入先の文字集合に変換してから代入します。このとき,変換後の文字データ長が代入先のデータ長よりも長い場合は,データのあふれた右側部分は切り捨てられ,SQL連絡領域のSQLWARN1に警告情報が設定されます。また,標識変数の指定があると,切り捨てられる前のデータの長さ(バイト数)が設定されます。

    • 代入先が固定長文字データで,代入する文字データ長が代入先のデータ長より短い場合は,代入先の文字集合で使用する空白を補って代入します。

  2. 格納代入の場合

    • 代入先の文字集合に変換してから代入します。このとき,変換後の文字データ長が代入先のデータ長よりも長い場合はエラーになります。

    • 代入先が固定長文字データで,代入する文字データ長が代入先のデータ長より短い場合は,代入先の文字集合で使用する空白を補って代入します。

(4) 代入先,代入元の構造規則

代入先の構造と代入元の構造が異なると,代入できない場合があります。代入先,代入元の構造規則を次の表に示します。

表1‒26 代入先,代入元の構造規則

代入元の構造

代入先の構造

単純構造

繰返し構造

単純構造

×

繰返し構造

×

(凡例)

○:代入できます。

×:エラーになります。

添字付き繰返し列は,単純構造として扱います。