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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 SQLリファレンス


4.1.1 操作系SQLの全般規定

〈この項の構成〉

(1) 操作系SQLの種類と機能

操作系SQLは,表のデータを操作(検索,追加,削除,更新)するときに使用します。

操作系SQLの種類と機能を次の表に示します。

表4‒1 操作系SQLの種類と機能

種 類

機 能

ALLOCATE CURSOR文 形式1(文カーソル割当て)

PREPARE文で前処理したSELECT文,又は手続きから返却された結果集合の組に対してカーソルを割り当てます。

ALLOCATE CURSOR文 形式2(結果集合カーソル割当て)

ASSIGN LIST文 形式1(リスト作成)

実表からリストを作成します。

ASSIGN LIST文 形式2(リスト作成)

CALL文(手続きの呼び出し)

手続きを呼び出します。

CLOSE文(カーソルクローズ)

カーソルを閉じます。

DEALLOCATE PREPARE文(SQLの前処理無効化)

PREPARE文で前処理したSQLを無効にし,SQL文識別子,又は拡張文名の割当てを解除します。

DECLARE CURSOR 形式1(カーソル宣言)

SELECT文の検索結果をFETCH文で1行ずつ取り出すために,カーソルを宣言します。

DECLARE CURSOR 形式2(カーソル宣言)

DELETE文 形式1(行削除)

指定した探索条件を満足する行,又はカーソルが指している行を削除します。

DELETE文 形式2(配列を使用した行削除)

準備可能動的DELETE文:位置付け(前処理可能なカーソルを使用した行削除)

指定したカーソルが指している行を削除します。動的に実行する場合に使用します。

DESCRIBE文 形式1(検索情報,入出力情報の受け取り)

PREPARE文で前処理したSQLの検索情報,若しくは出力情報,又は入力情報を,SQL記述領域に返します。

DESCRIBE文 形式2(検索情報,入出力情報の受け取り)

DESCRIBE CURSOR文(カーソルの検索情報の受け取り)

手続きから返却された結果集合を参照するカーソルの検索情報を,SQL記述領域に返します。

DESCRIBE TYPE文(ユーザ定義型の定義情報の受け取り)

PREPARE文で前処理したSQLの検索項目情報に直接又は間接的に含まれるユーザ定義型の定義情報(各属性のデータコード,データ長など)をSQL記述領域に受け取ります。

DROP LIST文(リスト削除)

リストを削除します。

EXECUTE文 形式1(SQLの実行)

PREPARE文で前処理したSQLを実行します。

EXECUTE文 形式2(配列を使用したSQLの実行)

PREPARE文で前処理したSQLを,配列を使用して複数行分一括して実行します。

EXECUTE IMMEDIATE文(SQLの前処理と実行)

文字列で与えられたSQLを,前処理して実行します。

FETCH文 形式1(データの取り出し)

取り出す行を示すカーソルの位置を次の行に進め,その行の列の値をINTO句で指定した埋込み変数に読み込みます。

FETCH文 形式2(データの取り出し)

検索結果中の1行,又は複数行を,SQL記述領域に指定した受け取り領域に読み込みます。

FETCH文 形式3(データの取り出し)

検索結果中の複数行を,INTO句で指定した埋込み変数に一度に読み込みます。

FREE LOCATOR文(位置付け子の無効化)

位置付け子を無効にします。

INSERT文 形式1(行挿入)

表に,行を列単位で挿入します。直接,値を指定して一つの行の挿入ができます。また,問合せ式本体を使用して,一つ,又は複数の行の挿入もできます。

INSERT文 形式2(行挿入)

行全体を一つのデータとみなして,FIX属性の表に,行を行単位で挿入します。直接,値を指定して一つの行の挿入ができます。また,問合せ式本体を使用して,一つ,又は複数の行の挿入もできます。

INSERT文 形式3(配列を使用した行挿入)

配列形式の埋込み変数を指定して複数の行の挿入ができます。表に,行を列単位で複数行挿入します。

INSERT文 形式4(配列を使用した行挿入)

配列形式の埋込み変数を指定して複数の行の挿入ができます。行全体を一つのデータとみなして,FIX属性の表に,行を行単位で複数行挿入します。

OPEN文 形式1(カーソルオープン)

カーソルを開きます。DECLARE CURSORで宣言したカーソル,又はALLOCATE CURSOR文で割り当てたカーソルを,検索結果の先頭の行の直前に位置づけて,検索結果を取り出せる状態にします。

OPEN文 形式2(カーソルオープン)

PREPARE文(SQLの前処理)

文字列で与えられたSQLを実行するための前処理をしてそのSQLに名称(SQL文識別子,又は拡張文名)を付けます。

PURGE TABLE文(全行削除)

実表中のすべての行を削除します。

1行SELECT文(1行検索)

表のデータを検索します。表から1行だけデータを取り出す場合は,カーソルを使用しないでデータを取り出す1行SELECT文を指定します。

動的SELECT文 形式1(動的検索)

表のデータを検索します。動的SELECT文は,PREPARE文で前処理します。検索するときは,DECLARE CURSORによってカーソルを宣言するか,ALLOCATE CURSOR文によってカーソルを割り当ててから,そのカーソルを使用して検索結果を1行ずつ取り出します。

動的SELECT文 形式2(動的検索)

リストを介して表を検索します。

UPDATE文 形式1(データ更新)

表内の,指定した探索条件を満足する行,又はカーソルが指している行の指定した列の値を更新します。

UPDATE文 形式2(データ更新)

表内の,指定した探索条件を満足する行,又はカーソルが指している行の値を行単位で更新します。

UPDATE文 形式3(配列を使用した行更新)

配列形式の埋込み変数を指定して,複数の更新処理を実行できます。表内の,指定した探索条件を満足する行の値を列単位で複数回更新します。

UPDATE文 形式4(配列を使用した行更新)

配列形式の埋込み変数を指定して,複数の更新処理を実行できます。FIX指定の表内の,指定した探索条件を満足する行の値を行単位で複数回更新します。

準備可能動的UPDATE文:位置付け 形式1(前処理可能なカーソルを使用したデータ更新)

表内のカーソルが指している行の指定した列を更新します。PREPARE文で前処理してからEXECUTE文で実行,又はEXECUTE IMMEDIATE文で前処理と実行を一度に行う場合に使用します。

準備可能動的UPDATE文:位置付け 形式2(前処理可能なカーソルを使用したデータ更新)

FIX指定の表内のカーソルが指している行の指定した列を更新します。PREPARE文で前処理してからEXECUTE文で実行,又はEXECUTE IMMEDIATE文で前処理と実行を一度に行う場合に使用します。

代入文 形式1(SQL変数,又はSQLパラメタへの値の代入)

SQL変数,又はSQLパラメタに値を代入します。

代入文 形式2(埋込み変数,又は?パラメタへの値の代入)

埋込み変数,又は?パラメタに値を代入します。