11.1.6 SQLトレース動的取得機能
UAP実行時に,コマンドで動的にSQLトレースを取得できます。SQLトレースは,次回のCONNECTから取得されます。
(1) SQLトレースファイルの出力先及びファイル名
SQLトレースファイルの出力先及びファイル名については,「SQLトレース機能」を参照してください。
(2) トレース取得コマンド(pdtrcmgr)
pdtrcmgrは,-dオプションで指定したディレクトリと,UAP実行時に設定されていたクライアント環境定義PDTRCPATHの指定ディレクトリが同じ場合,そのUAPに対してトレース取得の開始又は停止を要求します。
(a) 形式
pdtrcmgr -d PDTRCPATHで指定したディレクトリ名 [ { -b | -e } ] [ -k PDUAPREPLVLで指定可能な値 ] [ -n PDCLTAPNAME] [ -s SQLトレースファイルのサイズ ] [ -o]
(b) オプション
-
-d PDTRCPATHで指定したディレクトリ名
〜<パス名>
トレース取得の開始又は停止をしたいUAPの,実行時に設定されているクライアント環境定義PDTRCPATHの指定値(ディレクトリ名)を,絶対パス名で指定します。
指定したディレクトリとPDTRCPATHのディレクトリが同じすべてのUAPに対して,トレース取得の開始又は停止の指示をします。
-
{ -b|-e }
SQLトレースの取得を開始するか,又は停止するかを指定します。
-b:SQLトレースの取得を開始します。
-e:SQLトレースの取得を停止します。
-
-k PDUAPREPLVLで指定可能な値
クライアント環境定義PDUAPREPLVLの値を指定できます。PDUAPREPLVLの詳細は,「クライアント環境定義(環境変数の設定)」を参照してください。
省略した場合,SQLトレース情報だけ出力されます。-eオプションを指定している場合は,このオプションを指定しても無視されます。
UAP統計レポートについては,「UAP統計レポート機能」を参照してください。
クライアント環境定義PDHSICOPTIONSにUAPREP又はALLを指定している場合,このオプションにはutを含む値を指定する必要があります。PDHSICOPTIONSの詳細は「クライアント環境定義(環境変数の設定)」を参照してください。
-
-n PDCLTAPNAME
クライアント環境定義PDCLTAPNAMEで指定しているUAPだけ対象にする場合に指定します。-eオプションを指定している場合は,このオプションを指定しても無視されます。
-
-s SQLトレースファイルのサイズ
〜<符号なし整数>((0,又は32768〜2000000000))《32768》
SQLトレースファイルのサイズをバイト単位で指定します。
0を指定した場合は,ファイルの最大サイズとなります。32,768〜2,000,000,000を指定した場合は,指定値のファイルサイズとなります。
-eオプションを指定している場合は,このオプションを指定しても無視されます。
-
-o
CONNECT,DISCONNECT単位でSQLトレースファイルをオープン,クローズする場合に指定します。なお,このオプションは,-eオプションを指定している場合には無視されます。
CONNECT,DISCONNECT単位でSQLトレースファイルをオープン,クローズすると,オペレーション単位(SQL単位)でするよりオーバヘッドが削減されるため,SQLトレースを出力するときの時間が短縮できます。
このオプションを省略した場合,オペレーション単位でSQLトレースファイルをオープン,クローズします。
なお,このオプションを指定した場合,SQLトレースファイルをオープンしたままで情報を書き込むため,正常にDISCONNECTできなかったときには,SQLトレース情報が欠落することがあります。
(3) PDSQLTRACEを指定している場合の留意事項
クライアント環境定義PDSQLTRACEを指定している環境でSQLトレース動的取得機能を使用した場合,PDSQLTRACEで指定したSQLトレースと,動的に取得するSQLトレースの両方を出力します。
ただし,Type4 JDBCドライバを使用している場合には,動的に取得するSQLトレースだけを出力します。