15.1.3 再編成時期予測機能
- 〈この項の構成〉
(1) 再編成時期予測機能とは
再編成時期予測機能とは,状態解析結果蓄積機能で蓄積した情報(解析情報表)と運用履歴表の情報を分析して,RDエリアのメンテナンスが必要となる時期(DBメンテナンス予定日)を予測し,メンテナンスの予定日と方法を通知する機能です。再編成時期予測機能については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」を参照してください。
再編成時期予測機能の概要を次の図に示します。
- 注
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RDエリア内にリソースが一つだけある場合(例えば,1RDエリアに1表だけ格納されているなど),解析情報表及び運用履歴表の情報から予測します。RDエリア内にリソースが複数ある場合,解析情報表の情報から予測します。
再編成時期予測機能には,次の二つのレベルがあります。
(2) 再編成時期予測機能を使用する場合の前提条件
再編成時期予測機能を使用する場合,次の準備をしておく必要があります。
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システム定義にpd_rorg_predict=Yを設定する。
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pdmodで解析情報表及び運用履歴表を格納するデータディクショナリ用RDエリアを作成する。
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状態解析結果蓄積機能で4回分以上の解析情報を蓄積する。
(3) 再編成時期の予測の仕方
再編成時期の予測の仕方を次に示します。
(a) 予測レベル1の場合
予測レベル1では,RDエリアの使用中セグメント数の比率が,基準値を超える時期(DBメンテナンス予定日)を予測します。指定した日数以内(監視期間※1)に,その基準値に到達すると予測されたRDエリアについて,メンテナンスが必要であると判断します。メンテナンスが必要な場合,そのメンテナンス方法も通知します。メンテナンス方法は,メンテナンス延長期間※1の指定値によって,再編成した方がよいのか,又はRDエリアの拡張をした方がよいのかを判断します。
なお,基準値については,基準値定義ファイル※2を指定することで変更できます。
- 注※1
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監視期間,及びメンテナンス延長期間は,-Rオプションで指定します。
- 注※2
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基準値定義ファイルは,-cオプションで指定します。
RDエリアの使用中セグメント数の比率と,メンテナンス予定日,監視期間,及びメンテナンス延長期間の関係を次の図に示します。
- (凡例)
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▲:状態解析結果蓄積機能の実行
●:状態解析結果蓄積機能の実行時に取得した使用中セグメント数の比率
t1:再編成時期予測機能の実行
t2:使用中セグメント数の比率の予測線が,基準値に到達する予測日
t3:メンテナンス後に,使用中セグメント数の比率の予測線が,基準値に到達する予測日
(4) 障害発生時にデータベースを最新の状態に回復しない場合の再編成時期予測
障害発生時に,データベースを最新の状態に回復しない場合(バックアップ取得時点への回復,又は範囲指定の回復),そのデータベースの状態で再編成時期予測機能を実行すると,正しい予測ができなくなります。このような運用を行っているシステムで再編成時期予測機能を使用する場合は,状態解析結果蓄積情報のリセットをすれば,正しい予測ができます。
例えば,状態解析結果蓄積機能を実行した後に障害が発生し,バックアップ取得時点(状態解析結果蓄積機能を実行する前の時点)までデータベースを回復したとします。この状態で再編成時期予測機能を実行すると,状態解析結果蓄積情報よりデータベースの内容が古い状態であるため,正しい予測ができなくなります。このような場合に,バックアップ取得時点に回復したときに状態解析結果蓄積情報のリセットを行うと,状態解析結果蓄積情報とデータベースの内容が同じになるため,正しい予測ができるようになります。
状態解析結果蓄積機能のリセットを行う場合,-Iオプションを指定します。