2.103.1 pdstsrmの形式と規則
(1) 機能
HiRDBファイルシステム下のステータスファイルを構成する物理ファイルを削除します。稼働中のHiRDBで使用している(現用又は予備の状態)の物理ファイルは削除できません。このコマンドは,障害が発生して閉塞状態になった物理ファイルを削除する場合に実行します。
(2) 実行者
HiRDB管理者が実行できます。
(3) 形式
(a) HiRDB/シングルサーバの場合
- ユニット用ステータスファイル
pdstsrm 〔{-x ホスト名|-u ユニット識別子}〕 -f 物理ファイル名
- サーバ用ステータスファイル
pdstsrm -s サーバ名 -f 物理ファイル名
(b) HiRDB/パラレルサーバの場合
- ユニット用ステータスファイル
pdstsrm {-x ホスト名|-u ユニット識別子} -f 物理ファイル名 〔-D〕
- サーバ用ステータスファイル
pdstsrm -s サーバ名 〔{-x ホスト名|-u ユニット識別子}〕 -f 物理ファイル名 〔-D〕
(4) オプション
(a) {-x ホスト名|-u ユニット識別子}
ユニット用ステータスファイルを削除する場合,ユニット用ステータスファイルに対応するホストのホスト名,又はユニットのユニット識別子を指定します。HiRDB/シングルサーバの場合,自ホスト又は自ユニットに固定されているので省略できます。
- -x ホスト名 〜<識別子>((1〜32))
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ユニット用ステータスファイルの場合
ユニット用ステータスファイルに対応するホストのホスト名を指定します。
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サーバ用ステータスファイルの場合
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を適用している場合,削除するステータスファイルを作成したディスクがあるホストの,ホスト名を指定します。このホストには,-sオプションで指定したサーバの移動先となる,HAグループにあるユニットがなければなりません。
-sオプションで指定したサーバ,及びシステムマネジャが稼働中の場合は,このオプションを指定しても無視されます。
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を適用していない場合,このオプションと-sオプションを同時に指定すると,このオプションに指定したホストと-sオプションに指定したサーバの現用系のホストが一致しているか,チェックをします。ホスト名が一致しない場合,エラーとなります。
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- -u ユニット識別子 〜<識別子>((4文字))
-
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ユニット用ステータスファイルの場合
ユニット用ステータスファイルに対応するユニットのユニット識別子を指定します。
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サーバ用ステータスファイルの場合
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を適用している場合,削除するステータスファイルを作成したディスクがあるホストの,ユニット識別子を指定します。このユニットは,-sオプションで指定したサーバの移動先となる,HAグループにあるユニットでなければなりません。
-sオプションで指定したサーバ,及びシステムマネジャが稼働中の場合は,このオプションを指定しても無視されます。
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を適用していない場合,このオプションと-sオプションを同時に指定すると,このオプションに指定したユニットの現用系のホストと,-sオプションに指定したサーバの現用系のホストが一致しているか,チェックをします。ホスト名が一致しない場合,エラーとなります。
-
(b) -s サーバ名 〜<識別子>((1〜8))
サーバ用ステータスファイルを削除する場合,サーバ用ステータスファイルに対応するサーバの名称を指定します。
(c) -f 物理ファイル名 〜<パス名>((167文字以内))
削除する物理ファイルの名称を絶対パス名で指定します。物理ファイル名は,HiRDBファイルシステム領域名¥HiRDBファイル名で指定してください。
(d) -D
pdchgconfコマンドでユニットの削除,又はサーバの削除をする場合に指定します。
ユニットの削除,又はサーバの削除する場合,そのユニット又はサーバのステータスファイルを削除します。このオプションを指定した場合,ユニット識別子及びサーバ名のチェックはしません。
このオプションを指定してpdstsrmコマンドを実行する場合,作成するステータスファイルがあるユニットで実行してください。
(5) 規則
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pdstsrmコマンドは,HiRDBの稼働に関係なく実行できます(ただし,HiRDB開始処理中及びHiRDB終了処理中は除きます)。
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pdstsrmコマンドは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。
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HiRDB稼働中に使用していた現用のステータスファイルは削除しないでください。
(6) 注意事項
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pdstsrmコマンドの結果は,コマンド実行時のリターンコード,又はエラーメッセージの有無で確認できます。コマンド実行時のリターンコードが0の場合は正常終了,8の場合は異常終了(オプション指定不正,rsh失敗など),12の場合は異常終了(IPアドレス引き継ぎなし構成の待機系でリトライしたとき)です。
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影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を適用している場合の,-u,及び-sオプションの指定方法を次に示します。
初期設定対象
ユニット又はサーバの状態
ファイル格納先ディスクがあるホスト
-u,及び-sオプションの指定方法
ユニット用ステータスファイル
稼働中
ユニットがあるホスト
どちらか一方を指定します。
停止中
サーバ用ステータスファイル
稼働中
実行系バックエンドサーバがあるホスト
省略できます。
停止中
現用系バックエンドサーバがあるホスト
上記以外のホスト
どちらか一方を指定します。