2.16.1 pdchpathfの形式と規則
(1) 機能
RDエリアの構成ファイルを格納しているHiRDBファイルシステム領域を移動するために,HiRDBファイルに登録されているパス情報を変更します。
(2) 実行者
HiRDB管理者が実行できます。
(3) 形式
pdchpathf 制御文ファイル パス変更情報ファイル
(4) オプション
(a) 制御文ファイル 〜<パス名>
制御文ファイルには変更するファイルの情報を次の形式で記述してください。HiRDB/パラレルサーバの場合,一つの制御文ファイルに複数の制御文を記述できます。制御文にはコメントは記述できません。
制御文
オペランド change path 〔host ホスト名〕 area "HiRDBファイルシステム領域名" 〔area "HiRDBファイルシステム領域名" 〕… ;
- host ホスト名:
-
〜<識別子>((1〜32))
- 【HiRDB/シングルサーバの場合】
-
指定不要です。指定しても無視されます。
- 【HiRDB/パラレルサーバの場合】
-
HiRDBファイルシステム領域を定義しているユニットのホスト名を指定してください。システム定義pdunitの-x又は-cに指定しているホスト名を指定してください。同一のホスト名を複数の制御文に指定することはできません。
- area "HiRDBファイルシステム領域名":
-
〜<パス名>((165文字以内))
変更するHiRDBファイルシステム領域名のパス名称を指定します。
HiRDBファイルシステム領域名は引用符(")で囲んで指定してください。指定したHiRDBファイルシステム領域に格納している最大のHiRDBファイル名長と,HiRDBファイルシステム領域名長が合わせて166文字以内になるようにしてください。
複数のHiRDBファイルシステム領域を変更する場合,それぞれの変更前後のHiRDBファイルシステム領域名が重ならないようにしてください。重なった場合,コマンドがエラーになります。
- <問題のある変更の例>
-
-
HiRDBファイルシステム領域名AのファイルパスをBに変更し,HiRDBファイルシステム領域名BのファイルをAに変更する(ファイル名の入れ替え)。
-
HiRDBファイルシステム領域名AのファイルをBに変更し,HiRDBファイルシステム領域名BのファイルをCに変更する(ファイル名の玉突き)。
-
- <注意事項>
-
マスタディレクトリ用RDエリアの構成ファイルのファイルパスを変更する場合は,最初の制御文に指定してください。最初の制御文に指定しない場合,コマンドがエラー終了します。
(b) パス変更情報ファイル 〜<パス名>
パス変更情報ファイルは,pdchpathnコマンドの入力ファイルです。指定したファイルがある場合はコマンドがエラー終了します。パス変更情報ファイルのサイズを次に示します。
パス変更情報ファイルサイズ(単位:バイト) = 20+b×384
[説明]
- b:
-
制御文に指定したHiRDBファイルシステム領域に作成しているHiRDBファイル数の合計。
(5) 規則
-
pdchpathfコマンドは,HiRDBが停止中のときだけ実行できます。pdchpathfコマンド実行後は,HiRDBを起動してpdchpathnコマンドを実行してください。
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pdchpathfコマンドは,シングルサーバ又はディクショナリサーバがあるサーバマシンで実行してください。
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pdchpathfコマンド実行後は,pdchpathnコマンドの実行が完了するまで再実行できません。変更するHiRDBファイルシステム領域が複数ある場合は,制御文ファイルにすべて記載してください。
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マスタディレクトリ用RDエリアのファイルを変更する場合,先頭の制御文に記載する必要があります。
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pdchpathfコマンドは,HiRDBを正常停止した状態で実行してください。強制終了,異常終了状態で実行した場合,再開始時の更新ログによる回復中にDB破壊となります。
(6) 注意事項
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pdchpathfコマンドのリターンコードを次に示します。
0:正常終了
4:異常終了(回復不要)
8:異常終了(回復要)
pdchpathfコマンドのリターンコードが4の場合は,制御文の情報に問題があります。この場合,制御文ファイルを修正して再実行できます。リターンコードが8の場合は,ファイル更新中にエラーが発生しているため,実行前のバックアップから回復が必要です。なお,リターンコードはKFPH27072-Iメッセージで確認できます。
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リアルタイムSANレプリケーションを使用し,リモートサイトへのデータ反映方式にログ同期方式を適用している場合,pdchpathnコマンド実行後に業務サイトとログ適用サイトのHiRDB構成を同じにしてから,システムログ適用化を実施してください。