2.42.1 pdfssyncの形式と規則
(1) 機能
複製ディスク機能使用時に,障害が発生した(最新状態になっていない)側のHiRDBファイルシステム領域に対して,正常(最新状態になっている)側の内容をコピーします
pdfssyncコマンドはLinux限定です。
(2) 実行者
HiRDB管理者が実行できます。
(3) 形式
pdfssync 〔-s サフィックス名〕 〔-r 同期先〕 〔-k 動作種別〕 〔-S サーバ名〕 -f HiRDBファイルシステム領域名 〔-W 実行監視時間〕
(4) オプション
(a) -s サフィックス名 〜<パス名>((1〜3文字))
-k refを指定,又は-kを省略している場合,システム定義pd_duplicated_fs_suffixオペランドの値を指定します。
-k updを指定している場合,指定不要です。指定しても無視します。
(b) -r 同期先
コピー対象を指定したい場合に,同期先を指定します。
- pri:
-
セカンダリボリュームの内容をプライマリボリュームへコピーします。
- sec:
-
プライマリボリュームの内容をセカンダリボリュームへコピーします。
コピー元が複製ディスク機能用のHiRDBファイルシステム領域ではない場合,コマンドはエラー終了します。
コマンド実行時にKFPI21618-Eメッセージ(理由コードnot determined)が出力された場合に,このオプションを指定してコマンドを再実行してください。
更新可能モードで,HOLD状態のボリュームからOPEN状態のボリュームへ同期をとる同期先の指定はできません。指定する場合は,HiRDBを停止し,参照可能モードで実行してください。ファイルの状態はpdfstatfs -Aコマンドで確認してください。
(c) -k 動作種別 〜《ref》
pdfssyncの動作種別を指定します。次のどちらかを指定してください。
- ref:
-
参照可能モードで動作します。同期するHiRDBファイルシステム領域を更新するコマンドやSQLと同時実行できませんが,参照するコマンドやSQLとは同時実行できます。
- upd:
-
更新可能モードで動作します。同期するHiRDBファイルシステム領域を更新・参照するコマンドやSQLと同時実行できます。なお,一部同時実行できないコマンドがあります。詳細はマニュアル「HiRDB システム運用ガイド」の「複製ディスク機能を用いた系切り替え構成の回復方法」を参照してください。
(d) -Sサーバ名 〜<識別子>((1〜8文字))
- 【HiRDB/シングルサーバの場合】
-
指定不要です。指定しても無視します。
- 【HiRDB/パラレルサーバの場合】
-
-k updを指定している場合,HiRDBファイルシステム領域のあるフロントエンドサーバ,バックエンドサーバ,又はディクショナリサーバを指定します。
-k refを指定,又は-kを省略している場合,指定不要です。指定しても無視します。
(e) -f HiRDBファイルシステム領域名 〜<パス名>((165文字以内))
コピー対象の複製ディスク機能用のHiRDBファイルシステム領域名(プライマリパス)を指定します。
-rオプションを指定していない場合,pdfstatfs -Aコマンドで表示される[duplicated fs]の状態によって,コピー元を決定します。次の表に示すように,状態の組み合わせによってはコピーしない場合があります。その場合,コピーはしないで,KFPI21618-Eメッセージ(理由コードnot determined)を出力してコマンドはエラー終了します。エラー終了した場合,-rオプションを指定してコマンドを再実行してください。
primary |
secondary |
|
---|---|---|
open |
open以外 |
|
open |
コピーしない |
プライマリ→セカンダリにコピー |
open以外 |
セカンダリ→プライマリにコピー |
コピーしない |
(f) -W 実行監視時間 〜<符号なし整数>((0〜3600))
pdfssyncコマンドの実行時間を監視する場合,その監視時間を分単位で指定します。このオプションは-k updを指定したときだけ有効になります。このオプションに指定する値の目安や動作については,マニュアル「HiRDB システム定義」のシステム共通定義pd_cmd_exec_timeオペランドの説明を参照してください。
なお,このオプションに0を指定した場合は,監視を行いません。
また,このオプションを省略した場合は,システム共通定義のpd_cmd_exec_timeオペランドの指定値に従います。
(5) 規則
- 【-k refを指定した場合】
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pdfssyncコマンドは,HiRDBの稼働に関係なく実行できます。
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pdfssyncコマンドは,HiRDBファイルシステム領域があるサーバマシンごとに実行してください。
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このコマンドを使用した回復手順は,対象のHiRDBファイルシステム領域に格納しているHiRDBファイルの種別により異なります。詳細については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」の「複製ディスク機能を用いた系切り替え構成の回復方法」を参照してください。
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- 【-k updを指定した場合】
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pdfssyncコマンドは,HiRDBの稼働中のときだけ実行できます。
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pdfssyncコマンドは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。
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このコマンドを使用した回復手順については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」を参照してください。
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システムマネジャのユニットに,フロントエンドサーバ,バックエンドサーバ,又はディクショナリサーバが存在しない場合,システムマネジャのユニットのHiRDBファイルシステム領域に対して-k updを指定した同期の取得はできません。-k refを指定して実行してください。
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