15.10 RDエリアを格納しているHiRDBファイルシステム領域を移動する方法
実行者 HiRDB管理者
データベースに格納するデータの増加に伴い,データベース容量が満杯になり,RDエリアを配置するディスクの変更が必要になる場合があります。ディスクの変更に当たり,RDエリアを別のディスクに移動する必要がありますが,通常,RDエリアを移動する場合は対象のRDエリアをすべて再作成する必要があります。
再作成しないでHiRDBファイルシステム領域を別のディスクに移動するには,次の方法があります。
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パス名を変更しないで移動する方法
パス名を変更しないで別ディスクに移動するには,シンボリックリンクを使用します。移動元には移動先のHiRDBファイルシステム領域を参照するシンボリックリンクを作成することによって,RDエリアの再作成を回避できます。また,HiRDBで指定するファイルシステム領域名(定義,制御文,コマンドの引数,及びバッチファイルでの指定など)の変更は不要になります。
HiRDBファイルシステム領域に対してシンボリックリンクを作成する方法,及び適用条件については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」の「pdfmkfs(HiRDBファイルシステム領域の初期設定)」を参照してください。
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パス名を変更して移動する方法
別ディスクに移動して,HiRDBが管理しているパス名称も変更するには,ファイルパス変更コマンドを使用します。HiRDBで指定するファイルシステム領域名の変更が必要ですが,複数のマシンで動作していたHiRDBを一つのマシンに集約する場合などで,ファイルパス名称が重なるときに使用します。
格納しているRDエリアの種類によって,それぞれの方法でHiRDBファイルシステム領域を移動できるかどうか異なります。移動できるHiRDBファイルシステム領域を次の表に示します。
表15‒7 移動できるHiRDBファイルシステム領域 格納しているRDエリアの種類
HiRDBの稼働状態
稼働中
停止中
シンボリックリンク
ファイルパス変更コマンド
シンボリックリンク
ファイルパス変更コマンド
マスタディレクトリ用RDエリア
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データディレクトリ用RDエリア
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データディクショナリ用RDエリア
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データディクショナリLOB用RDエリア
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ユーザ用RDエリア
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ユーザLOB用RDエリア
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レジストリ用RDエリア
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レジストリLOB用RDエリア
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リスト用RDエリア
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