15.8.3 HiRDBファイルシステム領域を自動的に拡張する方式
この方式の場合,RDエリアの自動増分でHiRDBファイルシステム領域サイズの上限を超える場合,HiRDBファイルの最大サイズ(64ギガバイト)まで自動的にHiRDBファイルシステム領域を拡張します。そのため,この方式のRDエリアがあるディスクの見積もりは,RDエリアの最大サイズが次のようになる点を考慮してください。
- この方式の場合のRDエリアの最大サイズ
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一つのRDエリアに一つのHiRDBファイルの場合:64ギガバイト
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一つのRDエリアに複数のHiRDBファイルの場合:
自動増分対象ファイル以外のHiRDBファイルの総容量+(自動増分対象ファイル数※×64ギガバイト)
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(1) 自動増分の設定方法
自動増分の設定手順を次に示します。
- 〈手順〉
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必要があれば,HiRDBシステム定義を変更します。
pd_rdarea_extension_timingオペランドで自動増分契機を指定します。自動増分の契機については,「自動増分の契機」を参照してください。
pd_rdarea_expand_formatオペランドで自動増分時に拡張するHiRDBファイルシステム領域を初期化するかどうかを指定します。初期化については,「自動増分時に拡張するHiRDBファイルシステム領域の初期化」を参照してください。
pd_rdarea_extension_fileオペランドで自動増分の対象ファイルを指定します。自動増分の対象ファイルについては,「自動増分の対象ファイルの選択基準」を参照してください。
HiRDBシステム定義の変更方法については,「HiRDBシステム定義を変更する方法」又は「HiRDBの稼働中にHiRDBシステム定義を変更する方法(システム構成変更コマンド)」を参照してください。
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pdfmkfsコマンドでHiRDBファイルシステム領域を作成するときに,-aオプションを指定します。このとき,-iオプションを指定して,HiRDBファイルシステム領域を初期化することをお勧めします。
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RDエリアを作成するときにユティリティの制御文※で増分セグメント数を指定します。
- 注※
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データベース初期設定ユティリティ,データベース構成変更ユティリティ,又はレジストリ機能初期設定ユティリティのCREATE RDAREA,EXPAND RDAREA,INITIALIZE RDAREA,ALTER RDAREA文で指定できます。
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(2) 自動増分時に拡張するHiRDBファイルシステム領域の初期化
raw I/O機能を適用しないHiRDBファイルシステム領域にRDエリアを割り当てる場合,そのHiRDBファイルシステム領域がスパースファイルになることがあります。スパースファイルは,データ・ブロックに対して割り当てられていない領域を持つファイルのことで,ファイルに書き込まれた部分の領域だけが割り当てられます。このようにHiRDBファイルシステム領域が事前に確保されないため,デファードライト処理でディスクに書き込むときに,ディスクの容量不足が発生するおそれがあります。RDエリアの自動増分時にディスクの容量不足が発生すると,そのRDエリアが障害閉塞します。このとき,自動増分時に拡張するHiRDBファイルシステム領域を初期化する設定(システム共通定義のpd_rdarea_expand_formatオペランドにYを指定)にしておくと,RDエリアは障害閉塞しません。ただし,初期化処理時にディスクへの入出力が発生するため,その分,次に示すトランザクションの処理に時間が掛かります。
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初期化しているセグメントを更新するトランザクション
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自動増分で新規セグメントを割り当てるトランザクション
このため,初期化しない(省略値)ことをお勧めします。初期化することをお勧めするのは,「RDエリアの自動増分を適用する場合の運用」の「容量を監視する運用ができない場合」です。
なお,自動増分時にHiRDBファイルシステム領域を初期化する場合,遅延が発生することを考慮して増分セグメント数を決定してください。