9.12.4 方法2で時刻を遅らせた後で障害が発生した場合のデータベースの回復
「方法2で時刻を遅らせる場合」の手順に従って時刻を遅らせた後で障害が発生した場合の回復の方法について説明します。
時刻を遅らせた後で障害が発生した場合の例を次の図に示します。この例を使用して説明します。
(1) 最新の同期点までデータベースを回復する場合の対処
障害発生直前の最新の同期点までデータベースを回復するには,次のように対処します。
- アンロードレスシステムログ運用をしていないとき
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時刻を遅らせた後に取得したバックアップファイル2,及びバックアップ取得後のログ2のアンロードログファイルを使用して,pdrstrコマンドを実行します。
- アンロードレスシステムログ運用をしているとき
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時刻を遅らせ,HiRDBを開始した後で取得したバックアップファイル3,及びログ2のシステムログファイルを使用して,pdrstrコマンドを実行します。
(2) バックアップファイルを使用できない場合の対処
時刻を遅らせた後でバックアップの取得を忘れたり,取得したバックアップファイルが破損したりして,バックアップを使用できない場合,次の手順で回復できます。
- アンロードレスシステムログ運用をしていないとき
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時刻を遅らせる前に取得したバックアップファイル1,及びログ1のアンロードログファイルを使用して,pdrstrコマンドで時刻を遅らせる状態までデータベースを回復します。
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時刻を遅らせた後のログ2のアンロードログファイルを使用して,pdrstrコマンドで障害発生直前の最新の同期点までデータベースを回復します。
- 注意事項
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基本的には,ログだけを使用したデータベースの回復は,バックアップだけを使用した回復の後で実行する必要があります。上記に示したバックアップを使用できない場合の回復手順は,この節に記載している手順どおりに時刻を変更した場合にだけ実行してください。
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- アンロードレスシステムログ運用をしているとき
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バックアップファイル3が使用できないときは,バックアップファイル2を使用してバックアップファイル2取得時点までデータベースを回復します。バックアップファイル2も使用できないときは,バックアップファイル1を使用してバックアップファイル1取得時点までデータベースを回復します。