付録D.11 回復不要FES(HiRDB/パラレルサーバ限定)
フロントエンドサーバのユニットが異常終了した場合,このフロントエンドサーバから実行していたトランザクションが未決着状態になることがあります。未決着状態のトランザクションはデータベースの排他を確保しているため,ほかのトランザクションのデータベースへの参照又は更新が制限されます。未決着状態のトランザクションはフロントエンドサーバから決着処理を行う必要があるため,フロントエンドサーバのユニットの障害を回復した後にユニットを再開始する必要がありました。
回復不要FESを使用すると,フロントエンドサーバのユニットが異常終了した場合に未決着状態となっていたトランザクションを自動的に決着できます(フロントエンドサーバの再開始を待たないでトランザクションを決着できます)。これによって,フロントエンドサーバのユニットを系切り替え構成にしないアプリケーションサーバに配置して,フロントエンドサーバのユニットを縮退運用できます。
また,pdrplstart及びpdrplstopコマンドは,すべてのユニットとサーバが稼働中の場合に実行できますが,回復不要FESを使用しているときは,回復不要FES又は回復不要FESユニットが停止していても実行できます。
回復不要FESについては,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。