26.17.5 高速系切り替え機能使用時の注意事項
(1) 待機系HiRDB(ユニット)を再度開始する必要がある操作
次の表に示す操作内容を実施したあと,実行系HiRDB(ユニット)の再起動を実施したかどうかで,待機系HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合は待機系ユニット)を一度終了してから再度開始する必要があります。待機系HiRDBを再度開始しないと,系切り替えが発生したときに待機系HiRDBが異常終了します。
分類 |
条件 |
待機系HiRDB(ユニット)を再度開始する必要の有無 |
||
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操作内容 |
実行系HiRDB(ユニット)の再起動の有無 |
|||
SQLの実行 |
定義系SQLの実行 |
なし |
− |
|
あり |
○ |
|||
HiRDBシステム構築後最初の抽象データ型の定義(CREATE TYPE文の実行) |
なし |
○ |
||
あり |
○ |
|||
運用コマンド又はユティリティの実行 |
データベース構成変更ユティリティ(pdmod)の実行 |
監査人の登録 |
なし |
− |
あり |
− |
|||
RDエリアの属性変更 |
なし |
○ |
||
あり |
○ |
|||
監査証跡表の作成 |
なし |
− |
||
あり |
○ |
|||
上記以外の操作 |
なし |
○※1 |
||
あり |
○※1 |
|||
HiRDBシステム構築後最初のpdplgrgstコマンドの実行(CREATE TYPE文の実行) |
なし |
○ |
||
あり |
○ |
|||
システム 共通定義の変更 |
次のどれかの定義の変更
|
なし |
− |
|
あり |
○ |
- (凡例)
-
○:待機系HiRDB(ユニット)を再度開始する必要があります。
−:待機系HiRDB(ユニット)を再度開始する必要はありません。
- 注※1
-
HiRDB/パラレルサーバの場合で,DSを配置しているユニットに高速系切り替え機能を適用している場合,その待機系ユニットの再起動も実施する必要があります。実施していない場合,そのユニットで系切り替えが発生すると異常終了します。
待機系HiRDBが異常終了した場合は,待機系HiRDBをpdstartコマンド(HiRDB/パラレルサーバの場合はpdstart -u又はpdstart -qコマンド)で開始してください。
(2) RDエリアのオープン契機について
高速系切り替え機能の対象になる待機系ユニットは,待機状態のときにRDエリアをオープンしていません。また,系の切り替え時間を最小限に抑えるため,系切り替えの発生時に全面回復で必要なRDエリアだけをオープンして,そのほかのRDエリアはオープンしません。したがって,RDエリアのオープン契機は次のようになります。
-
pd_rdarea_open_attribute_useオペランドにNが指定されている場合,指定値に関係なくYが指定されているものとみなします。
-
系切り替え発生時は,RDエリアオープン契機がINITIALの場合,指定値に関係なく,DEFERが指定されているものとみなします。
RDエリアのオープン契機については,「RDエリアのオープン契機を変更する方法(RDエリアの属性変更)」を参照してください。
(3) OLTP製品と連携している場合
次に示す条件をすべて満たす場合は注意が必要です。
-
高速系切り替え機能を使用している(HiRDB/パラレルサーバの場合はシステムマネジャのユニットを高速系切り替え機能の対象にしている)
-
X/Openに従ったAPIを使用したOLTP製品(OpenTP1又はTPBroker for C++など)と連携している
-
HiRDBクライアントのバージョンが06-02-/A以前である
-
OLTP製品のクライアント環境変数にHiRDB_PDHOSTを指定している
-
現用系が待機系として待機完了状態になっている
この場合,OLTP製品が未決着トランザクションの回復処理をすると,X/Openに従ったAPIがエラーリターンしてトランザクションが回復されないことがあります。この現象が発生する場合は,HiRDBクライアントのバージョンを06-02-/B以降にバージョンアップしてください。業務を停止させたくないなどの理由でHiRDBクライアントのバージョンアップがすぐにできない場合は,現用系HiRDB(ユニット)を待機系から実行系に系を切り替えてください。ただし,これは一時的な対応策です。HiRDBクライアントのバージョンアップで対応してください。