26.12.8 スタンバイレス型系切り替え機能使用時の注意事項
(1) 代替BESユニット又は代替部を再度開始する必要がある操作(1:1スタンバイレス型系切り替え機能限定)
次の表に示す操作内容を実施したあと,実行系サーバを配置しているユニットの再起動を実施したかどうかで,代替部を再度開始する必要があります。代替部を再度開始しないと,系切り替えが発生したときに代替部が異常終了します。
分類 |
条件 |
代替BESユニット(代替部)を再度開始する必要の有無 |
||
---|---|---|---|---|
操作内容 |
実行系サーバを配置しているユニットの再起動の有無 |
|||
SQLの実行 |
定義系SQLの実行 |
なし |
− |
|
あり |
○ |
|||
HiRDBシステム構築後最初の抽象データ型の定義(CREATE TYPE文の実行) |
なし |
○ |
||
あり |
○ |
|||
運用コマンド又はユティリティの実行 |
データベース構成変更ユティリティ(pdmod)の実行 |
監査人の登録 |
なし |
− |
あり |
− |
|||
RDエリアの属性変更 |
なし |
○ |
||
あり |
○ |
|||
監査証跡表の作成 |
なし |
− |
||
あり |
○ |
|||
上記以外の操作 |
なし |
○※1 |
||
あり |
○※1 |
|||
HiRDBシステム構築後最初のpdplgrgstコマンドの実行(CREATE TYPE文の実行) |
なし |
○ |
||
あり |
○ |
|||
システム共通定義の変更 |
次のどれかの定義の変更
|
なし |
− |
|
あり |
○ |
- (凡例)
-
○:代替BESユニット(代替部)を再度開始する必要があります。
−:代替BESユニット(代替部)を再度開始する必要はありません。
- 注※1
-
DSを配置しているユニットに高速系切り替え機能を適用している場合,その待機系ユニットの再起動も実施する必要があります。実施していない場合,そのユニットで系切り替えが発生すると異常終了します。
代替部が異常終了した場合は,pdstart -q -cコマンドで代替部を開始してください。
なお,代替中に前記の操作をした場合は,正規BESユニットを一度終了してから再度開始してください。正規BESユニットを再度開始しないと,系切り替え(系の切り戻し)が発生したときに正規BESユニットが異常終了します。正規BESユニットが異常終了した場合は,正規BESユニットをpdstart -qコマンド又はpdstart -uコマンドで開始してください。
(2) RDエリアのオープン契機について
(a) 1:1スタンバイレス型系切り替え機能使用時の場合
1:1スタンバイレス型系切り替え機能では系の切り替え時間を最小限に抑えるため,系切り替えの発生時に全面回復で必要なRDエリアだけをオープンして,そのほかのRDエリアはオープンしません。したがって,正規BES下のRDエリアのオープン契機は次のようになります。
-
系切り替えが発生した場合,系の切り戻し時に代替部の全サーバプロセスが終了しないかぎり系を切り戻せないため,代替部のRDエリアのオープン契機はSCHEDULE属性になります。
-
障害が回復して正規BESに系を切り戻した場合,正規BES下のINITIAL又はDEFER属性のRDエリアのオープン契機はDEFER属性になります。SCHEDULE属性のRDエリアはSCHEDULE属性のままです。
RDエリアのオープン契機については,「RDエリアのオープン契機を変更する方法(RDエリアの属性変更)」を参照してください。
(b) 影響分散スタンバイレス型系切り替え機能使用時の場合
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能では,系切り替え時間を最小限に抑えるため,系切り替えの発生時に全面回復で必要なRDエリアだけをオープンして,そのほかのRDエリアはオープンしません。したがって,RDエリアのオープン契機は次のようになります。
-
pd_rdarea_open_attribute_useオペランドにNが指定されている場合,指定値に関係なくYが指定されているものとみなします。
-
系切り替え発生時は,RDエリアオープン契機がINITIALの場合,指定値に関係なく,DEFERが指定されているものとみなします。
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を使用した場合のRDエリアオープン契機については,マニュアル「HiRDB システム定義」のpd_rdarea_open_attribute_useオペランド,及びpd_rdarea_open_attributeオペランドの説明を参照してください。