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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(Windows(R)用)


9.5.1 ユーザ数が増えた場合に見直す項目

ここでは,ユーザ数が増えた場合に見直す項目について説明します。

〈この項の構成〉

(1) HiRDBシステム定義のオペランド

ユーザ数が増えた場合,次に示すオペランドの指定値を見直す必要があります。

注※

pd_max_server_processオペランドを省略すると,このオペランドの値をHiRDBが自動計算します。

(2) HiRDBが使用する共用メモリ

HiRDBが使用する共用メモリ(mapped file)が増加します。そのため,%PDDIR%下のファイルシステムを圧迫します。その場合,KFPO00113-Eメッセージでエラーが通知されるのでメッセージを基に対策してください。

共用メモリ及びセマフォに関する数値が実際にどのくらいになるかは,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。

(3) HiRDBが使用するポート数

ユーザ数が増えた場合,HiRDBが使用するポート数が増加します。ポート数が不足すると,処理が中断したり,ほかのプログラムの通信処理に影響を与えたりします。OSが自動的に割り当てるポート数はOSによって異なるため,各サーバマシンのネットワークに関する設定を確認してください。HiRDBが使用するポート数については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。

OSが自動的に割り当てるポート数で足りない場合は,pd_registered_portオペランドでHiRDBが使用するポート番号を範囲指定してください。詳細については,「通信処理で使用するポート番号を範囲指定する方法」を参照してください。

(4) 排他制御用プールサイズ

ユーザ数が増えた場合,排他要求数が増加します。その結果,排他制御用プールサイズの不足によるエラーが発生することがあります(KFPS00443-Iメッセージが出力されます)。この場合,pd_lck_pool_sizeオペランドの指定値を見直してください。

なお,排他制御用プールサイズ不足がフロントエンドサーバで発生した場合は,pd_fes_lck_pool_sizeオペランドの指定値を見直してください。排他制御用プールサイズ不足がどのサーバで発生したかは,KFPS00443-Iメッセージに表示されます。

(5) ステータスファイルの容量

ステータスファイルの容量が増加します。ステータスファイルの容量見積もりは,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。

容量見積もりの後に,ステータスファイルを再作成してください。

ステータスファイルを再作成する場合,pdstsinitコマンドの-cオプションの指定値(レコード数)を大きくしてください。

なお,ユニット用ステータスファイル,及びサーバ用ステータスファイルの両方とも再作成してください。

(6) HiRDB購入時の契約ユーザ数を超える場合

HiRDB購入時の契約ユーザ数を超える場合は,新たにHiRDBアップグレードが必要となります。