29.3.1 基本ユニットの構築
拡張ユニットを除いたHiRDB(すべての基本ユニット)には,システムマネジャ,及びディクショナリサーバを含め,一つ以上のフロントエンドサーバ及びバックエンドサーバを含めてください。含めていない場合,HiRDBが開始できません。
基本ユニットの構築手順を次に示します。作業の詳細については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。
- 参考
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既にHiRDB/パラレルサーバを使用していて,新規にバッチジョブ分散実行システムを導入する場合,基本ユニットの構築は,2.に示すHiRDBシステム定義の変更だけでかまいません。
- 〈手順〉
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基本ユニットがあるサーバマシンにHiRDBをインストールします。
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HiRDBシステム定義を作成します。
拡張ユニットを使用する場合,指定が必要なオペランド,指定値に考慮が必要なオペランドがあります。
拡張ユニットを使用する場合に指定が必要なオペランド
システム共通定義の次のオペランドに拡張ユニットを指定します。
オペランド
指定値
指定内容
pdunit
拡張ユニットのユニット識別子
拡張ユニットのユニット識別子を指定します。
次の注意点があります。
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pdunitに指定するホスト名は,OSへのホスト名登録が必要になります。
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pdunitに指定するホスト名に対応するIPアドレスを基本ユニット構築時に必ず活性化してください。詳細は「pdunitに指定するホスト名に対応するIPアドレスについての注意事項」を参照してください。
pdstart
拡張ユニットのサーバ名
拡張ユニットのサーバ名を指定します。
pd_system_expand_unit
拡張ユニットのユニット識別子
拡張ユニットのユニット識別子を指定します。このオペランドを指定すると,拡張ユニットを使用する設定になります。
システムマネジャ,又はディクショナリサーバがあるユニットは指定しないでください。
拡張ユニットを使用する場合に指定値に考慮が必要なオペランド
システム共通定義の次のオペランドは,拡張ユニットを使用することを考慮して指定値を設定する必要があります。
オペランド
指定値
考慮点
pd_max_rdarea_no
RDエリアの最大数
拡張ユニットで使用するRDエリアも含めて指定してください。
含めていないと,拡張ユニットの構築時にRDエリアの追加ができません。その場合はHiRDBを終了し,オペランドの指定値を変更してください。
pd_max_file_no
RDエリアを構成するHiRDBファイルの最大数
拡張ユニットで使用するHiRDBファイルも含めて指定してください。
含めていないと,拡張ユニットに構築時にHiRDBファイルが追加できません。その場合はHiRDBを終了し,オペランドの指定値を変更してください。
pdbuffer
グローバルバッファを割り当てるRDエリアやバッファサイズ
拡張ユニットで使用するRDエリア名が決まっている場合,そのRDエリアにグローバルバッファを割り当ててください。RDエリア名が決まっていない場合,-oオプション指定のグローバルバッファを拡張ユニットで使用することを考慮し,サイズを見積もってください。
拡張ユニットのRDエリアに割り当てるグローバルバッファを考慮していないと,性能に影響を与えるおそれがあります。その場合は,グローバルバッファの動的変更,又はHiRDBシステム定義を変更して,グローバルバッファを割り当ててください。
pd_max_users
最大同時接続数
拡張ユニットに接続する分も含めて指定してください。
含めていないと,同時接続数が制限されます。その場合はHiRDBを終了し,オペランドの指定値を変更してください。
システム定義のチェック
基本ユニットのシステム定義をチェックする場合,拡張ユニットの環境をまだ準備していないときは,pdconfchk -uコマンドで各基本ユニットを指定してください。-uオプションを指定しないと,準備していない拡張ユニットの定義チェックがエラーになります。
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HiRDBファイルシステム領域を作成します。
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システムファイルを作成します。
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システム用RDエリアを作成するための制御文ファイルを準備します。
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HiRDBを初期開始します。
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システム用RDエリアを作成します。
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各RDエリアを作成します。
必要に応じて,ユーザ用RDエリア,ユーザLOB用RDエリアなどを作成します。
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HiRDBを終了します。
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