26.3.4 HiRDBに関する準備
実行者 HiRDB管理者
ここでは,HiRDBに関する準備方法について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 前提条件及び注意事項
(a) 現用系と予備系で一致させること
現用系及び予備系で,次に示すことを一致させてください。
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HiRDB及び関連プログラムプロダクトのバージョン
-
HiRDB管理者の環境(ログイン名,ユーザID,グループID,環境変数)
-
HiRDB運用ディレクトリの絶対パス名
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HiRDBシステム定義の内容
-
HiRDBファイルの設定形式
-
ユーザの実行形式プログラム
(b) 環境設定に関する注意事項
-
現用系及び予備系の両方にHiRDBの環境設定を行ってください。また,現用系及び予備系HiRDBのバージョンを合わせてください。また,HiRDBをバージョンアップする場合は,現用系及び予備系の両方をバージョンアップしてください。
-
HiRDB運用ディレクトリを共有ディスク上に作成しないでください。
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DNSサーバを使用しない場合は再配置可能なIPアドレスをhostsファイルに登録してください。
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次に示す製品をインストールして環境設定をしてください。
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Hitachi HA Toolkit Extension(現用系及び予備系のマシン):クラスタソフトウェアがHAモニタの場合は不要です。
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回復不要FESユニットには系切り替え機能を適用できません。
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マルチスタンバイ構成を適用する場合は,クラスタソフトウェアのマルチスタンバイ機能を有効にする必要があります。マルチスタンバイ機能の設定方法については,各クラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。
(c) リソースに関する注意事項
同一サーバマシン内に複数のHiRDBを構成する場合は,待機系HiRDBを含むすべてのHiRDBユニットで確保する共用メモリ量を合算の上,メモリ不足がないか確認してください。待機系HiRDBを含むHiRDBユニットの停止,又は系を切り替えた場合,ユニットコントローラ用共用メモリについては次回HiRDBユニット起動時に解放されます。各共用メモリの確保,解放契機については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」の「HiRDBのメモリ所要量」を参照してください。
(2) 共有ディスク装置の準備
現用系と予備系で共有する外付けハードディスクが必要です。このハードディスクを共有ディスク装置といいます。
(a) 共有ディスクの割り当て
共有ディスクの割り当てを次の図に示します。
- 〔説明〕
-
ユニット単位の切り替えのためユニットごとに共有ディスクを割り当てます。
共有ディスク装置には次に示すHiRDBファイルシステム領域を作成します。
-
RDエリア用のHiRDBファイルシステム領域
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システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域
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バックアップファイル用のHiRDBファイルシステム領域
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アンロードログファイル用のHiRDBファイルシステム領域
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インデクス情報ファイル用HiRDBファイルシステム領域(プラグインインデクス遅延一括作成機能を使用する場合)
- 注意事項
-
-
これらのHiRDBファイルシステム領域は両方(現用系及び予備系)のHiRDBから同じパス名で参照できるように設定してください。
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共用RDエリア用HiRDBファイルシステム領域を作成した共有ディスクは全ユニットから読み書きモードでアクティブにしておく必要があります。このため,系切り替え機能に伴って非アクティブ化,及びアクティブ化をしてはなりません。
-
通常ファイルでは,ディスクに反映されない状態(例えば,HiRDBで書き込み完了していても,OSキャッシュ上に残っている状態など)で系が切り替わると,更新内容が失われることがあるため,キャラクタ型スペシャルファイルを推奨します。ただし,系切り替えが発生してもOSがデータを保証する通常ファイル(ジャーナルファイルシステム)であれば,次に示すファイルを共有ディスク上に配置してもかまいません。
・pdlogunldコマンド又は自動ログアンロード機能でアンロードするアンロードログファイル
・データベース複写ユティリティ(pdcopy)で取得するバックアップファイル
・データベース再編成ユティリティ(pdrorg)で作成するアンロードデータファイル
-
(b) 共有ディスクのアクセス制御
系切り替え機能を使用する場合,系の切り替え元と切り替え先の両方から同時に共有ディスクにアクセスが行われると,データベースが壊れる可能性があります。そのため,両方の系から共有ディスクをアクセスできないように制御を行う必要があります。共有ディスクのアクセス制御は,クラスタソフトウェアが行うか,又はHiRDBが行います。
なお,通常は,「クラスタソフトウェアによる共有ディスクのアクセス制御」の方法で共有ディスクのアクセス制御を行います。「HiRDBによる共有ディスクのアクセス制御」の方法は,HAモニタ 01-08以降が前提条件になります。
- クラスタソフトウェアによる共有ディスクのアクセス制御
-
クラスタソフトウェアが共有ディスクのアクセス制御を行います。実行系をアクティブに,待機系及び停止中の系を非アクティブに制御し,実行系だけが共有ディスクにアクセスできるようにします。クラスタソフトウェアによる共有ディスクのアクセス制御を次の図に示します。
図26‒61 クラスタソフトウェアによる共有ディスクのアクセス制御 - 〔説明〕
-
非アクティブの系からは共有ディスクをアクセスできません。そのため,実行系だけが共有ディスクにアクセスできます。
共有ディスクの切り替え方法(アクティブ,非アクティブの切り替え方法)については,クラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。
なお,HAモニタを使用している場合は,HAモニタのserver定義文のdiskオペランドを指定してください。
- HiRDBによる共有ディスクのアクセス制御
-
HiRDBによる共有ディスクのアクセス制御は,HAモニタ 01-08以降が前提条件になります。
HiRDBが共有ディスクのアクセス制御を行います。この場合,共有ディスクの切り替え(アクティブ,非アクティブの切り替え)は行いません。次に示す流れで系が切り替わります。
-
系が切り替わる障害が発生しました。
-
切り替え元の系ですべてのサーバプロセスが終了したことをHiRDBが確認します。
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系が切り替わります。
-
切り替え先の系から共有ディスクへのアクセスを開始します。
HiRDBによる共有ディスクのアクセス制御を次の図に示します。
図26‒62 HiRDBによる共有ディスクのアクセス制御 -
-
適用基準
次に示す場合にHiRDBによる共有ディスクのアクセス制御を行ってください。
-
共用RDエリアを使用する場合
共用RDエリアを使用する場合,バックエンドサーバがあるすべてのサーバマシンから,共用RDエリアがある共有ディスクをアクティブにする必要があります。そのため,更新可能BESと参照専用BESが同一サーバマシンにある場合に,更新可能BESが系切り替え対象となり,共有ディスクの切り替えが発生すると,参照専用BESから共用RDエリアが参照できなくなります。そのため,「クラスタソフトウェアによる共有ディスクのアクセス制御」の方法が使用できません。
-
ログ同期方式のリアルタイムSANレプリケーションを使用する場合
ログ同期方式のリアルタイムSANレプリケーションを使用する場合,ログ適用サイトにTrueCopyを使用してシステムファイルをリモートコピーします。TrueCopyを使用する場合はLVMを使用できませんが,HAモニタがアクセス制御できる共有ディスクはLVMを前提としているため,「クラスタソフトウェアによる共有ディスクのアクセス制御」の方法が使用できません。
-
-
HiRDBの環境設定
HiRDBシステム定義に次に示すオペランドを指定してください。
-
pd_ha_prc_cleanup_check = Y
このオペランドにYを指定すると,ユニット内の全サーバプロセスの終了後に系を切り替えます。
-
pd_ha_switch_timeout = Y
ディスクへの入出力処理中などが原因で,サーバプロセスが終了しないために系を切り替えられないことがあります。このオペランドにYを指定すると,このような場合に,HAモニタがサーバ(HiRDB)のスローダウンとして系をリセットし,系を切り替えられます。
-
-
HAモニタの環境設定
HAモニタのserver定義文に次に示すオペランドを指定してください。
-
pairdown
このオペランドにuse:serv_slowを指定してください。
系の切り替え元でサーバプロセスが終了しない場合や,HiRDBがスローダウンした場合など,サーバプロセスの終了が確認できないことがあります。このような現象が発生すると,系を切り替えられません。このオペランドを指定すると,スローダウンなどによってサーバプロセスの終了を確認できない場合に,系をリセットして系を切り替えられます。
-
disk
HAモニタで共有ディスクのアクセス制御をしないため,このオペランドを省略してください。
-
(3) HiRDBシステム定義の作成
(a) HiRDBシステム定義ファイルの構成
現用系,予備系とも同じHiRDBシステム定義を使用します。現用系のHiRDBシステム定義を作成した後に,そのHiRDBシステム定義を予備系にコピーしてください。HiRDB/シングルサーバ,及びHiRDB/パラレルサーバのHiRDBシステム定義ファイルの構成例を次の図に示します。
(b) ユーザサーバホットスタンバイの場合に設定するHiRDBシステム定義のオペランド
ここでは,ユーザサーバホットスタンバイを使用した場合に設定するHiRDBシステム定義のオペランドについて説明します。関連するオペランドを次の表に示します。
オペランド名 |
説明及び注意事項 |
|
---|---|---|
系切り替え機能を使用する場合に指定します。 |
||
ユニットに系切り替え機能を適用している場合は指定しないでください。 システム内で系切り替え機能を適用しないユニットがある場合,又はシステム内に回復不要FESユニットがある場合は,そのユニットのユニット制御情報定義のpd_ha_unitオペランドにnouseを指定します。 |
||
系切り替え機能をモニタモードで運用するか,サーバモードで運用するかを指定します。 monitor:系切り替え機能をモニタモードで運用します。 server:系切り替え機能をサーバモードで運用します。 ユーザサーバホットスタンバイを使用する場合は,serverを指定してください。 |
||
ユーザサーバホットスタンバイを使用するかどうかを指定します。 Y:ユーザサーバホットスタンバイを使用します。 N:ユーザサーバホットスタンバイを使用しません。 |
||
このオペランドはサーバモードの場合に指定できます。モニタモードの場合にこのオペランドを指定しても無効になります。 系切り替え時のHiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)の内部停止処理がサーバ障害監視時間を超えた場合に,HiRDBの内部停止処理を待たないで系を切り替えるかどうかを指定します。ここでいうサーバ障害監視時間とは,HAモニタ又はHitachi HA Toolkit Extensionのpatrolオペランドに指定した時間のことです。 HAモニタのpatrolオペランドについては,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。Hitachi HA Toolkit Extensionのpatrolオペランドについては,マニュアル「Hitachi HA Toolkit」を参照してください。 Y:系切り替え時のHiRDBの内部停止処理がサーバ障害監視時間を超えた場合,HiRDBの内部停止処理を待たないで系を切り替えます。このとき,HiRDBのスローダウンとして系を切り替えます。 N:系切り替え時のHiRDBの内部停止処理が終わるまで系を切り替えません。 |
||
サーバプロセスが終了するまで系の切り替え処理を待ち合わせるかどうかを指定します。詳細については,「共有ディスクのアクセス制御」を参照してください。 |
||
このオペランドはAIX版及びLinux版限定のオペランドです。 系切り替え失敗時の自動再起動機能を使用するかどうかを指定します。系切り替え失敗時の自動再起動機能については,マニュアル「HiRDB 解説」の「系切り替え失敗時の自動再起動機能」を参照してください。 ignore:系切り替え失敗時の自動再起動機能を使用しません。 retry:系切り替え失敗時の自動再起動機能を使用します。 このオペランドにretryを指定する場合は,HAモニタのserver定義文のswitch_errorオペランドにretryを指定してください。 |
||
系切り替えの実行時間監視機能を使用する場合に,系切り替え処理の監視時間を指定します。系切り替えの実行時間監視機能については,マニュアル「HiRDB 解説」の「系切り替えの実行時間監視機能」を参照してください。 0:系切り替えの実行時間監視機能を使用しません(系切り替え処理時間を監視しません)。 0以外:系切り替えの実行時間監視機能を使用します。指定した監視時間を過ぎても系切り替え処理が完了しなかった場合は,HiRDB(ユニット)を異常終了させます。 監視時間の指定値の目安は,マニュアル「HiRDB システム定義」を参照してください。 系切り替え失敗時の自動再起動機能を使用している場合,このオペランドのデフォルト値は900です。 |
||
HiRDB(ユニット)の開始方法に関するオペランドです。指定値の目安を次に示します。 ユーザサーバホットスタンバイの場合は次のように指定してください。
|
||
現用系の標準ホスト名を指定します。 |
||
-x |
現用系のホスト名を指定します。マルチスタンバイ構成の場合は,IPアドレスを引き継ぐホスト名を指定してください。 |
|
-u |
ユニット識別子を指定します。 |
|
-d |
HiRDB運用ディレクトリ名を指定します。マルチスタンバイ構成の場合は,現用系とすべての予備系で同じディレクトリ名を指定してください。 |
|
-c |
予備系のホスト名を指定します。IPアドレスを引き継がない場合に指定します。 |
|
-p |
HiRDBのポート番号を指定します。 |
|
-s |
スケジューラのポート番号を指定します。 |
|
-t |
トランザクションサーバのポート番号を指定します。 |
|
同一サーバマシン内複数ユニット構成の場合(相互系切り替え構成を含みます)にこのオペランドを指定するときは注意が必要です。同一サーバマシン内複数ユニット構成の場合(相互系切り替え構成を含みます),このオペランドはユニット制御情報定義でユニットごとに別々のポート番号を指定してください。 次に示す指定をした場合は,どちらかのユニットへの系の切り替えに失敗します。
|
||
同一サーバマシン内複数ユニット構成の場合(相互系切り替え構成を含みます)にこのオペランドを指定するときは注意が必要です。同一サーバマシン内複数ユニット構成の場合(相互系切り替え構成を含みます),このオペランドはユニット制御情報定義でユニットごとに別々のポート番号を指定してください。 次に示す指定をした場合は,どちらかのユニットへの系の切り替えに失敗します。
|
(c) 高速系切り替えの場合に設定するHiRDBシステム定義のオペランド
ここでは,高速系切り替えを使用した場合に設定するHiRDBシステム定義のオペランドについて説明します。関連するオペランドを次の表に示します。
オペランド名 |
説明及び注意事項 |
|
---|---|---|
系切り替え機能を使用する場合に指定します。 |
||
IPアドレスを引き継ぐかどうかを指定します。高速系切り替え機能を適用するユニットにはNを指定してください。 Y:IPアドレスを引き継ぎます。 N:IPアドレスを引き継ぎません。 |
||
ユニットに系切り替え機能を適用している場合は指定しないでください。 システム内で系切り替え機能を適用しないユニットがある場合,又はシステム内に回復不要FESユニットがある場合は,そのユニットのユニット制御情報定義のpd_ha_unitオペランドにnouseを指定します。 |
||
系切り替え機能をモニタモードで運用するか,サーバモードで運用するかを指定します。 monitor:系切り替え機能をモニタモードで運用します。 server:系切り替え機能をサーバモードで運用します。 高速系切り替え機能を使用するときは,serverを指定してください。 |
||
高速系切り替え機能を使用する場合は,standbyunitを指定します。 |
||
|
||
フロントエンドサーバを配置したユニットの起動直後からトランザクションキューイング機能を有効にする場合に指定します。 |
||
このオペランドはサーバモードの場合に指定できます。モニタモードの場合にこのオペランドを指定しても無効になります。 系切り替え時のHiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)の内部停止処理がサーバ障害監視時間を超えた場合に,HiRDBの内部停止処理を待たないで系を切り替えるかどうかを指定します。ここでいうサーバ障害監視時間とは,HAモニタ又はHitachi HA Toolkit Extensionのpatrolオペランドに指定した時間のことです。 HAモニタのpatrolオペランドについては,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。Hitachi HA Toolkit Extensionのpatrolオペランドについては,マニュアル「Hitachi HA Toolkit」を参照してください。 Y:系切り替え時のHiRDBの内部停止処理がサーバ障害監視時間を超えた場合,HiRDBの内部停止処理を待たないで系を切り替えます。このとき,HiRDBのスローダウンとして系を切り替えます。 N:系切り替え時のHiRDBの内部停止処理が終わるまで系を切り替えません。 |
||
サーバプロセスが終了するまで系の切り替え処理を待ち合わせるかどうかを指定します。詳細については,「共有ディスクのアクセス制御」を参照してください。 |
||
このオペランドはAIX版,及びLinux版限定のオペランドです。 系切り替え失敗時の自動再起動機能を使用するかどうかを指定します。系切り替え失敗時の自動再起動機能については,マニュアル「HiRDB 解説」の「系切り替え失敗時の自動再起動機能」を参照してください。 ignore:系切り替え失敗時の自動再起動機能を使用しません。 retry:系切り替え失敗時の自動再起動機能を使用します。 このオペランドにretryを指定する場合は,HAモニタのserver定義文のswitch_errorオペランドにretryを指定してください。 |
||
系切り替えの実行時間監視機能を使用する場合に,系切り替え処理の監視時間を指定します。系切り替えの実行時間監視機能については,マニュアル「HiRDB 解説」の「系切り替えの実行時間監視機能」を参照してください。 0:系切り替えの実行時間監視機能を使用しません(系切り替え処理時間を監視しません)。 0以外:系切り替えの実行時間監視機能を使用します。指定した監視時間を過ぎても系切り替え処理が完了しなかった場合は,HiRDB(ユニット)を異常終了させます。 監視時間の指定値の目安は,マニュアル「HiRDB システム定義」を参照してください。 系切り替え失敗時の自動再起動機能を使用している場合,このオペランドのデフォルト値は900です。 |
||
HiRDB(ユニット)の開始方法に関するオペランドです。指定値の目安を次に示します。 高速系切り替えの場合は次のように指定してください。
|
||
現用系の標準ホスト名を指定します。 |
||
-x |
現用系のホスト名を指定します。 |
|
-u |
ユニット識別子を指定します。 |
|
-d |
HiRDB運用ディレクトリ名を指定します。 |
|
-c |
予備系のホスト名を指定します。IPアドレスを引き継がない場合に指定します。 |
|
-p |
HiRDBのポート番号を指定します。 |
|
-s |
スケジューラのポート番号を指定します。 |
|
-t |
トランザクションサーバのポート番号を指定します。 |
|
同一サーバマシン内複数ユニット構成の場合(相互系切り替え構成を含みます)にこのオペランドを指定するときは注意が必要です。同一サーバマシン内複数ユニット構成の場合(相互系切り替え構成を含みます),このオペランドはユニット制御情報定義でユニットごとに別々のポート番号を指定してください。 次に示す指定をした場合は,どちらかのユニットへの系の切り替えに失敗します。
|
||
このオペランドにnotwaitを指定すると,システムマネジャユニットの系切り替え時(切り替え先の系での開始処理時)に,各ユニットからの開始処理完了の連絡待ちを行いません。これによって,停止中のユニットがある状態でもシステムマネジャユニットの系切り替えが実行できるようになります。 運用方法の詳細については,「システムマネジャユニットの系切り替えに関する注意事項」を参照してください。 |
||
同一サーバマシン内複数ユニット構成の場合(相互系切り替え構成を含みます)にこのオペランドを指定するときは注意が必要です。同一サーバマシン内複数ユニット構成の場合(相互系切り替え構成を含みます),このオペランドはユニット制御情報定義でユニットごとに別々のポート番号を指定してください。 次に示す指定をした場合は,どちらかのユニットへの系の切り替えに失敗します。
|
(4) RDエリアの作成
共有ディスクに作成したRDエリア用のHiRDBファイルシステム領域にRDエリアを定義します。ユーザ用RDエリアとシステム用RDエリアをそれぞれ異なる共有ディスクのHiRDBファイルシステム領域に作成するときの定義例を次に示すシステム構成例を基に説明します。
●create rdarea文の指定例
create rdarea SMAST for masterdirectory 1 file name "/sds0111/srd01" initial 10 segments; create rdarea SDIR for datadirectory 2 file name "/sds0112/srd02" initial 5 segments; create rdarea SDIC for datadictionary 3 file name "/sds0113/srd03" initial 20 segments; create rdarea SUSR01 for user used by PUBLIC 4 file name "/sds0121/srd04" initial 500 segments; create rdarea SUSR02 for user used by PUBLIC 5 file name "/sds0131/srd05" initial 500 segments;
- 〔説明〕
-
-
マスタディレクトリ用RDエリア(SMAST)を共有ディスクAのHiRDBファイルシステム領域に作成します。
-
データディレクトリ用RDエリア(SDIR)を共有ディスクAのHiRDBファイルシステム領域に作成します。
-
データディクショナリ用RDエリア(SDIC)を共有ディスクAのHiRDBファイルシステム領域に作成します。
-
ユーザ用RDエリア(SUSR01)を共有ディスクBのHiRDBファイルシステム領域に作成します。
-
ユーザ用RDエリア(SUSR02)を共有ディスクCのHiRDBファイルシステム領域に作成します。
図26‒66 HiRDB/パラレルサーバのシステム構成例
-
●create rdarea文の指定例
create rdarea PMAST for masterdirectory 1 server name DIC file name "/dic0111/prd01" initial 10 segments; create rdarea PDIR for datadirectory 2 server name DIC file name "/dic0112/prd02" initial 5 segments; create rdarea PDIC for datadictionary 3 server name DIC file name "/dic0113/prd03" initial 20 segments; create rdarea PUSR01 for user used by PUBLIC 4 server name BACK01 file name "/back0121/prd04" initial 500 segments; create rdarea PUSR02 for user used by PUBLIC 5 server name BACK02 file name "/back0231/prd05" initial 500 segments;
- 〔説明〕
-
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マスタディレクトリ用RDエリア(PMAST)を共有ディスクAのHiRDBファイルシステム領域に作成します。
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データディレクトリ用RDエリア(PDIR)を共有ディスクAのHiRDBファイルシステム領域に作成します。
-
データディクショナリ用RDエリア(PDIC)を共有ディスクAのHiRDBファイルシステム領域に作成します。
-
ユーザ用RDエリア(PUSR01)を共有ディスクBのHiRDBファイルシステム領域に作成します。
-
ユーザ用RDエリア(PUSR02)を共有ディスクCのHiRDBファイルシステム領域に作成します。
-
(5) グローバルバッファの定義
マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」の「グローバルバッファの割り当て方法」を参照して,作成したRDエリアにグローバルバッファを割り当ててください。
(6) 監査証跡ファイルの運用
実行者 HiRDB管理者,及び監査人
監査証跡ファイルはHiRDB管理者が共有ディスクに作成します。HiRDB管理者,及び監査人は,共有ディスク上の監査証跡ファイルを運用してください。
(a) 監査証跡ファイルの作成
監査証跡ファイルは,HiRDB管理者が共有ディスクに作成します。
(b) 監査証跡ファイルの運用
系切り替えが発生した場合,HiRDBは共有ディスク上の監査証跡ファイルに監査事象を記録します。監査事象の記録に関する監査証跡ファイルの運用については,「監査証跡ファイルの運用」を参照してください。
(c) 監査証跡の取得
系切り替えが発生した場合,監査証跡取得状態の引き継ぎについては,切り替え元ユニットの停止状態に依存します。切り替え先の系が再開始の場合は系を切り替える前の状態を引き継ぎます。切り替え先の系が正常開始の場合はpd_auditオペランドの指定に従います。
(d) pdloadの実行
HiRDB管理者は,監査証跡ファイルを入力情報として,pdloadを実行してください(認証は監査人)。ただし,障害などで系が切り替わった場合,HiRDBは切り替わる直前の監査事象を正しく取得しません。このため,pdloadを実行しても切り替え直前のデータを取得できない場合があります。
(7) NetBackup連携機能を使用する場合の注意事項
系切り替え構成でNetBackup連携機能を使用する場合で,バックアップを取得したNetBackupクライアントとは別のNetBackupクライアントで回復を行うときは,次の環境設定と運用が必要です。ただし,この環境設定と運用は,JP1/VERITAS NetBackup 5.0以降を使用している場合にだけ適用してください。
-
NetBackupマスターサーバのインストールマシンに,次の空ファイルを作成します。
/usr/openv/NetBackup/db/altnames/No.Restrictions
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回復に使用するNetBackupクライアント名称(ポリシに設定するクライアントホスト名)は,回復に使用するバックアップデータを取得したNetBackupクライアント名称に変更する必要があります。NetBackupクライアント名称の変更などの詳細は,NetBackupに添付されているドキュメントを参照してください。