12.1.7 例題3(スキーマ単位に表を移行する場合)
HiRDBシステムAの認可識別子USR01が所有するすべての表をHiRDBシステムBに移行します。なお,移行先システムには,同じ名称のRDエリアが作成されているとします。また,表のアンロード及びリロードをスキーマ単位で行います。
- 〈この項の構成〉
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(1) pdholdコマンドで移行対象のデータを格納しているRDエリアを閉塞します
pdhold -r RDAREA1,RDAREA2,RDAREA3,RDAREA4,…
(2) pdrorgコマンドの制御文ファイルを作成します
制御文ファイル(/pdrorg/rorg01)の内容を次に示します。
(a) HiRDB/シングルサーバの場合
unload /pdrorg/unfile1
- 〔説明〕
-
アンロードデータファイルの名称を指定します。
(b) HiRDB/パラレルサーバの場合
unload bes1:/pdrorg/unfile1
- 〔説明〕
-
アンロードデータファイルの名称を指定します。-gオプションが仮定されるため,アンロードデータファイルを1か所に作成します。
(3) pdrorgコマンドでスキーマ単位のアンロードします
pdrorg -k unld -t USR01.all /pdrorg/rorg01
- 〔説明〕
-
-k:アンロードをするためunldを指定します。
-t:アンロード対象のスキーマの認可識別子を指定します。
/pdrorg/rorg01:(2)で作成したpdrorgコマンドの制御文ファイル名を指定します。
- 備考
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スキーマ単位のアンロードでは-jオプション(LOBデータがあるときのアンロード)が仮定されています。また,HiRDB/パラレルサーバの場合は-gオプション(アンロードデータファイルの一元化)も仮定されています。
(4) pdrelsコマンドでRDエリアの閉塞を解除します
pdrels -r RDAREA1,RDAREA2,RDAREA3,RDAREA4,…
(5) pdexpコマンドの制御文ファイルを作成します
制御文ファイル(/pdexp/exp01)の内容を次に示します。
-t USR01.TABLE1 -t USR01.TABLE2
- 〔説明〕
-
USR01:TABLE1,TABLE2を所有するスキーマの名称です。
TABLE1,TABLE2:搬出する表の名称です。
(6) pdexpコマンドですべての表の表定義情報を搬出します
pdexp -e /pdexp/expfile1 -f /pdexp/exp01
- 〔説明〕
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-e:搬出ファイルの名称を指定します。
-f:(5)で作成したpdexpコマンドの制御文ファイル名を指定します。
(7) アンロードデータファイル及び搬出ファイルをCMTなどの媒体に格納します
(3)で作成したアンロードデータファイル,及び(6)で作成した搬出ファイルをCMTなどの媒体に格納します。
移行元システム(HiRDBシステムA)での作業はこれで終わりです。
(8) 移行先システムにアンロードデータファイル及び搬出ファイルを格納します
これ以降は移行先システム(HiRDBシステムB)での作業になります。
CMTなどの媒体に格納したアンロードデータファイル及び搬出ファイルを移行先システムに格納します。
(9) スキーマ(認可識別子:USR01)をpddefコマンドで定義します
別スキーマ(USR01以外)に表を移行する場合は,この操作は必要ありません。
pddef CREATE SCHEMA AUTHORIZATION USR01;
(10) システムログファイルをスワップします
バックアップを取得する前に,pdlogswapコマンドでシステムログファイルをスワップします。
pdlogswap -d sys -w
- 〔説明〕
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HiRDB/パラレルサーバの場合,-sオプションを指定して,バックアップ対象の全サーバ分pdlogswapコマンドを実行します。
(11) pdcopyコマンドでバックアップを取得します
pdcopy -m /rdarea/mast/mast01 -M r -r RDMAST,RDDIR,RDDIC,RDAREA1,RDAREA2,RDAREA3,RDAREA4,RDAREA5,RDAREA6 -b /pdcopy/backup01 -p /pdcopy/list01
- 〔説明〕
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データベース移行中の障害発生に備えてバックアップを取得します。バックアップを取得するRDエリアを次に示します。
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マスタディレクトリ用RDエリア
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データディレクトリ用RDエリア
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データディクショナリ用RDエリア
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搬入する表を格納するユーザ用RDエリア及びユーザLOB用RDエリア(RDAREA1〜RDAREA6)
-m:マスタディレクトリ用RDエリアの先頭のHiRDBファイル名称を指定します。
-M:バックアップ取得モードを指定します。
-r:バックアップを取得するRDエリアの名称を指定します。
-b:バックアップファイル名を指定します。
-p:pdcopyコマンドの処理結果リストの出力先を指定します。
バックアップの取得については,「バックアップの取得方法」を参照してください。
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(12) pdexpコマンドで表定義情報を搬入します
pdexp -i /pdexp/expfile1
- 〔説明〕
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-i:搬出ファイルの名称を指定します。
(13) pdholdコマンドでRDAREA1〜RDAREA6を閉塞します
pdhold -r RDAREA1,RDAREA2,RDAREA3,RDAREA4,…
(14) pdrorgコマンドの制御文ファイルを作成します
制御文ファイル(/pdrorg/rorg01)の内容を次に示します。
別スキーマ(USR01以外)に表を移行する場合は,制御文ファイルの内容が変わります。別スキーマに表を移行する場合の制御文ファイルの例については,「別スキーマに表を移行する場合の制御文ファイルの例」を参照してください。
(a) HiRDB/シングルサーバの場合
unload /pdrorg/unfile1 1 idxwork /pdrorg/idxwork 2 sort /sortwork 3
- 〔説明〕
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アンロードデータファイルの名称を指定します。
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インデクス情報ファイル作成用のディレクトリ名を指定します。このディレクトリ下にインデクス情報ファイルが作成されます。
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ソート用ワークディレクトリの名称を指定します。
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(b) HiRDB/パラレルサーバの場合
unload bes1:/pdrorg/unfile1 1 idxwork bes1 /pdrorg/idxwork 2 sort bes1 /sortwork 3 idxwork bes2 /pdrorg/idxwork 4 sort bes2 /sortwork 5
- 〔説明〕
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アンロードデータファイルの名称を指定します。-gオプションが仮定されるため,アンロードデータファイルを1か所に作成します。
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インデクス情報ファイル作成用(bes1用)のディレクトリ名を指定します。このディレクトリ下にインデクス情報ファイルが作成されます。
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ソート用ワークディレクトリ(bes1用)の名称を指定します。
-
インデクス情報ファイル作成用(bes2用)のディレクトリ名を指定します。このディレクトリ下にインデクス情報ファイルが作成されます。
-
ソート用ワークディレクトリ(bes2用)の名称を指定します。
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(15) pdrorgコマンドですべての表のデータをリロードします
pdrorg -k reld -t USR01.all /pdrorg/rorg01
- 〔説明〕
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インデクス(INDEX1)も同時に再作成するため,-iオプションを省略してインデクス一括作成モードでインデクスを一括作成します。
-k:リロードをするためreldを指定します。
-t:アンロード対象のスキーマの認可識別子を指定します。別スキーマ(USR01以外)に表を移行する場合は,移行先のスキーマの認可識別子を指定してください。認可識別子USR02に移行する場合は-t USR02.allと指定します。
/pdrorg/rorg01:(14)で作成したpdrorgコマンドの制御文ファイル名を指定します。
- 備考
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スキーマ単位のアンロードでは-jオプション(LOBデータがあるときのアンロード)が仮定されています。また,HiRDB/パラレルサーバの場合は-gオプション(アンロードデータファイルの一元化)も仮定されています。
(16) システムログファイルをスワップします
バックアップを取得する前に,pdlogswapコマンドでシステムログファイルをスワップします。
pdlogswap -d sys -w
- 〔説明〕
-
HiRDB/パラレルサーバの場合,-sオプションを指定して,バックアップ対象の全サーバ分pdlogswapコマンドを実行します。
(17) pdcopyコマンドでバックアップを取得します
pdcopy -m /rdarea/mast/mast01 -M r -r RDMAST,RDDIR,RDDIC,RDAREA1,RDAREA2,RDAREA3,RDAREA4,RDAREA5,RDAREA6 -b /pdcopy/backup02 -p /pdcopy/list02
- 〔説明〕
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バックアップを取得するRDエリアを次に示します。
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マスタディレクトリ用RDエリア
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データディレクトリ用RDエリア
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データディクショナリ用RDエリア
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搬入する表を格納するユーザ用RDエリア及びユーザLOB用RDエリア(RDAREA1〜RDAREA6)
-m:マスタディレクトリ用RDエリアの先頭のHiRDBファイル名称を指定します。
-M:バックアップ取得モードを指定します。
-r:バックアップを取得するRDエリアの名称を指定します。
-b:バックアップファイル名を指定します。
-p:pdcopyコマンドの処理結果リストの出力先を指定します。
バックアップの取得については,「バックアップの取得方法」を参照してください。
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(18) pdrelsコマンドでRDエリアの閉塞を解除します
pdrels -r RDAREA1,RDAREA2,RDAREA3,RDAREA4,…
コマンドの実行後,実行結果が正しいかどうか確認することをお勧めします。コマンドの実行結果の確認方法については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。