11.6.1 HiRDBの稼働中にサーバを移動する場合
HiRDB/パラレルサーバのフロントエンドサーバ(FES1)及びバックエンドサーバ(BES1)を移動します。このときの手順を説明します。
システム構成変更コマンド(pdchgconfコマンド)を使用するため,HiRDBを正常終了する必要がありません。ただし,このコマンドを使用する場合はHiRDB Advanced High Availabilityが必要になります。
- ポイント
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システムマネジャは移動できません。
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移動対象サーバのシステムファイル及びRDエリアを作成しているディスクが移動元のサーバマシンと移動先のサーバマシンとの間で,SANなどによって共用化されている必要があります。
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AIX版のときだけサーバを移動できます。構成変更の途中で共用化しているディスクの切り離し及び接続をOSのコマンドで実行するため,そのコマンドをサポートしているOS(AIX)だけが対象になります。
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- 〈この項の構成〉
(1) ユニット2のメモリ所要量を確認します
サーバを移動するため,ユニット2のメモリ所要量を見積もり直してください。また,OSのオペレーティングシステムパラメタを必要に応じて変更してください。メモリ所要量,及びオペレーティングシステムパラメタの見積もりについては,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。
なお,オペレーティングシステムパラメタの変更を有効にするには,OSをリブートする必要があるため,HiRDBを正常終了する必要があります。ここでは,オペレーティングシステムパラメタの変更はないとします。
(2) 共用化しているディスクの切り離し及び接続を行うシェルを用意します
共用化しているディスクの切り離し及び接続を行うシェルを用意してください。シェルはスーパユーザが実行します。安全のため,ディスクの切り離し及び接続を行うシェルには,ディスクを接続するコマンド又はディスクを切り離すコマンド以外を記述しないでください。
- 移動元サーバマシン側のシェル
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システムファイル,RDエリアを移動元サーバマシンから切り離すコマンドを記述したシェル($PDDIR/conf/chgconf/diskdiscon.sh)を作成してください。AIXの場合の例を次に示します。
/usr/sbin/varyoffvg ボリュームグループ名
- 移動先サーバマシン側のシェル
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システムファイル,RDエリアを移動先サーバマシンに接続するコマンドを記述したシェル($PDDIR/conf/chgconf/diskcon.sh)を作成してください。AIXの場合の例を次に示します。
/usr/sbin/varyonvg ボリュームグループ名
(3) 変更後のHiRDBシステム定義を作成します
次に示す手順で,サーバ構成の変更を反映したHiRDBシステム定義を作成してください。
- 〈手順〉
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$PDDIR/conf/chgconfディレクトリを作成します。
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使用中のHiRDBシステム定義ファイルを1で作成したディレクトリ下にコピーします。
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$PDDIR/conf/chgconf/下のHiRDBシステム定義を変更します。
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(4) pdconfchkコマンドで変更後のHiRDBシステム定義をチェックします
pdconfchk -d chgconf
$PDDIR/conf/chgconfディレクトリ下のHiRDBシステム定義のチェックを行います。エラーがある場合はHiRDBシステム定義を修正して,再度pdconfchkコマンドを実行してください。
(5) pdchgconfコマンドでHiRDBシステム定義を変更します
pdchgconf
HiRDBシステム定義を変更後のHiRDBシステム定義に置き換えます。このとき,(1)で作成したディスクの切り離し及び接続を行うシェルが実行されます。
- 注意事項
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システムの構成変更処理が失敗した場合,HiRDBシステム定義が置き換わらないでpdchgconfコマンドがエラー終了することがあります。pdchgconfコマンドがエラー終了した場合,ディスクの接続状態及び$PDDIR/conf下のファイルの内容を確認してください。
(6) クライアント環境定義を変更します
クライアント環境定義に次に示すオペランドを指定している場合は注意が必要です。これらのオペランドに移動対象のフロントエンドサーバ(FES1)を指定している場合は指定値を変更してください。
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PDFESHOST
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PDSERVICEGRP
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PDSERVICEPORT
コマンドの実行後,実行結果が正しいかどうか確認することをお勧めします。コマンドの実行結果の確認方法については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。