7.2.1 更新前ログ取得モードでUAP又はユティリティを実行するときの運用方法
実行者 HiRDB管理者
更新前ログ取得モードでUAP又はユティリティを実行するときの運用方法について説明します。なお,UAPの場合は,ユーザLOB用RDエリアに対してだけ(CREATE TABLEのRECOVERYオペランド),更新前ログ取得モードを実行できます。
ここでは,主にユティリティを更新前ログ取得モードで実行するときの運用方法について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 利点
更新後のデータベース更新ログを取得しないため,その分の処理時間が短縮されます。したがって,ログ取得モードを適用したときに比べて,UAP又はユティリティの実行時間を短縮できます。
(2) 適用基準
データベース作成ユティリティ又はデータベース再編成ユティリティを実行するときの推奨値(省略値)です。
(3) 注意事項(重要)
(a) UAP又はユティリティの実行後に,更新したRDエリアのバックアップを取得してください
pdrstrコマンドでRDエリアを回復するとき,入力情報のシステムログ中に更新前ログ取得モードで取得したログが入っているとpdrstrコマンドがエラーになります。したがって,UAP又はユティリティの実行後にバックアップを取得しないと,pdrstrコマンドでRDエリアを回復する必要が生じた場合,RDエリアを最新の状態に回復できません(UAP又はユティリティ実行後の反映処理を回復できません)。RDエリアはUAP又はユティリティ実行前の状態にしか回復できません。
(b) ほかのユーザが更新対象RDエリアを更新しないようにしてください
RDエリア1に表T1,T2を格納しているとします。T1を更新前ログ取得モードで更新し,T2をログ取得モードで更新した場合,pdrstrコマンドでRDエリアを回復する必要が生じた場合,RDエリアを最新の状態に回復できません。入力情報のシステムログ中に更新前ログ取得モードで取得したログが入っているとpdrstrコマンドがエラーになるため,T1更新前の同期点にしか回復できません。
したがって,ユティリティの場合はユティリティを実行する前にpdholdコマンドで更新対象RDエリアを閉塞してください。UAPの場合はほかのユーザが更新対象RDエリアを更新しないようにしてください。
(4) 運用方法
(a) ユティリティ(データベース再編成ユティリティ)を更新前ログ取得モードで実行する場合の運用方法
ユティリティ(データベース再編成ユティリティ)を更新前ログ取得モードで実行する場合の運用方法については,「データベースの更新ログ取得方式の選択」及び「表の再編成(例題)」を参照してください。
(b) 更新前ログ取得モードでユーザLOB用RDエリアを更新するUAPを実行する場合の運用方法
更新前ログ取得モードでユーザLOB用RDエリアを更新するUAPを実行する場合の運用方法を次に示します。
- 〈手順〉
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更新前ログ取得モードでユーザLOB用RDエリアを更新するUAPを実行します。
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pdlogswap -d sys -wコマンドで,システムログファイルをスワップします。
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pdcopyコマンドで,更新対象RDエリアのバックアップを取得します。
バックアップの取得方法については,「例題8(RDエリア単位にバックアップを取得する場合)」を参照してください。
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