1.3.2 マスタディレクトリ用RDエリアに障害が発生したときの開始方法(pdstart -r〔-t〕)
マスタディレクトリ用RDエリアに障害が発生すると,通常の開始モードではHiRDBを開始できません。この場合,pdstart -rコマンドでHiRDBを開始してください。
pdstart -rコマンドでHiRDBを開始した場合,次に示すユティリティ及びコマンドだけを実行できます。そのほかの操作はできません。
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データベース回復ユティリティ(pdrstr)
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データベース複写ユティリティ(pdcopy)
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pdlsコマンド
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pdstopコマンド
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HiRDBの稼働状態に関係なく実行できるユティリティ及びコマンド
HiRDB管理者は,これらのユティリティを使用して,マスタディレクトリ用RDエリアを回復してください。その後,HiRDBを再開始して,業務を続行してください。
なお,HAモニタによるサーバモードの系切り替え機能を使用している場合で,HiRDBの開始と同時に共有リソース(共有ディスク,IPアドレスなど)の活性化を行うときは,pdstart -r -tコマンドを実行してください。
マスタディレクトリ用RDエリアに障害が発生したため,HiRDBを再開始できない場合の対処方法については,「HiRDBが再開始できないときの対処方法」を参照してください。
- pdstart -rコマンドで開始した場合に障害が発生したときの対処
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pdstart -rコマンドによるHiRDBの開始は,データベースの回復を目的とするため,システム障害,及びシステムマネジャがあるユニットとシステムマネジャがないユニット間の通信障害を認識できません。このため,pdstart -rコマンドで開始したHiRDBで障害が発生した場合,実行中だったデータベース回復ユティリティ(pdrstr),又はデータベース複写ユティリティ(pdcopy)が終了しないことがあります。
この場合,次に示す手順で対処してください。
- 〔説明〕
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HiRDBを一度強制終了してから再開始します。HiRDB/パラレルサーバの場合,システムマネジャがあるユニットに障害が発生すると,HiRDBを終了できません。そのため,pdstart -Rコマンドを実行します。このコマンドを実行すると,システムマネジャがあるユニットをいったん強制的に開始し,その後HiRDB/パラレルサーバを強制終了します。
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HiRDBの再開始後,ユティリティを再実行してください。データベースの回復を行う場合,データベース回復ユティリティ(pdrstr)の再実行だけでは回復できないことがあります。「データベースの回復方法」を参照し,必要な操作を確認してください。
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