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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


27.3.1 環境設定の手順

ここでは,MIBパフォーマンス情報監視機能を使用するときのHiRDBについての環境設定方法を説明します。(1)以降の作業を行ってください。

〈この項の構成〉

(1) 共通のMIB環境定義ファイル(pdmibtgt)を作成する

共通のMIB環境定義ファイル(pdmibtgt)を作成します。このファイルには,監視対象のHiRDBのHiRDB識別子とHiRDB運用ディレクトリ名を指定します。指定例を次に示します。

pdmib -a HiRDBシステム識別子 -d HiRDB運用ディレクトリ名
〔説明〕
  • 共通のMIB環境定義ファイルは,HiRDBのインストールディレクトリ/sample/pdmibtgtに作成してください。

  • HiRDB/パラレルサーバの場合は,システムマネジャがあるサーバマシンに共通のMIB環境定義ファイルを作成してください。

  • マルチHiRDB環境で複数のHiRDBを監視する場合は複数行指定してください。指定例を次に示します。

   pdmib -a HRD1 -d /hirdb_x1
   pdmib -a HRD2 -d /hirdb_x2

(2) 個別のMIB環境定義ファイル(pdmibenv)を作成する

個別のMIB環境定義ファイル(pdmibenv)を作成します。このファイルには,HiRDBのユティリティ又はコマンドを実行する環境を指定します。指定例を次に示します。

putenv PDHOST 接続するHiRDBサーバのホスト名
putenv PDDIR 接続するHiRDBサーバのHiRDB運用ディレクトリ名
putenv PDNAMEPORT 接続するHiRDBサーバのポート番号
putenv PDUSER 認可識別子及びパスワード
putenv LANG 文字コード種別
〔説明〕
  • 各オペランドの指定方法はクライアント環境定義と同じです。クライアント環境定義については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

  • 個別のMIB環境定義ファイルは,$PDDIR/conf/pdmibenvに作成してください。$PDDIRは(1)で指定したHiRDB運用ディレクトリ名になります。

注意事項

HiRDB稼働中にpdchgconfコマンドでPDNAMEPORTを変更した場合,pdmibenvファイルも変更する必要があります。

(3) MIB定義ファイルを登録する

HiRDBが提供するMIB定義ファイルをJP1/ESAに登録します。HiRDB/パラレルサーバの場合はシステムマネジャがあるサーバマシンで登録してください。JP1/ESAへの登録方法については,マニュアル「JP1/Cm2/Extensible SNMP Agent」を参照してください。

MIB定義ファイルのパス名を次に示します。

マルチHiRDBの場合の注意事項
  • pdmibtgtファイルを作成したディレクトリのHiRDBのMIB定義ファイルを登録してください。

  • MIB定義ファイルを登録したHiRDBをアンインストールした場合,アンインストールしていないHiRDBでMIB定義ファイルを再登録する必要があります。

(4) リモートシェルの実行環境を設定する(HiRDB/パラレルサーバ限定)

MIBコマンドはスーパユーザ権限で実行されるため,スーパユーザがリモートシェル実行環境を設定する必要があります(rshを使用してください。sshは使用できません)。HiRDB/パラレルサーバを構成する各サーバマシンと,システムマネジャがあるサーバマシンとの間で相互にログイン可能になるように,OSの環境設定を行います。ログイン時にパスワードの入力など,プロンプトへの入力をしないでログインできるように設定してください。詳細はOSのマニュアルを参照してください。

(5) 環境変数を設定する

スーパユーザのSHLIB_PATH環境変数に,インストールディレクトリ/libを追加します。Linux版の場合は,スーパユーザのLD_LIBRARY_PATH環境変数に,AIX版の場合はスーパユーザのLIBPATH環境変数に,インストールディレクトリ/libを追加します。

(6) 収集するパフォーマンス情報を選択する

(a) JP1/SSO for Databaseを使用する場合

収集するパフォーマンス情報をJP1/SSO for Databaseで選択します。選択方法については,マニュアル「JP1/Performance Management/SNMP System Observer 拡張リソース管理編」を参照してください。

注意事項

監視するHiRDBの環境及び情報収集するMIBによっては,SNMPタイムアウトエラーとなる場合があります。稼働状態によって,JP1/NNM又はJP1/ESAのSNMPタイムアウト時間を調整してください。

(b) 他社管理フレームワークを使用する場合

他社管理フレームワークのマニュアルを参照してください。