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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


26.9.9 パブリッククラウド環境に関する運用時の注意事項

Amazon Web Services環境上及びMicrosoft Azure環境上にクラスタ構成を適用する場合の注意事項を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) DRBDのレプリケーションパス障害時の注意事項

DRBDのaddressオプションに指定したレプリケーション対象のIPアドレス(以降,レプリケーションパスといいます)で障害が発生した場合,レプリケーション対象のノード間でデータが不一致となるため,HAモニタが次の表に示す制御を行い,受け入れ可能な状態のBESを停止することがあります。

表26‒96 レプリケーションパス障害時のHAモニタ制御

レプリケーションパス障害発生時の受け入れユニットの状態

HAモニタのマルチスタンバイ機能使用有無(multistandbyオペランド指定値)

HAモニタの制御

受け入れ可能状態

use

KAMN771-E(Cause code:1)メッセージを出力後,受け入れ可能な状態のBESを異常終了します。

nouse

レプリケーション対象のセカンダリ側のディスクステータスの状態を"Outdated"に変更します。

状態変更に成功した場合:

KAMN772-Wメッセージを出力後,受け入れ可能な状態のBESの受け入れ可能状態を維持します。

状態変更に失敗した場合:

KAMN771-E(Cause code:1)メッセージを出力後,受け入れ可能な状態のBESを異常終了します。

受け入れできない状態

use

レプリケーションパスが復旧する前にBESを受け入れ可能な状態として起動しようとすると,KAMN771-E(Cause code:1)メッセージを出力後,起動しようとしたBESを異常終了します。

nouse

レプリケーションパスが復旧する前にBESを受け入れ可能な状態として起動しようとすると,レプリケーション対象のセカンダリ側のディスクステータスの状態を"Outdated"に変更します。

状態変更に成功した場合:

KAMN772-Wメッセージを出力後,受け入れ可能な状態のBESの受け入れ可能状態を維持します。

状態変更に失敗した場合:

KAMN771-E(Cause code:1)メッセージを出力後,受け入れ可能な状態のBESを異常終了します。

KAMN771-E(Cause code:1)メッセージを出力して受け入れ可能な状態のBESが異常終了した場合,レプリケーションパス回復以降に「HiRDBの運用方法の違いは?」を参照して,異常終了したBESを再起動してください。

KAMN772-Wメッセージを出力して,かつ受け入れ可能状態を維持しているBESについては,レプリケーションパス回復以降の対処は不要です。

HAモニタの詳細な動作については,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ パブリッククラウド編」を参照してください。