Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


26.7.6 スタンバイ型系切り替え(サーバモード)使用時の注意事項

〈この項の構成〉

(1) 運用コマンド実行時の制限

スタンバイ型系切り替え(サーバモード)で運用コマンドを実行する際の制限事項を次に示します。

(2) HiRDBシステム定義の変更及びHiRDBの構成変更時の注意事項

HAモニタ以外のクラスタソフトウェアを用いている場合で,HiRDBのシステム定義の変更及びHiRDBの構成変更をするときは,クラスタソフトウェアのコマンドでHiRDBを終了しないでください。pdstopコマンドでHiRDBだけを正常終了して,HiRDBシステム定義の変更又はHiRDBの構成変更をしてください。その後,pdstartコマンドでHiRDBだけを正常開始してください。

(3) 共有ディスク上に作成したHiRDBファイルにアクセスできないときの対処方法

クラスタソフトウェアの制御によってHiRDB停止中は,両方の系から共有ディスク上に作成したHiRDBファイルを操作できなくなることがあります。この場合,OSのコマンドでディスクを活性化する必要があります。

(4) pdsetupコマンド実行時の注意事項

HiRDBの強制終了中,及び異常終了中にpdsetup -dコマンドを実行するときは注意が必要です。このコマンドの応答にYを指定しないでください。Yを応答すると,その後HiRDBを開始できなくなることがあります。

(5) Hitachi HA Toolkit Extension使用時の注意事項(高速系切り替え限定)

Hitachi HA Toolkit Extensionでは待機系ユニットは実行系ユニットの開始を待ち合わせません。このため,待機系ユニットが開始していない実行系ユニットにコマンドを発行した場合,エラーとなって待機系ユニットがアボート(Phi1012)することがあります。したがって,待機系ユニットは実行系ユニットの開始完了を待ってから開始してください。実行系ユニットの開始完了を待たないで,待機系ユニットを開始すると待機系ユニットがアボート(Phi1012)することがあります。

(6) HAモニタ使用時の注意事項

ユニットの開始時に,ユニットが「実行サーバの起動待ち状態」※1になった場合,HAモニタのmonactコマンドでそのユニットを実行系※2として起動してください。

注※1

HAモニタのmonshowコマンドを実行したとき,*SBY*と表示される状態のことです。

注※2

予備系ユニットをmonactコマンドで実行系ユニットとして起動した場合,実行系ユニットの起動が完了するまで,次に示すメッセージが現用系ユニットで繰り返し出力されることがあります。実行系ユニットの起動が完了するとこれらのメッセージは出力されなくなります。

  • KFPS05608-I

  • KAMN305-E

  • KAMN222-I

KAMN305-E及びKAMN222-IはHAモニタが出力するメッセージです。

(7) 現用系と待機系のOSの時刻がずれているときの注意事項

現用系マシンと待機系マシンのOSの時刻がずれている(待機系マシンの時刻の遅れが系切り替えに掛かる時間よりも大きい)場合,HiRDBは,時刻を遅らせた場合に行う対処を誤ったときと同じ影響を受けます。

OSの時刻を変更する方法については,「OSの時刻を変更する方法」を参照してください。