26.6.6 スタンバイ型系切り替え(モニタモード)使用時の注意事項
- 〈この項の構成〉
(1) 運用コマンド実行時の制限
スタンバイ型系切り替え(モニタモード)で運用コマンドを実行する際の制限事項を次に示します。
-
HiRDBの停止中に運用コマンドを実行する場合は,実行系と待機系の両方のHiRDBが終了している必要があります。ただし,pdstartコマンドを除きます。
-
通常は,待機系HiRDBで運用コマンドを実行しないでください。ただし,待機系HiRDBを開始するためのpdstartコマンド,及び実行系HiRDBが異常終了し回復できない場合に実行する次のコマンドは除きます。
-
共有ディスク上のHiRDBファイルシステムを対象とする運用コマンド
-
システムログファイル,シンクポイントダンプファイル,ステータスファイルを対象とする運用コマンド
なお,待機系HiRDBで上記の運用コマンドを実行する場合は,次に示す運用が必要になります。
-
実行系と待機系の両方のHiRDBを終了させる必要があります。pdls -d ustコマンドを実行し,実行系と待機系のHiRDBが終了していることを確認してください。
-
OS,又はクラスタソフトウェアのコマンドで,運用コマンドの対象とする共有ディスクを待機系で活性化してから,運用コマンドを実行してください。
-
IPアドレスを引き継ぐ系切り替え構成の場合,OS,又はクラスタソフトウェアのコマンドで,運用コマンドを実行するユニットのIPアドレスを待機系で活性化してから,運用コマンドを実行してください。
-
(2) HiRDBシステム定義の変更及びHiRDBの構成変更時の注意事項
HiRDBのシステム定義の変更及びHiRDBの構成変更をする場合,クラスタソフトウェアのコマンドでHiRDBを終了しないでください。pdstopコマンドでHiRDBだけを正常終了して,HiRDBシステム定義の変更又はHiRDBの構成変更をしてください。その後,pdstartコマンドでHiRDBだけを正常開始してください。
(3) 共有ディスク上に作成したHiRDBファイルにアクセスできないときの対処方法
クラスタソフトウェアの制御によってHiRDB停止中は,両方の系から共有ディスク上に作成したHiRDBファイルを操作できなくなることがあります。この場合,OSのコマンドでディスクを活性化する必要があります。
(4) 現用系と待機系のOSの時刻が大きくずれているときの注意事項
現用系マシンと待機系マシンのOSの時刻が大きくずれている(待機系マシンの時刻の遅れが系切り替えに掛かる時間よりも大きい)場合,HiRDBは,時刻を遅らせた場合に行う対処を誤ったときと同じ影響を受けます。
OSの時刻を変更する方法については,「OSの時刻を変更する方法」を参照してください。